俳優コン・ユは、最近Netflixオリジナルシリーズ『静けさの海』への出演を確定し、同作を選んだ理由を「自身が持っている情緒や考えが反映された結果」と述べた。彼の作品に対する姿勢や視線が、ここ10年でガラリと変化しているコン・ユ。これまでのインタビューを振り返ってみたいと思う。

俳優コン・ユが出演を確定した、Netflixオリジナルシリーズ『静けさの海』が、ネット上で既に熱い関心が寄せられている。

俳優チョン・ウソンが制作者に変身した同作は、世界的な砂漠化によって水と食糧が不足した未来の地球を背景に、月に捨てられた研究基地に謎のサンプルを回収しに行く精鋭隊員たちの物語だ。

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コン・ユは、最近男性マガジン『GQ Korea』とのグラビア撮影と共に行われたインタビューで、『静けさの海』への出演を決めた理由をこう語っている。

俳優コンユ

俳優コン・ユ(画像出典:GQ Korea)

「これから公開される作品は、近未来を扱ったものです。私が最近持っている情緒や考えが反映された結果だと思います。現代を生きている人類の中の1人として、未来に期待する一方で不安になっています」「時が過ぎてから自身のフィルモグラフィーについて考えてみると、始まりは人間に関する哀れみがあるような気がします」

コン・ユは、言わずと知れたトップ俳優だ。映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)『密偵』(2016)『82年生まれ、キム・ジヨン』(2019)、ドラマ『コーヒープリンス1号店』(2007)『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(2016)など、出演する作品ごとにヒットを打つほど。

だが、キャリアを積めば積むほど、迷いや悩み、葛藤が生じるもの。現在、俳優としての躍進が止まらないコン・ユにも、悩みの季節があったようだ。

映画『サスペクト 哀しき容疑者』

映画『サスペクト 哀しき容疑者』(画像出典:容疑者 公式HP)

2013年、映画『サスペクト 哀しき容疑者』に出演していた頃、コン・ユは演技に対して「演じれば演じるほど、映画と向き合うことに恐れを感じます。周りがいくら褒めてくれても、自身の欠点がどんどん大きく見えると言うか‥。10個の演技をして、9つが良く、1つがダメだとすると、その1つだけが目に留まってしまい、私を褒めてくれる状況でも気後れしていました」と、一種の”劣等感”を感じていたという。

そして、『容疑者』の後に休息期間を取り、自身と向き合ったコン・ユは、2016年に映画『新感染』『密偵』の2編を合わせて累積観客数1900万人を記録して、興行不敗の俳優としての位置づけを固めた。そして、この年ドラマ『トッケビ』で興行の勢いを継続し、2016年は”コン・ユの年”と言っても良いほど、トップ俳優としての地位を大衆にはっきりと刻印したと同時に、劣等感から解放されて心の余裕を手に入れた。

(“コン・ユ” 2016年の活躍関連)4年前の今日、人気俳優コン・ユのキャリアハイが始まった!

ドラマ『トッケビ』

ドラマ『トッケビ』(画像出典:tvN HP)

自身のことで精一杯だった2013年。自身と向き合った休息期。そして悩みや葛藤を乗り越えたコン・ユは、2020年『静けさの海』を選択した理由で、”未来”や”人類”を口にしており、その思想は広くて深い。

このように、自身の主観を交えずに物事を客観的に観ることができるのは、年齢や経験を積み重ねて人々の気持ちを理解し、周囲への気配りができる”観察力”がより一層磨かれた結果なのかもしれない。

冷静な性格で賢く、時にキュートな姿を見せて、多彩な魅力で周りからの評価が高いコン・ユ。今後も黙々と自身の道を歩み続けるコン・ユから目が離せない。




コン・ユ

マネジメントSOOP所属の俳優コン・ユ(ハングル 공유)。1979年7月10日生まれ。

“コン・ユ”という芸名は両親の苗字から付けられたもので、本名は、コン・ジチョル。

2000年、Mnet VJ 7期として芸能界にデビューしたコン・ユは、2001年KBSドラマ『学校4』を通じて演技者としてデビュー。

2007年、日本でも人気を博したドラマ『コーヒープリンス1号店』が大ヒットし、この年MBC演技大賞で優秀賞を受賞。当ドラマは、コン・ユの出世作となった。

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