- ペ・ヨンジュンといえば、2000年代序盤の日本に韓流ブームをもたらした人物だ。
- 彼を筆頭にイ・ビョンホンなど“韓流四天王”と呼ばれるスターまで登場し、当時日本は隣の国のイケメンスターに熱狂した。
- そんな時代に“第2のヨン様”として期待されていたクォン・サンウやソン・スンホンなど、名だたる名優の近況をご紹介。
数年前までアジアをテリトリーにしていた“韓流”。
いまやそのエリアを世界に拡大し、最近は“グローバル韓流”と呼ばれるように。ヨーロッパや欧米諸国でも高い支持を得ている。
その土台作りに貢献したのが日本市場。中華圏での韓流人気もさる事ながら、世界的に見てドラマや音楽の市場が大きい日本の影響力は多大だったと言われている。そしてその第一貢献者が日本のファンだ。
『冬のソナタ』(KBS/2002)のヒットにより、彗星のごとく現れたペ・ヨンジュンに沼落ちする女性が続出。ブームの波に乗った彼は一躍有名に。
以降ペ・ヨンジュンを筆頭に、イ・ビョンホンやチャン・ドンゴン、ウォンビンなどが“韓流四天王”と呼ばれ、第1次韓流ブームを盛り上げた。
しかしブームである以上、いつかは終わりがくるもの。それを予想してか、日本のテレビ局やメディアは、すぐさま“第2のヨン様”探しに総力をあげるように。一部メディアは、前のめりの姿勢が世間から嘲笑されたほどだった。
ペ・ヨンジュンのように突如現れたにも関わらず一気に人気をさらい、“次の韓流”を先頭に立って引っ張ってくれる存在を必要としていたようだ。
その際、ポストヨン様として期待されていたのが、名優と呼ばれるクォン・サンウ、パク・シニャン、ソン・スンホン、ソ・ドヨン。彼らの華やかな活躍を覚えている人は多いだろう。
惜しくもペ・ヨンジュンに匹敵するほどの支持は得られなかったものの、特に2000年代序盤に日本女性を魅了した面々だ。
ではそんな彼ら、最近はどのような活動を繰り広げているのだろうか。気になる近況をご紹介。
クォン・サンウ
クォン・サンウは、フジテレビで2004年に放送がスタートした『天国の階段』(SBS/2003)で主演を務め、一気に人気と知名度を獲得、韓流スターの仲間入りを果たした俳優。
韓国では現在も、お茶の間とスクリーンを行き来しながら活躍中だ。
昨年ドラマでは『危機のX』(wavve)でコメディー演技を披露し、『なぜオ・スジェなのか』(SBS)では俳優人生で初めて特別出演を経験、『カーテンコール』(KBS2)でも登場シーンが少ないながら、しっかりと存在感を残し役者としての実力を遺憾なく発揮した。
今年は下半期にDisney+『漢江』で主演を務めることが分かっており、刑事ものでドラマファンを楽しませる予定だ。
映画ではイ・ミンジョンとの共演が話題となった『スイッチ』がすでに公開済み。公開日は分かっていないものの今後は、『私たちは育つ』が封切りされる予定だ。
映画『スイッチ』
パク・シニャン
パク・シニャンは、韓国で最高視聴率を叩き出した『パリの恋人』(SBS/2004)が2005年に日本テレビで放送され、日本人ファンを得た人物。
以降、本国では複数の作品で活躍するも、2019年の『町の弁護士 チョ・ドゥルホ2』(邦題/KBS2)を最後にお茶の間から長らく離れており、2013年公開の『結界の男』以降、スクリーンに登場していない。
絵画に造詣が深いことで知られている彼は、2021年に国立安東大学の美術大学院西洋画専攻修士課程を受験、合格している。どうやら役者業を一旦セーブし、勉学に励んでいたようだ。
そんな彼が今年は、約7年ぶりにオカルトミステリー『三日間』で映画界に復帰する予定。突然娘を亡くした父親役に扮するという。
すでに2020年にクランクアップしており、封切りを心待ちにするファンは多い。
ソン・スンホン
日本では、『秋の童話』(KBS2/2000)で名を知らせ、『夏の香り』(KBS2/2003)でその人気を不動のものにした俳優。
両作が『冬のソナタ』を手掛けたユン・ソクホ監督の“四季シリーズ”であったことから、再び感動のラブストーリーを期待する人に注目されたのがきっかけだ。
当時は、ファンミーティングで来日することもしばしば、多くの日本人ファンを魅了する韓流スターの1人だった。
現在も高い支持を得ているものの日本を訪れる機会は減少し、本国でドラマや映画で活躍中。
今年は初めてNetflix独占配信映画に出演することが分かっており、5月12日にSFアクション『配達人 ~終末の救世主~』が公開する。
また、2018年に放送され好評を得た『プレーヤー~華麗なる天才詐欺師~』のシーズン2でも、韓ドラ界を盛り上げる予定。
映画は『ヒドゥン・フェイス』(原題)がクランクアップしており、公開を控えている。
映画『配達人 ~終末の救世主~』
ソ・ドヨン
ソ・ドヨンもソン・スンホン同様、“四季シリーズ”の『春のワルツ』(KBS2/2006)をきっかけに支持を得た人物。
韓国では、他の3つのシリーズと比較するとそこまで視聴率が伸びなかったものの、日本では大ヒット。本作をきっかけに彼の存在を知りファンになった人は多かった。
近年は、主に日本の昼ドラを彷彿とさせるドラマに出演していたが、2019年に放送された『ちょっと味見しませんか?』(SBS)を最後にフィルモグラフィーが更新されていない。また映画では、2010年公開の『チョルラの詩』が最後だ。
2020年に受けた韓国メディアのインタビューで、自身の穏やかなイメージを変えられる転機となる作品に携わり、役者として飛躍したいと抱負を語っていたソ・ドヨン。アクションものや時代劇への出演にも、意欲的な態度を示していた。
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