2022年春にスタートした韓国ドラマ、SBS『社内お見合い』とKBS2『クレイジーラブ』。アイドル出身の女優キム・セジョンとf(x)のクリスタルがそれぞれの主演を務め、月火ドラマ枠で対決を見せていることでも話題の作品だ。さらに両作品ともに”ロコ”ドラマであるなど、様々な面で共通点が見られている。しかし、視聴率はと言へば、そうではないようだ。放送序盤でありながら、その勝敗ははっきりと見え始めている。
2022年春ドラマとしてスタートした、SBS『社内お見合い』とKBS2『クレイジーラブ』。
ほぼ同時期に初放送を迎えた韓国ロコ(ロマンチックコメディー)2作品だが、早くも視聴率での勝敗が見え始めている。
『社内お見合い』はNetflix(ネットフリックス)、『クレイジーラブ』はDisney+(ディズニープラス)にて、ぞれぞれ配信されており、日本をはじめ海外のドラマファンも楽しむことが出来る作品だ。
どちらもロマンチックコメディージャンルのドラマで、『社内お見合い』は元gugudanのキム・セジョン、『クレイジーラブ』はf(x)のクリスタルと、アイドル出身の女優がヒロイン役を担当。その相手役には、アン・ヒョソプやキム・ジェウクと、韓国を代表するイケメン俳優が顔を揃えた。
さらに、キャスティングだけでなく、演出にも似たような点がある。
劇中、男性主人公のキャラクターが気難しくてオーバーな演技だったり、漫画のような誇張された演出など、コメディーを全面に押し出したロマンスジャンル特有のユニークさが溢れている。
どこまでも共通点が続く2作品であるが、視聴率に関しては”似ている”数字とはならなかったようだ。
第7話の放送を終えた『社内お見合い』は10%台という2桁を記録したものの、『クレイジーラブ』は2%台とやや苦戦中。
どちらもドラマファンに人気のジャンル、”ロコ”であるにもかかわらず、ここまで視聴率に差が出てしまうのはなぜだろうか。
『社内お見合い』は、初回からコミックタッチのイラストや様々なCG、劇的なコメディーを盛り込み、笑いを誘う展開を披露。これに加え、俳優らの熱演により魅力あふれるキャラクターの叙事を吹き込み、まるで漫画を見ているかのような気楽に楽しめる作品へと仕上げた。
一方、『クレイジーラブ』は、韓国ドラマの”あるある”要素、記憶喪失や余命宣告などを盛り込こむも、主演キャラクターが魅力に欠けるため、これに説得力を持たせることが出来ない。
劇中で披露されるヒロインの行動は、この背景にしては少々幼稚な面を見せていたり、また、男性主人公も一貫性のない行動を見せたことで、ストーリーへの没入感を妨げる結果を招いたようだ。
しかし、単純な設定により視聴者からそっぽを向かれているとは考えにくい。それはライバル作である『社内お見合い』も、ストーリー自体は非常に単純で典型的なロマンス作品であるからだ。それにもかかわらず、『社内お見合い』は演出と俳優らの演技力で視聴者をドラマに引き込むことに成功している。
『社内お見合い』と『クレイジーラブ』。
どちらもコメディーを全面に出したロマンスドラマであるにもかかわらず、勝敗が分かれてしまった。その理由は、構成するキャラクターの魅力と、それを説得力を持って表現する俳優の力量の違いといったことのようだ。
しかし、両作品ともにストーリーはまだ序盤だ。ストーリーと同じく、この先、2つのドラマはどのような視聴率を描いていくのかにも注目が集まっている。
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