韓国のネット上が、香川照之の性加害報道でざわついている。日本の芸能界や世間の反応に違和感を抱いているようで、彼の処遇について疑問を呈するメディアが登場。以前、韓国で性スキャンダルを起こした俳優までが再注目されている。

俳優の香川照之の性加害報道が、日本のみならず韓国でも物議を醸している。

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8月24日、『週刊新潮』により高級クラブのホステスにセクハラをしたことが報じられた香川照之。翌日には彼の所属事務所が事実を認めるコメントを発表し、26日には、自身が出演する生放送の報道・情報番組で直接謝罪した。

そして9月1日、日本のメディアで彼が出演中のトヨタがCM放送の見合わせを発表。併せて契約更新しない方針であることが報じられた。

これをきっかけに、五月雨方式で他企業や番組も何かしらの動きがあるのではと、憶測を呼んでいる状況だ。

そんな中、これに関連して、2016年に“性スキャンダル”に巻き込まれた俳優のオム・テウンの一件が再注目されている。

俳優のオム・テウンは、2016年に“性スキャンダル”に巻き込まれた。

2016年に“性スキャンダル”に巻き込まれた俳優のオム・テウン。(画像出典:スタジオサンタクロースエンターテイメント公式HP)

売春業をしていた女性が、オフィステル(ワンルームマンションの一種)でオム・テウンから「性的暴行を受けた」と告訴した騒動だ。

捜査の結果「合意があった」と認められ、性的暴行ではないとの結論で終結。オム・テウンは嫌疑なしとなり、女性側は誣告の疑いで懲役2年6カ月という判決を受けた。

ところが性的暴行は無嫌疑となったものの、売春容疑が認められ、オム・テウンはこれに罰金100万ウォン(約10万円)の支払いを言い渡されている。

また事件発生当時、オム・テウンの妻でバレエダンサーのユン・ヘジンは第二子を妊娠していたが、流産という悲劇に見舞われた。妊娠初期だったこともあるが、彼女の心情的に夫の事件が無関係だったとは言い難い。

結局、彼は一発レッドカードとなり、芸能界から姿を消すことに。

それまでは、MBCドラマ『善徳女王(2009)』や映画『建築学概論(2012)』など数々の作品に出演し、トップ俳優として活躍。バラエティー番組では、“優しい夫&良き父”という側面を見せ、世間から好感を得ていた。

しかし売春疑惑が、こつこつと築き上げてきたものを一瞬で壊してしまった。

『建築学概論』は、オム・テウンが出演した映画。

オム・テウンが出演した映画『建築学概論』。(画像出典:movie.naver)

そして大衆に衝撃と失望を与え、自粛期間を余儀なくされたオム・テウンは、俳優として復帰するまでに実に4年もの時間を要したのだ。

また俳優としては活動を再開したものの、SNSで近況を公開すれば叩かれるなど、いつまでも事件を蒸し返されてしまう。これが性スキャンダルを起こした者に対する“一発レッドカード”の怖さだ。

(関連記事)一発レッドカードの怖さ・・オム・テウン活動再開を匂わすも、韓国メディアは冷ややか

韓国では、性的トラブルを起こした芸能人には、すぐさま厳しい現実が待っているという点において、現在も香川照之のメディア出演を許している日本の風潮に、首をかしげている。

(構成:西谷瀬里)






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