今期の大作として話題性も注目度も高かったドラマ、tvN『不可殺‐永遠を生きる者‐』と、JTBC『スノードロップ』。しかし、いざ放送をスタートするも、その人気は下降線を描いてしまう。視聴者だけでなく、メディアからも遠のかれてしまった2つのドラマ。表舞台から消えてしまった理由とは。
今期、韓国のドラマファンから多大な期待を抱かれていた、tvN『不可殺‐永遠を生きる者‐(邦題/以下、不可殺)』。
このドラマは、殺すことも死ぬこともできない男が600年もの間、転生を繰り返してある女を追う、悲しくも美しい話を描いている。

放送前から多くの反響を得ていた、『不可殺 -永遠を生きる者-』(画像出典:tvN)
この設定がtvN『トッケビ~君がくれた愛しい日々~(2016)』を思わせるとし、シノプシスを目にした視聴者から多くの注目を集めていた。これに加え、2021年の年末より放送される大作とあって、話題性も高く大衆の期待を一身に背負っていた作品だ。
しかし、その期待とは裏腹に、放送を重ねるにつれ視聴率は下落。遂には、韓国メディアに取り上げられる回数も激減してしまった。
映画を見ているような感覚的な演出が好評とされる一方で、全体的なストーリーが難しく、その設定も複雑。にもかかわらず、視聴者への説明が万全ではないことが否定的な理由を引き起こしているよう。
また、登場するキャラクターが魅力に欠けることや、『トッケビ』と似ている設定だと期待した”ロマンス”と”ファンタジー”の絶妙な雰囲気が、『不可殺』では全く日の目を見ていないことも視聴者を落胆させている。
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BLACKPINKジスとチョン・ヘイン主演、JTBC『スノードロップ』(画像出典:JTBCドラマ)
これと同じ道を辿っているのが、JTBC『スノードロップ』だ。
放送前から韓国国内では”歴史歪曲”議論に巻き込まれたものの、K-POP界を代表する女性アイドルグループ、BLACKPINK(ブラックピンク)のメンバーのジスと、次世代韓流スターと呼び声の高い俳優、チョン・ヘインのダブル主演とあって、豪華なキャスティングから話題となった作品だ。
肯定的な意見から否定的なものまで、様々な視線を浴びながらスタートした『スノードロップ』だったが、その視聴率は3%台とやや厳しい数字になっている。
“歴史歪曲”議論を抜きにしても作品自体の評価は低く、その理由として主演俳優であるジスの演技力不足、さらにストーリー自体が面白さに欠けるといった厳しい声が届けられている。
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2作品共にネガティブな評価がまとわりつくからか、韓国ではメディアに取り上げられる数も減ってしまった。
もちろん、これが人気の指針となる訳ではないが、少なくとも視聴者からの関心は遠のいてしまったと言えるのでは‥。
華々しい表舞台から消えてしまった話題作、『不可殺』と『スノードロップ』。
韓国国内では辛辣な評価が見られるものの、『不可殺』はNetflix(ネットフリックス)にて、『スノードロップ』はディズニープラス(Disney+)にて世界配信しており、日本をはじめ海外での評価はそれほど低くはない。
海外で得た人気を韓国国内でも得ることはできるのだろうか。クライマックスに向けての巻き返しに期待が寄せられている。
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