大韓民国大統領府のYouTubeチャンネルに、文在寅大統領とBTS(防弾少年団)のインタビュー映像が公開された。映像の中で「”女性教育”と”男女平等”に向けた努力」について問われたRMは、「問題に関心を持って勉強し、改善する努力をお見せしたい」と答えている。 (記事・写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
BTS(防弾少年団)のリーダーRMが、韓国のジェンダー問題について言及し、注目を集めている。
9月26日、大韓民国大統領府YouTube(ユーチューブ)チャンネルに、『文在寅大統領と、”未来世代と文化のための大統領特別使節”BTSの、ABC nightlineインタビュー映像を公開します』というタイトルの映像が公開された。
この映像には、同月24日(現地時間)に米ABCで放送された『グッドモーニングアメリカ』と、深夜のニュース番組『ナイトライン』にBTSが出演した際のインタビューが収められている。
『ナイトライン』のアンカーを務める、アメリカ人ジャーナリストのジュジュ・チャンは「皆さんは男性だけで構成されたグループですよね。韓国は歴史的に、男性中心の文化だったという事実を認めなければならないと思います」と話を切り出した。
そして「国連の持続可能な発展目標の1つが、”女性教育”と”男女平等”ですが、女性ファンが多いグループという立場で、この目標に向けた努力について何か話したいことはありますか?」と質問する。
これを受けてRMは、「2015年と2016年に、(自作曲の歌詞の内容を巡り)女性嫌悪に関する指摘をたくさん受けました。実際、女性学の教授に僕の歌詞を検収してもらったりしました」と告白。
これをきっかけに、自分自身を振り返りながら深く考えるようになったというRMは、「”自分はジェンダー問題などについて、関心がないんじゃないだろうか?”と考えを巡らせた」と言い、「できる限りこの問題に関心を持って勉強して、改善していこうと努力する姿をお見せしたいです」と述べている。
そもそもRMは何故、”女性嫌悪”という烙印を押されてしまったのだろうか。実はこの理由を、女性会員の多い韓国の有名コミュニティーサイトで見つけることは、さほど難しいことではない。
まず、とある番組で「スタイル抜群だが、無学な女性がいる。それでも恋愛するか?」という質問を受けたRMは、「正直、会話が通じないと恋愛は難しい」と回答。この発言が、”女性嫌悪的”として批判を受けたことがあるという。
また、「”ヌナ(年上の女性)+****”というように、ヌナに言葉を付けてときめく言葉を作ってください」という質問に「ヌナ、ご飯を作ってくれない?」と答えたが、「”年上の女性”と”ご飯を作る”を結び付け、”女性は家事をする主体者”として認識している」と、”女性嫌悪”の認定を受けている。
先でRMが言っていたように、2016年に韓国の有力新聞が「彼が書いたとされるある歌詞が、女性卑下に当たる」と報じたため、”RM=女性嫌悪”というイメージが付いてしまっているが、RMとBTS側は「女性を卑下しているのではなく、社会のマイノリティーが直面している不条理や差別を訴えるための内容だ」と、きっちり反論している。
しかしいまだに多くの”自称”フェミニストが、RMの過去の発言を取り上げて女性嫌悪へとこじ付けるフレームを量産しており、今回のインタビューでも、言葉を慎重に選んでいる様子が歴然だ。
BTSは最近、ファンコミュニティープラットフォームWeverse(ウィバース)と公式SNSを通じて、10月24日にオンラインコンサート『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE』を開催することを伝えた他、2年ぶりのオフラインコンサートを、米ロサンゼルスで行うと発表した。
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BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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