7月20日、『梨泰院クラス』に出演して人気を博した俳優、アン・ボヒョンが”物議ユーチューバー”と分類されるチャンネルを購読していたことが発覚。これを受け、韓国女性コミュニティーを中心に、激しい批判を受けているようだ。
昨年、日本でも配信(Netflix)され、社会現象を巻き起こした韓国ドラマ『梨泰院クラス』。
同ドラマで、主人公のパク・セロイ(パク・ソジュン扮)と対峙する悪役、チャン・グニョンを演じ、人気を集めた俳優のアン・ボヒョン。最近、彼の役者人生で、致命傷になりかねない出来事が起きてしまった。
アン・ボヒョン、反フェミニズムチャンネルを購読している?
事の発端は、7月20日に起きた。
韓国のネット上に、アン・ボヒョンのYoutube(ユーチューブ)購読チャンネルリストが公開されたのがそれだ。多数の著名人のチャンネルとともに、いわば”物議ユーチューバー”と分類されるチャンネルが並んでいたのである。
そのユーチューバーとは、自称”保守論客”の『PPKKa』と、元芸能記者で現在、暴露専門ユーチューバーとして活動している『キム・ヨンホ芸能部長』。
2人はともに、2014年に起きたセウォル号沈没事故の遺族を侮辱したり、リベラル派の芸能人を攻撃したりと、悪名高きユーチューバーである。
さらに両者は、徹底した”反フェミニズム”を貫いており、時折女性を卑下しては物議を醸すという共通点を持つ。『PPKKa』の場合、Red Velvet(レッドベルベット)のメンバー、ジョイを強い口調で非難したことで、一躍有名になった人物だ。
過去にジョイが、自身のSNSに「我々は皆、フェミニストになるべき」とプリントされたシャツを着ている写真を掲載したことがある。これを受けて『PPKKa』は「男性ファンを喜ばせるために、セクシーを売りにする女性アイドルのくせに、反フェミニズムなど言語道断! チームから脱退しろ!」という趣旨の動画をYoutubeに公開。
男性ファンを中心に賛同の声があったものの、女性ファンからは「ひどい反フェミニズム」と批判され、韓国社会における”男女分裂問題”の火に油を注いだ。
対する『キム・ヨンホ芸能部長』は、芸能人のプライベートを暴露することで有名だが、特に近年は、ハン・イェスルやチェ・ジウなど、女性芸能人の過去を暴露し、韓国女性の怒りを買っている。
そんな輝かしい(?)経歴を持つ2人のYouTubeチャンネルを、若手人気俳優がチャンネル登録をして購読しているとなれば、韓国女性が冷ややかな目を向けるのも無理はなく、反発も巻き起こるだろう。中には「好感度が下がった」「ファンを辞める」と呟く女性ファンも現れ、俳優としての将来に暗雲が垂れ込んでいるようだ。
女性ファンの離脱を深刻に受け止めたのか、アン・ボヒョンは素早く謝罪の意を示した。
謝罪文によると、「2020年下半期から、私の代わりにYoutubeチャンネルを管理する人がいる」とし「私が作ったチャンネルなので、管理責任を痛感する」と釈明。現在、チャンネル登録リストは非公開になっている。
(関連記事)アン・ボヒョン YouTube登録騒動を謝罪も「人のせいにするなんて」と批判止まず
韓国社会における”男女分裂”問題
しかし謝罪文を掲載したものの、女性ファンは彼に対して”疑心”を抱いたままだ。別の管理者がいたことを口実に「逃げようとしている」「思想(保守的な反フェミニズム)を洗濯しようとしても、もう無理」と、女性コミュニティーを中心に批判の手を緩めない。
今回、アン・ボヒョンに起きた”不祥事”は、先日Danmeeでも紹介した、キム・ヒチョル(以下、ヒチョル)を襲った”反フェミニズム議論”と非常に似ている。
去る7月8日、TWICE(トゥワイス)の日本人メンバーモモと、1年6カ月の交際にピリオドを打ったと報じられたヒチョルは、女性ファンを中心に”反フェミニズム疑惑”が浮上し、激しい批判を受ける羽目に。これは、ヒチョルが”N番部屋事件”の女性被害者を侮辱したあるYoutubeチャンネルを購読していたのが原因だ。
*N番部屋事件:2018年後半から2020年3月まで、Telegram、Discordなどのメッセンジャーアプリ内で行われていた大規模なデジタル性犯罪・性搾取事件(意味出典:ウィキペディア)。
(関連記事)モモと破局、韓国ネットに広まるヒチョルへの中傷と反フェミニズム、その真相とは
彼が何故、そのチャンネルを登録したのかは不明だが、女性コミュニティーでは既に”反フェミニズム・ブラックリスト”に上がっている模様。
上述したように、近年韓国社会では異常なほど”男女分裂”が巻き起こっている。
記憶に新しい映画『82年生まれのキム・ジヨン』の原作小説は、フェミニズムのバイブルになっており、根強い”男性社会”を根本からひっくり返すべきだと主張する強硬派フェミニストも登場している。
ただ、彼・彼女らが主張するフェミニズムが、”男女共存”ではなく、”女性優位”という思想を基盤にして、男性への嫌悪感を煽っているという批判にも直面している。
強硬派フェミニストが、”真相”に背を向け「強引な”反フェミニズム・ブラックリスト”認定を行っているのでは?」という印象を受けざるを得ない。
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