EXO(エクソ)やNCTなどが所属するSMエンターテインメントの総括プロデューサーイ・スマン氏に一体何が起きているのか‥韓国メディアが報じた内容を紹介する。そして昨年、イ・スマン氏の持ち分を狙っていた会社とは?

韓国エンターテインメント業界の”未来”を大きく決定付けるかもしれないニュースが舞い込んできた。

かつて絶対的な影響力を誇り、韓国芸能界を牛耳るワントップとして名を馳せたSMエンターテインメント(以下、SM)。現在もEXOやNCT、Red Velvetなど、錚々たる顔ぶれを抱えているSMなのだが、何と長年指揮を執っていた総括プロデューサーイ・スマン氏が、経営から一線を引くかもしれないというのだ。

イ・スマン氏はSMエンターテイメントの総括プロデューサー

SMエンターテイメントの総括プロデューサー、イ・スマン氏(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:SMエンターテインメント)

“SM=イ・スマン帝国”と囁かれるほど、莫大な影響力を持っていた”ドン”に一体何が起きているのか・・? 韓国の主要経済メディアが報じた内容を紹介する。

イ・スマン氏がSMの持ち分を手放す?

韓国を代表する大手IT企業のNAVER(ネイバー)とKakao(カカオ)が、SMの株を巡り激しい争奪戦を繰り返しているという情報が飛び込んだのは、5月27日の事。

SM側が、2社に対し株の売却を検討していると公表し、売却対象の株の中には、イ・スマン氏が持つ株の一部、もしくは全部ということが言及されたのだ。

彼が株の売却に乗り出す理由については、巨大なIT会社の力なしでは、更なる成長は厳しいと、イ・スマン氏自らが痛感した点と、国税庁の強力な税務調査に疲労を感じているという点が挙げられている。

K-POPの世界的なブームとともに、韓国のIT各社はコンテンツ強化のために積極的な”コンテンツ”の買い漁りに乗り出し、芸能人の直接マネジメントが可能な所属事務所を狙っているのだ。SMのような”大型物件”は、潤った資金を保有しているNAVERやKakaoにとって、よだれを垂らしながら狙っている”獲物”に違いない。

ただ、長年に渡り、SMにおいて莫大な力を見せてきたイ・スマン氏が、すべての持ち分を手放すということについては「慎重に見守る必要がある」との声も挙がっている。”力”を持っているだけに、彼が享受してきたものが大きすぎるからだ。

イ・スマン氏は、自ら設立した子会社・ライク企画を通して、年間100億ウォンにも上る収益をSMから上げており、これは、SMの全収益の44%に当たる金額だという。また、リゾートやレストラン、ワインなど、個人の”好み”と関連が深いビジネス展開もしており、これらのビジネスが業績不振に陥っている点も、イ・スマン氏の肩身を狭くしている要因であるようだ。

このことから、イ・スマン氏自らが、経営全般を見直すという身を削る覚悟が要求されている。

昨年SMとHYBEの間に何が・・?

実は、イ・スマン氏の持ち分を狙っていた会社がある。

その会社とは、BTS(防弾少年団)を筆頭に、世界のK-POPブームを主導しているHYBE(旧 Big Hitエンターテインメント)だ。韓国の大手投資銀行によると、HYBEは昨年、SMの株の買収を真剣に検討を進めていたが、結局白紙となったようだ。

HYBEは昨年、SMの株の買収を真剣に検討を進めていたが結局白紙となったよう

昨年、SMの株の買収を真剣に検討を進めていたが、結局白紙となったHYBE(写真提供:©スポーツ韓国)

昨年、株式上場を目指し、積極的な企業買収に乗り出したHYBEの傘下には、現在PLEDISエンターテインメントやSOURCEミュージックといった企業名が名を連ねている。これらの会社とはネームバリューが桁違いであるSMが、HYBEの傘下に入るということは考えにくいものだが、HYBEの”本気度”によっては、K-POP界の地殻変動をもたらすような”ビッグバン”が起きていたかもしれない・・。










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