かつて韓国映画界で”千万の妖精”と呼ばれていた俳優のオ・ダルス。今月大衆の前に姿を見せたのは実に2年ぶりのことであった。抜群の信頼を得ていた彼の身に起こっていた事とは。

‘千万の妖精’オ・ダルスが映画『隣人』の試写発表会に登壇、約2年ぶりに公の場に立った。

*千万の妖精:韓国映画界でいう大成功映画の基準は”国内で1000万観客動員”。オ・ダルスが、数多くのヒット映画にパイプ役として出演し、好演したため、愛称として付けられたもの

彼の出演作が不振だった場合、映画制作と監督の実力が足りないとまで言われていたほど、映画界では彼への信頼は絶大なものだった。しかし2018年、オ・ダルスは”Me too運動”の渦中に立たされ、活動を全面的に中止することとなった。

2年ぶりに姿を見せたオ・ダルス。

2年ぶりにステージ上で姿を見せたオ・ダルス。(写真提供:©スポーツ韓国)

当時ネットユーザーA氏が「オ・ダルスに劇場で性的嫌がらせを受けた」とSNSに掲載し、世間は騒然とする。これに対し、オ・ダルスは「人生を振り返ってみても、そんな行動をしたことはない」と否定するも、舞台俳優のオム・ジヨンがニュース番組で「彼の性的嫌がらせは事実」と告白。

最終的にオ・ダルスは、疑いに関する事実は否認しながらも、謝罪文を発表する。しかし文中に「罠にかかった獣」「恋愛感情があった」などと保身の言葉が並べた事により世間の風向きは一変、非難の対象となってしまった。

これを受けて、当初出演予定だったtvN『マイ・ディア・ミスター ~私のおじさん~』を降板、撮影が終了していた映画『神と共に 第二章:因と縁』の出演部分の編集などが施され、表舞台から姿を消すのだった。

昨年、警察が内偵捜査の結果”容疑なし”を発表すると、オ・ダルスは慎重に活動を再開。そして、およそ3年前に撮影された映画『隣人(原題)』の韓国公開が決定し、今月11日の試写発表会で約2年ぶりに公の場に姿を現すのだった。

11/25に封切となる映画『隣人』ポスター。

11/25に公開が決定となった映画『隣人』ポスター。(写真提供:©スポーツ韓国)

オ・ダルスは「この映画が公開されなければ、きっと一生心の負荷を軽くすることはできなかった。活動を中断している間、家族がずっとそばにいてくれて、家族の大切さを痛感しながら過ごした」と心境を打ち明けた。

しかし、「復帰は時期尚早」「容疑が晴れたなら問題なし」などと、世間の声は賛否両論だ。中には「オ・ダルス個人の話題のせいで、映画作品が正当に評価されないことが心配だ」という意見も。

自粛というのはあくまで自身が判断するもので、活動再開のタイミングが早いのか、遅いのか、正解はない。しかしオ・ダルスが世間から再び評価を得るには、真摯に俳優業に邁進する姿を見せ続け、演技力で人々の心をつかむほかない。

いつか彼が、栄光を取り戻せる日は来るだろうか‥。