歌手で俳優のパク・ユチョンが、独立映画『悪に捧げて』でスクリーンに還って来る。映画で主演を務めるのは、『海にかかる霧(2014)』以来およそ7年ぶりとなり、韓国では彼の俳優活動に様々な反応を見せている。(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
歌手で俳優のパク・ユチョンが、独立映画『悪に捧げて』の男性主人公にキャスティングされた事が明らかになった。

独立映画『悪に捧げて』でスクリーンに復帰するパク・ユチョン。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
映画関係者によると、今月22日からクランクインしているという。本作は100分ほどの作品で、ある男のストーリーが展開される。
ユチョンの演技活動は、映画『ルシッドドリーム/明晰夢(2017)』以来で、彼の変わらぬ演技力を目にすることができるのか、注目が集まっている。
彼自身、俳優として活動を本格的に開始したのは、KBSドラマ『成均館スキャンダル(邦題:トキメキ☆成均館スキャンダル)』から。しかも主演という大抜擢だった。
当時韓国では、アイドルが演技する事が今ほどメジャーではなく、当然理解も少ないとされていた。しかし、そんな邪な偏見を打ち破るかのように素晴らしい演技を見せて、KBS演技大賞で新人賞を受賞。
『グエムル-漢江の怪物-(2006)』『パラサイト 半地下の家族(2019)』などで、メガホンを取った映画監督のポン・ジュノは、パク・ユチョンに対して「映画界が素晴らしい俳優を得た」と言及し、後に彼がプロデュースした映画『海にかかる霧(2014)』で縁を持つことになる。
そしてその期待を裏切ることなく、ユチョンは『海に~』で迫真の演技を披露。その結果『第51回 大鐘賞』新人男優賞、『第35回 青龍映画賞』新人男優賞など、新人賞だけで9冠という偉業を手にする快挙を成し遂げた。
人生に”たられば”はないが、一連の事件がなければ、今頃ポン・ジュノ監督とレッドカーペットを歩いていたのでは‥と思わせるほど、彼の演技力は高いものだった。
(関連記事)パク・ユチョン、芸能活動復帰を決心させた知られざる理由(韓国テレビ)
俳優、パク・ユチョンの演技人生を振り返る
今から11年前の2010年8月30日、ドラマ『成均館スキャンダル』が放送開始日を迎えた。
トップアイドルとしての人気と好感度は高かったものの、パク・ユチョンの本格的な演技挑戦(しかも、時代劇)に首をかしげる人が多かったのも事実。
大衆の不安は、ドラマ批判にもつながり「アイドルの人気に頼って視聴率を取るつもりか」と皮肉られたが、パク・ユチョンの素晴らしい演技に救われ、同ドラマは空前の大ヒットとなる。
当時、パク・ユチョンが演じたイ・ソンジュン役にのめり込むあまり、”ソンジュン病(선준앓이)”という言葉が流行したほど。その年、49%という驚異的な視聴率を叩き出した『製パン王 キム・タック』の主演、ユン・シユンとの”新人賞争い”を制した。
その後、2011年にMBC『ミス・リプリー』、2012年にはSBS『屋根部屋のプリンス』に出演し、俳優としての揺るぎないポジションを固めることに成功。
特に『屋根部屋のプリンス』では、タイムスリップした王、イ・ガク、現代に生きるテヨン、テヨンになりすますイ・ガクと、3つの人格を完ぺきに演じ、視聴者や評論家から高い評価を得る事に。
同時間帯の他社ドラマに、視聴率も、話題性も完全に抑えられていたが、回を重ねるごとに他作品を圧倒、最終的には同時間帯の視聴率1位を獲得。もちろん、パク・ユチョンの優れた演技力が功を奏した結果だ。
しかし2012年にユン・ウネと正統派メロドラマに挑戦するも、視聴率は惨敗。それでもパク・ユチョンの演技は高く評価され、2012年MBC演技大賞では”男子優秀賞(ミニシリーズ部門)”を受賞する。
2013年には映画にも挑戦、あの世界的な巨匠、ポン・ジュノ監督がプロデュースを手掛けた『海にかかる霧』で好演し、映画界でもその実力を見せつけた。
世界的な巨匠との作業に大きなインスピレーションを与えられたのか、後のインタビューでもポン監督とのエピソードを自慢げ(?)に語る無邪気な姿を度々見せてくれた。
『海にかかる霧』は、興行成績が不振に終わるも、パク・ユチョンの演技への評価は高く、まさに「アイドル出身の俳優としては、最高の演技力」と評される。
しかし残念ながら、2011年頃から相次いだ様々な疑惑と議論が、彼の足を引っ張ってしまう。
真偽を問わず、芸能人としては致命傷になりかねない疑惑と議論が、俳優人生の足かせとなり、2017年映画『ルシッドドリーム/明晰夢』を最後に、パク・ユチョンの演技は見られなくなってしまった。
パク・ユチョンの演技復帰、韓国ネットは冷ややか
韓国のメディアやネットユーザーからは、彼の俳優復帰に関して、さまざまな意見が飛び交っている。
(韓国反応・コメント出典:theqoo、Pgr21、dcインサイド)
まずは、パク・ユチョンの俳優業復帰を素直をに喜んでいるコメントから。
「個人的な好みで、パク・ユチョンの演技は少し期待」
「タイトルに心惹かれる」
「映画『海にかかる霧』の時の勢いがすごかった。賞をすごくたくさんもらってたよね」
「ユチョンが映画で帰ってくるみたいで、素直に嬉しい」
「映画の成功を願って応援」
「撮影ファイティン!」
「ユチョンの演技がまた見れるのはよかった」
対して否定的な意見も‥。
「引退したんじゃなかったの?」
「一体誰が彼をキャスティングするんだろう」
「独立映画だから、話題を呼ぶ人が必要だったのか‥いくらなんでも」
「演技がうまくても誰が見てくれるかな」
「体育大会ユニフォームに名前も入れた私のお兄さんだけど、今は本当に違うTT」
「芸能界で働いてる人たちって理解できない」
***
パク・ユチョンは、2003年にSMエンターテインメント(以下、SM)に練習生として入社、1年というわずかな時間でトップアイドル--東方神起の一員となり、デビューを果たした。
SMの優れた育成システムのおかげかも知れないが、パク・ユチョンが生まれ持つ”才能”も無視できない。
演技人生においても、視聴者からのネガティブな評が上がるとすぐに修正をするなど、更に演技を磨いて、むしろアンチファンをファンに変える能力を持っている。
“悪魔の才能”
韓国では、「嫌いになるほど優れて、妬ましい才能」「優れた才能を持っているが、度々世間を騒がせる」「認めざるを得ない才能」など、様々な意味で使われる言葉である。
果たして。パク・ユチョンの”悪魔の才能”は、再び開花するのだろうか‥。
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