今月19日に開催される、国内初のOTTオリジナルシリーズ専門授賞式『青龍シリーズアワード』。多くの注目を集める中、最終ノミネートのラインアップが発表された。だがこれに対して、ネットユーザーらは疑問の声を上げている。その基準が演技力ではなく、”人気”にスポットを当てているかのように見えるからだ。
韓国のドラマ授賞式『青龍シリーズアワード(BluedragonSeriesAwards/BSA)』のノミネートラインナップを巡り、さまざまな噂が流れている。
2022年7月19日に初開催となる『青龍シリーズアワード』は、韓国で初の試みとなる新シリーズコンテンツ大賞の授賞式。
Netflix(ネットフリックス)やDisney+(ディズニープラス)、Apple TV+(アップルティービープラス)をはじめ、WATCHA(ウォッチャ)、kakaoTV(カカオティービー)、TVING(ティービング)など、オンライン動画ストリーミングサービス(OTT)を通じて、公開された作品を対象にしている。
世界的にKコンテンツブームを巻き起こした作品が多かったこともあり、その注目度は高い。
また、韓国国内で初めて開催されるOTTオリジナルシリーズの専門授賞式であることから、受賞作(者)は初受賞の栄誉まで得ることになるため、大衆からも熱い関心が寄せられている。
しかし、そんな中で最終ノミネートに関しては、疑問視する意見もあるようだ。
BSA事務局は去る6日、『第1回 青龍シリーズアワード』の最終ノミネート作(者)を公式発表した。
残念ながら候補作および候補者選定においては、落胆の声が聞かれる結果に。それは、公正性よりも1人1人の人気に重点を置いたのではという指摘だ。
最も論難となったのは、ドラマ部門の助演男優賞のラインアップだった。
ここにノミネートされたのは、軍隊の不条理さを告発した『D.P.-脱走追跡官-』から、俳優のソン・ソック。
彼は、ハン・ジュンヒ監督との縁で本作に友情出演しただけであり、出演分量はそれほど多くない。
もちろん、ソン・ソックの演技は完璧だった。本作で彼は憲兵隊長補佐官のイム・ジソブを演じ、インパクトあるキャラクターを熱演。視聴者の記憶に残るような名演を披露している。
だが、多数のネットユーザーは選定に関して「理解し難い」という反応を見せる。このような指摘は、単に彼の演技力のためだけではないようだ。
ソン・ソックは現在、映画『犯罪都市2』の成功などで、韓国で最もホットな俳優として浮上している。JTBC(Netflix)ドラマ『私の解放日誌』では好演を見せ、ストーリーをリードしてきた。視聴者の心を掴んで離さないほど、存在感あるキャラクターを演じ、そんな彼に魅了された日本のドラマファンも多い。つまり、日韓においても“人気”と“注目度”が抜群の俳優という訳だ。
また今回のノミネートについて、一部では『百想芸術大賞』TV部門、男性助演賞の受賞者である『D.P.-脱走追跡官-』のチョ・ヒョンチョルがノミネートされなかったことについても、批判が起きている。
ネットユーザーは「これはソン・ソック本人も当惑しそう」「『D.P.』では無条件にチョ・ヒョンチョルでしょ」「本当に理解できないラインアップだね」などの反応だ。
第1回という記念すべきスタートから、雑音が聞かれてしまった『青龍シリーズアワード』。
選ばれた俳優たちすらも失笑しかねない、ノミネートのラインアップであるものの、来る19日に開催される授賞式では、どの作品が、どの俳優が頂点に輝くのかが注目されている。
(構成:星野沙)
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