2021年の年末に、韓国で放送されたMBCドラマ『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』が大きな人気を呼び、主役の正祖(チョンジョ)イ・サンを務めた2PMのジュノは、俳優としての知名度を一気にのし上げた。これまで多くの俳優が演じて来たイ・サンにもそれぞれに魅力があり、中でもヒョンビンが2014年に演じた『王の涙-イ・サンの決断-』のイ・サンは、スピード感とアクションを華麗に披露する一面を見せ、ぜひとも一度は鑑賞してほしい作品に仕上がっている。

2021年末、人気K-POPグループ2PM(トゥーピーエム)のメンバージュノが主演を務めたMBC史劇『赤い袖先(原題/袖先赤いクットン)』が、韓国国内で高視聴率を記録し大きな話題を呼んだ。

2021年の終わりに有終の美を飾ったジュノ

2021年の終わりに『赤い袖先』で有終の美を飾った2PMジュノ。(画像出典:MBC)

ジュノが演じた正祖(チョンジョ)イ・サンは、これまでに数多くの映像作品で描かれ、日本でも作品が人気を呼ぶなど、朝鮮国王の中でも馴染みのある人物だ。そんなイ・サンの魅力は、彼のドラマティックな人生に隠されている。

(関連記事)2PM ジュノ ’代打’ で満塁ホームラン!「赤い袖先」で見せた真の底力

イ・サンの父である思悼世子(サドセジャ)は、過激な思想集団である”老論派”よりも、穏健派の”少論派”に歩み寄っていた。そのため、思悼世子は老論派にそそのかされた実の父(イ・サンにとっての祖父)により罪人扱いを受け、米びつに閉じ込められた末に餓死してしまう。このエピソードは、韓国ではあまりにも有名な悲劇的な史実として知られている。

祖父が父を殺害するという、ショッキングな生い立ちを経て25歳で国王に即位したイ・サンは父の仇を打つため、老論派という勢力に生涯をかけて立ち向かった、強い信念を持つ人物だ。

そしてドラマ『赤い袖先』に登場するイ・サンは、ジュノによって色気と野生味溢れる人物として描かれ、視聴者は魅了された。

一方、同じ人物でも映画『王の涙-イ・サンの決断-(2014)』は、アクションを存分に取り入れ、ひと味違ったイ・サンの魅力をヒョンビンが体現しヒット作となる。

(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

『王の涙-イ・サンの決断-』韓国版ポスター((C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.)

ヒョンビンと言えば、ドラマ『私の名前はキム・サムスン(2005/MBC)』『シークレット・ガーデン(2010/SBS)』などのヒット作でイケメンを演じ、日本で人気を博した俳優だ。そして、寡黙だが一途でたくましいエリート将校を演じたtvN(Netflix)ドラマ『愛の不時着(2019)』の大ヒットで、より一層日本のファンの心を掴みカリスマ性を高めている。

ヒョンビンは俳優として人気絶頂期にありながら、訓練が最も厳しいと言われる海兵隊に自ら志願し2011年3月に入隊。厳しい訓練を積んだことで、”男の中の男”として世間からの支持を集め、トップ俳優への階段を駆け上ることに。そんな彼が、兵役除隊後の復帰第一作として、さらには初の時代劇出演作として選んだ意欲作が『王の涙 イ・サンの決断』だった。

(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

『王の涙-イ・サンの決断-』((C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.)

本作は、1777年に起きた“イ・サン暗殺未遂事件”をベースに、イ・サンと彼の暗殺を目論む人々の人間模様をサスペンステイストで描いた内容となっている。クライマックスで繰り広げられる剣や弓を使った戦闘シーンは、スピード感と映像美が圧巻だ。これまで描かれてきたイ・サンの映像作品とは一線を画し、スリリングで見応えも抜群である。

また、これまでアカデミックな人物として描かれがちだったイ・サンのイメージを大胆に払拭。肉体派で硬派なイ・サン像を打ち出し、注目を集めた。何より、心身ともに鍛えられたヒョンビンのストイックさと、彼の魅力が充分に詰まっている。彼自身が役作りでこだわったという、肉体美が披露されるシーンも見所だ。

(関連記事)ヒョンビンが求め続ける「準備された状態」は体脂肪7%という’極限’

共演陣も、映画『トンマッコルへようこそ(2005)』のチョン・ジェヨン、tvN『知ってるワイフ』のハン・ジミンなど、豪華で魅力的。中でも、イ・サンの命を狙う朝鮮最高の刺客、ウルスを演じたチョ・ジョンソクに注目してほしい。

(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

『王の涙-イ・サンの決断-』((C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.)

チョ・ジョンソクと言えば、Netflixの人気ドラマシリーズ『賢い医師生活』シリーズで主演を務め、日本でも人気急上昇の演技派俳優として知られる。本作に登場するチョ・ジョンソクは『賢い医師生活』の飄々とした役柄とは一転、イ・サン暗殺を命じられ、その重責と暗殺者としての人生に苦悩する姿を見せる。”影の主人公”と言っても過言ではない、ウルスの感情の動きも見どころの一つだ。

(関連記事)チョ・ジョンソク 無名時代を終わらせた’手舌キス’を熱く再演

孤独を抱えながら生きてきたイ・サンとウルス、攻める側と攻められる側、『王の涙-イ・サンの決断-』は、それぞれの視点からも丁寧に物語が綴られている。

ヒョンビンファン必見、もちろんそれ以外の方々にもドラマティックなイ・サンの生涯を、新たな角度で堪能できる注目作。春に日本で初放送開始予定の『赤い袖先』の鑑賞前に、ぜひとも押さえておきたい逸作だ。

王の涙-イ・サンの決断-(動画出典:Youtube ロッテエンターテインメント)



ヒョンビン

韓国の人気俳優ヒョンビン(ハングル 현빈)。1982年9月25日生まれ。

2003年にKBSのテレビドラマ『ボディガード』(2003)でデビュー。

2005年にMBCドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005)で大ブレイク。韓流スターとして、韓国や日本、中国をはじめアジア全域で人気を博している。

ヒョンビン 最新記事はこちら(237)







ご意見を自由にコメントしてください!

記事に関するご意見や情報提供はこちらのフォームをご利用ください。

編集部おすすめ記事blank

サイトの広告について

Danmee(ダンミ)は、収益化の一環としてオンライン広告を展開しております。広告の内容(公序良俗を害するもの)や、可読性の低下につながる広告に関するご意見はこちらのフォームをご利用ください。

この記事と関連度が高いトピック

現在読まれています!

最新記事

RECENT TOPICs