- 韓国俳優イ・ソンギュンが、麻薬投薬の疑いで調査を受けるという。
- 近年後を絶たない、韓国芸能界における薬物事件に、心配と警戒の声が寄せられている。
- 韓国の社会問題となった芸能人の薬物事件、その理由を考察してみたい。

麻薬投薬の疑いをかけられている韓国俳優イ・ソンギュン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
日本では、映画『パラサイト 半地下の家族』でお馴染みの韓国俳優イ・ソンギュンが、麻薬投薬の疑いで調査を受けるという。
彼は、人気韓国ドラマ『コーヒープリンス1号店』『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』での演技が好評を呼び、ここ日本でもたくさんのファンを抱える、いわばスター俳優である。
作品の中で描かれている彼の姿は、誠実で一途な大人の男性。そんな彼が、ひょっとしたら警察に出頭し、捕り縄を縛られた状態で頭を下げる姿が見られるのかもしれない。
デビューから20年。彼が演じるキャラクターのように、一度もスキャンダルを起こさず、好感度を上げてきただけに、韓国国内では衝撃が走っている模様。
また、近年後を絶たない、韓国芸能界における薬物事件に、心配と警戒の声が寄せられている。
昨年12月には、世界的な人気を誇る俳優ユ・アインが、プロポフォール(静脈麻酔薬の一つ)や大麻、コカイン、ケタミンなどの麻薬類を投薬した疑いで警察の調査を受けると報じられ、ファンに大きな衝撃を与えた。
現在彼は、韓国検察により在宅起訴され、来る11月14日の初公判を控えている。

ユ・アイン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
このように、トップクラス芸能人による薬物事件が相次ぐ韓国芸能界。もはや、社会問題となった芸能人の薬物事件、その理由を考察してみたい。
--なぜ韓国芸能人は、麻薬に弱いのか?
最も多い理由は好奇心
芸能人が薬物に手を染める最も多くの原因は、自らの好奇心であるという。
特に、麻薬が合法化された一部の国を訪れ、知人からの勧誘で吸引するケースが増えているようだ。

ペク・チヨンとチョン・ソグォン(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
その代表的な例が、俳優のチョン・ソグォン。彼は、2018年2月にオーストラリアを訪れた際に、好奇心でヒロポンとコカインを吸引したという。
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次に多い理由は、芸能人ならではの精神的ストレス。
2018年に薬物吸引の容疑で逮捕されたラッパーC JAMMは「ストレスから抜け出したかった」と、犯行動機を語った。
韓国の心理専門家は「アーティストの場合、自分の気分などと関係なく、ステージに上がらざるを得ないケースが多い。自分の感情を最大限抑えなければならない立場を強いられている」とし「薬物は、心理的な安静など、即時効果が得られるため、依存症になってしまうのである」と、その境遇を分析している。
麻薬組織のターゲットになりやすい芸能人
このような、刺激性の強い、かつ精神的な安静を求める芸能人の心理を悪用する麻薬組織の存在も、薬物事件増加の原因と見られる。
麻薬組織は、吸引事実が明かされる事を恐れる、芸能人やアスリート、政治家やその家族に意図的に接近し、麻薬を勧誘。深刻な中毒状態に陥ると、時価より何倍も高い金額で麻薬を販売するという手口なのだ。
実際、韓国芸能人は一般人より、1gあたり3倍も高い金額で大麻を購入していると報告されている。
前出の心理専門家は「芸能人やアスリート、有名企業家などは、短期間での結果への執着や達成指向が非常に強いため、即効性のある麻薬にのめり込みやすい。そのため、麻薬組織にターゲットになりやすい側面もある」と分析している。
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