去る9日よりドラマ『のだめカンタービレ』が6年ぶりに日本の地上波で再放送され、現在SNSでも話題になっている。このドラマは、韓国でもかなり人気を博していたそうだ。日本では第4次韓流ブームとも囁かれる中、韓国で日本の文化はどう捉えられているのだろうか。
今年日本では『愛の不時着』や『梨泰院クラス』が大人気。日本に第4次韓流ブームが訪れたとも言われているほど、このコロナ禍の中、若者世代を中心に韓国ドラマの人気がますます広がっている。一方、多く知られてはないが、実は韓国でも日本の大衆文化にハマる人が20、30代を中心に多いと言われている。

韓国ドラマ『愛の不時着』と 『梨泰院クラス』(画像出典:tvN、JTBC)
そんな韓国の20代、30代の若者に大人気だった日本ドラマの1つが『のだめカンタービレ』だ。音大に通う学生たちの日常や恋愛事情を、コミカル要素も含めつつ繊細に描き、韓国でもクラシック音楽の旋風を巻き起こした『のだめカンタービレ』の人気は、当時、今の『梨泰院クラス』と同じくらい、韓国でセンセーショナルな出来事だった。
この作品は、二ノ宮知子氏によるシリーズ累計発行部数3700万部の大ヒット漫画が原作だ。日本では2006年にフジテレビの月9枠で放送され、漫画のキャラクターとドラマのキャストが見事にハマり、ドラマ版も人気を博した。最終回は21%超えで、映画化もされ大ヒットした。
また野田恵(愛称:のだめ)を演じた上野樹里と、千秋真一を演じた玉木宏という主演俳優の2人は日本でも人気があったが、韓国でも今のヒョンビン、パク・ソジュンのように人気を得ていた。映画『のだめカンタービレVol.1』が韓国でも公開された際は、広報のため2人で韓国を訪問したこともある。
そして本作は2014年に『のだめカンタービレ〜ネイル カンタービレ』というタイトルで、韓国でもリメイクされた。

『のだめカンタービレ〜ネイル カンタービレ』(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:KBS)
日本と韓国は、政治的には遠い関係にあるが、社会面や文化面では世界のどの国よりも近い。2018年に韓国人が日本を訪問した旅行客数は、750万人を超えている。ソウルの街には日本語の看板や日本料理店、居酒屋が立ち並び、安価で質のいい日本のファストファッションブランドも大人気だ。
韓流ならぬ”日流”が流行りだした背景として、日本と日本人に対する認識が過去よりも改善したことをはじめ、インターネットやメディア発展のおかげで、日本文化コンテンツに接する機会が増えたことが挙げられる。
日本に対する好感と関心は、年齢層が低いほど高く、日本の公益財団法人新聞通信調査会が行った調査によると、日本に対する好感度は19歳~29歳が33.3%で最も高く、続いて30代20.3%、40代16.4%、50代15.7%、60代以上は12.9%の順だった。また、日韓関係の改善を求める韓国人は70.8%と高い数値を見せ、日本人の40.2%を大きく上回っており、日本より韓国の方が関係改善を望んでいることがわかる。韓国人が日本に好感を持つ理由として、7割が”親切で誠実な国民性”を挙げており、次に生活水準の高さ、日本製品の品質の高さが続いている。
1998年に行われた”日韓共同宣言”に基づき、徐々に日本文化が開放されていったが、最初のうちはテレビや映画、音楽などは著作権などの問題で韓国への導入が難しかった。しかし、インターネットが発展するとともに、動画メディアコンテンツが増加。ここ数年は、NetflixやYouTubeなどのオンラインを基盤とするメディアプラットフォームのおかげで、日本の文化コンテンツを合法的に韓国で楽しむことができるようになった。日本で人気の映画やドラマを始め、さらにジャニーズやAKBなどの日本アイドルも韓国でよく知られるようになっている。
日本関連コンテンツは20代、30代を中心に消費されるが、実際に日本のドラマ、芸能番組を韓国国内に流通・配給する『ドラマコリア』は、サービス開始1年半で約20万人が会員登録し、そのうち20代から30代が会員全体の46%を占めている。
また最近は、そういった文化コンテンツを元に、SNSなどを通して日韓交流が頻繁に行われている。互いの国のドラマやアイドルに興味があるという共通点を持ち、SNSをフォローし合う日本人と韓国人。直接交流して親しくなることで、互いの好感度はあがり、さらに仲良くなるために相手国の文化を知ろうとする。コロナ禍の今、互いの国への行き来が難しくなる中でも、SNSや動画メディアコンテンツを利用しながら、互いの国への理解を深めようとする人たちは多い。
近年、主に政治的なことが理由で再び日韓関係が冷え切っているが、大衆文化においては互いの文化を楽しみ、尊重する空気は広まっている。これからも20代、30代を中心にしながら、コンテンツを政治的問題と関連付けるのではなく、ひとつの楽しみや文化、流行と考え、互いに深い文化交流をしていけるような関係を築いていけたら、それは素晴らしいことだ。
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