日韓から注目が集まっている日本の新駐韓大使候補。韓国文化にも精通しているという有力候補者、相星孝一現イスラエル大使が”推し”ている芸能人にもスポットが照らされた。
日本の新駐韓大使の有力候補と言われている相星孝一現イスラエル大使(以下、相星大使)は、韓国に精通していることでも知られている外交官だ。
相星大使は1983年に東京大学教養学部を卒業後、外務省に入省し、1999年と2006年の2度に渡り在大韓民国日本国大使館で勤務している。
2度の韓国勤務を経た相星大使は、勤務を通じて自身が体験し感じたことを駐韓日本広報文化院のホームページで語っていた。
1度目の勤務の際、韓国語を勉強中に帰国することになり未練が残っていたそうだ。しかし、いざ帰国してみるとK-POPをはじめ韓国ドラマや映画など、日本には韓国文化を通じて楽しく学べる環境があったという。また、韓国語の勉強を続けられたのはノレバン(カラオケボックス)があったかあらこそだとも語っている。楽曲を覚えれば、その分、韓国語が上達するかもしれないとの期待からだそうだ。
また相星大使は「新大久保に行けば最新のCDとビデオが入手できるため、帰国後もしばらくは韓国が”マイブーム”だった」と語っており、出張からの帰りに成田空港から直接シン・スンフンのコンサート会場に向かったこともあったという。
韓国語や文化だけでなくエンタメコンテンツにも精通している相星大使が”推し”ていた、シン・スンフンとはどのような人物なのだろうか。
シン・スンフンは、1990年代を代表する伝説的な歌手であると同時にシンガーソングライターであり、音楽プロデューサーでもある。
1990年11月に自身が作詞作曲を手掛けた『微笑みに映った君』でデビューし、これが140万枚を超える大ヒットとなった。これ以降、8年連続でミリオンセラーを記録する快挙を遂げ、韓国で初めて”国民歌手”の呼称を受けている。
彼の偉業はこれだけではない。1992年にリリースした『見えない愛』がSBS人気歌謡14週連続で1位を達成し、この記録はギネスブックにも登録されている。また、10枚の正規アルバムすべてがゴールデンディスク本賞(韓国ゴールデンディスク史上最多受賞)連続受賞した唯一の歌手であり、韓国歌謡アルバム史上最大記録である総累積販売量1700万枚とアジア最短期間アルバム販売量1000万枚突破という記録も保有し、”バラードの皇帝”というニックネームが付くほど、バラード界のワントップに位置する歌手なのだ。
また、シン・スンフンは2004年に日本進出しており、日本で多くの人気を得た韓国映画『猟奇的な彼女』の主題歌『I Believe』を担当。この曲のヒットにより日本での知名度をさらに上げている。
シン・スンフンを90年代のJ-POP界で例えると、徳永英明や久保田利伸、バンドではあるがMr.ChildrenやGLAYなどが挙げられる。国民が熱狂した点で見れば、女性シンガーであるが宇多田ヒカルのような存在であったようだ。
韓国の国民だけでなく新駐韓大使候補も魅了するほど実力を持つシンガー、シン・スンフンは、現在も秀逸な楽曲を届け、韓国歌謡界を盛り上げている。
シン・スンフン『I Believe』(動画出典:Youtube Stone Music Entertainment)
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