- 脚本家キム・ウンスクが、tvN『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』のキャスティングにまつわるエピソードを公開した。
- 主演を務めたコン・ユには、5年間ラブコールを送り、実際会った時には8時間も必死に口説き続けたという。
- 一方、『トッケビ』への出演を熱望したイ・ドンウクは、自ら作家を口説き落とし、死神役を手に入れた。
韓ドラ界の“NO.1ヒットメーカー”として知られる脚本家のキム・ウンスクが、tvNドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~(2016/以下、トッケビ)』で縁を結んだ、俳優コン・ユとのエピソードを明かした。
8月15日、KBS2ラジオ『ソン・ジヌの勇敢なラジオ』の100回特集にゲスト出演したキム・ウンスクは、初めての出会いが印象的だった俳優を尋ねられると、コン・ユを挙げた。
そして「『トッケビ』を提案して口説こうと出向いた席で会ったが、ドラマに対する恐怖が多かった。その恐怖に関して自分自身を説明するのに、8時間会話を交わした」とキャスティング時のビハインドを公開。
「コン・ユさんのように真剣で正直な俳優を見たことがない。それで私も正直に全て話した。“承諾してくれないと帰らない”と脅し、必死に口説いた」と冗談を交えて、当時を振り返った。
もともとキム・ウンスクは『トッケビ』の主人公キム・シン役にコン・ユを推し、5年間キャスティング提案をし続けたほど、熱い思いを持っていたと伝えられている。
コン・ユに初めて出演を提案したのは、彼が除隊した直後だったそうだが、実際に2人が対面することになった時について、コン・ユは、雑誌のインタビューで次のように答えている。
「(キム作家との)出会いの席も、私が負担に感じてずっと逃げてました。スター作家さんじゃないですか。お会いして、私をそのように良く見てくれてありがとうという話もしたいのですが、いざドラマの話を全部聞いてその場で断る、というのが失礼ではないかと心配にもなりました。不愉快に思うだろう、それなら会わない方が良いと思ったんです」
しかし、キム・ウンスクから「ティータイムでも持とう」と言われたことで、直接感謝の気持ちを伝えようと実際に会うことになったのだという。
そして、8時間ほど口説かれ続けたコン・ユは、5年にも渡るキム・ウンスクからのラブコールをついに受け入れることに。
その結果、『トッケビ』は大成功! 韓国のみならず日本でも“トッケビ旋風”を巻き起こし、コン・ユの代表作にもなった。
彼自身も、演じたキム・シンという人物を“人生のキャラクター”に挙げており、「真剣さ、麗しさ、コミカルな姿、『トッケビ』は、俳優の多彩な姿を見せることができた作品で、そして“神”だったので、その時だけは自身が世の中全ての物を手に入れた気持ちでした」と語っている。
キム・ウンスク作家は、『トッケビ』の他にも『シークレットガーデン(SBS/2010)』、『太陽の末裔 Love Under The Sun (KBS2/2016)』、最近では2023年の大ヒット作『ザ・グローリー~輝かしき復讐~(Netflix)』などを手掛けている。
彼女の作品に出演した俳優の中には「ドラマをきっかけに、俳優人生に転機が訪れた」と話す人も多く、逆に彼女へラブコールを送る俳優もいるよう。
『トッケビ』で、コン・ユ扮する“鬼(キム・シン)”とのケミが話題になった、死神役のイ・ドンウクもその一人。
彼はキャスティングリストには入っていなかったが、台本を読み「脇役でも構わない。絶対やりたい」と出演意志を示したという。
そして「死神」という魅力のあるキャラクターに興味を持った彼は「これは必ずやらなければ」と、キム・ウンスクの元を訪ね「私がこの役をすれば、うまくやり遂げられると思う」と熱意をぶつけた。
ネット上には、イ・ドンウクがキム・ウンスクの海外出国スケジュールを把握し、飛行機のチケットまで手に入れて自身をアピールした、というエピソードまで上がっている。彼は、それほど『トッケビ』への出演を熱望したのだ。
作家が必死に口説いて出演を決めたコン・ユ、作家を必死に口説いて出演を勝ち取ったイ・ドンウク。
この2人が出演した『トッケビ』は、tvNで歴代最高視聴率を記録し、韓国ドラマ史に刻まれる名作となった。
劇中で見られる彼らの友情は、視聴者からも支持を受け、作品の魅力を語る上で欠かせない要素となっている。
今も好きなドラマに挙げる人が多い作品は、そのビハインドにも、ドラマのようなストーリーがあった。
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