- SMエンターテインメントの創立者として、長年指揮を執ってきたイ・スマン。
- 彼には、K-POP人気に大きく貢献した”立役者”や、K-POP界の“帝王”など数々の異名がある。
- 多くのアイドルを輩出してきた彼が掲げた“韓流3段階論”、プロデューサーとしての手腕を紹介する。
K-POP帝国とも言われる、韓国大手芸能事務所のSMエンターテインメント(以下、SM)の周囲が騒がしくなっている。
最近はSM内部でも、会社設立者であるイ・スマンの退陣を巡る葛藤が激化していた。

SMエンターテインメント設立者、イ・スマン (画像出典:SMTOWN公式FaceBook)
イ・スマンは、SMの総括プロデューサーとして長年指揮を執ってきた人物。
“SM=イ・スマン帝国”と囁かれるほど、絶大な影響力を持っていたが、昨今は理事会との葛藤が大きくなり、肩身の狭い思いをしてきたようだ。
彼の退陣については、韓国メディアでも「“帝王”が追い出された?」という報道が相次いでいる。
彼は、1952年生まれの70歳(2023年2月現在)。一部からは「経営方式がもう古い」「新しい経営体制を探るべきでは?」などといった世代交代を求める反応が上がっていた。
しかし彼は、常に新しい感性やトレンドを取り入れ、エンターテインメント企業の経営者として活躍してきたのも事実。
そこで今回は、実際どれくらいすごい人物なのか、あまりピンと来ていない方に向けて、K-POP界の“帝王”イ・スマンについてご紹介する。
プロデューサーとしての手腕
イ・スマンは、K-POPを世に広め、K-POP人気に大きく貢献した”立役者”である。
自身も音楽活動をしていた経験があるが、彼はプロデューサー業で才能が開花。これまでにK-POP屈指のアイドルらを輩出し、成功させている。
彼がSM最初のアイドルグループとして誕生させたのが、1996年にデビューしたH.O.T.(エイチオーティー)。
デビューと同時にシンドロームを巻き起こし、韓国だけではなく中国にも人気が広がった彼らは、K-POPの根幹を成した”第1世代アイドル”として活躍した。
彼は、1990年代半ばから韓国で流行り始めていたヒップホップと、日本のアイドルシステムを一早く取り入れ、H.O.T.はアイドルであるものの、ダンスミュージックやラップを駆使する新しいグループとして人気を博した。
今やK-POPのアイドルグループにラッパーがいるのは一般的になったが、アイドルがラップの実力でも評価されるようになったのは、イ・スマンがきっかけだと言われている。
H.O.T.の成功以降は、BoA、東方神起(TVXQ)、少女時代(SNSD)、SUPER JUNIOR(スーパージュニア)、SHINee(シャイニー)、EXO(エクソ)などを輩出し、アジア市場で爆発的人気を牽引していく。
最近でもNCT(エヌシーティー)、aespa(エスパ)のコンセプトやプロモーションを手掛け、成功させている。

aespaの『Next Level』の制作秘話について話すイ・スマン (画像出典:SMTOWN YouTubeキャプチャー)
イ・スマンが掲げた“韓流3段階論”
数々の人気グループを誕生させたイ・スマンだが、彼にはもともと“韓流3段階論”という計画があった。
まず“韓流第1段階”は、BoAや東方神起のような韓国歌手の海外市場への進出、“第2段階”はSUPER JUNIOR、EXO、f(x)のように外国人メンバーを含んだグループ編成である。
EXOは、韓国や中国など国別でユニットを設けて活動したが、これは外国人メンバーを入れることで更なる市場の拡大を図れるだけではなく、海外現地の韓流に対する反発を抑えるなどの目的もあったよう。
最後の“第3段階”は、徹底した現地での歌手育成。現地会社と合弁会社を作って市場を攻略し、現地市場での強力な影響力を土台に活躍を広げる段階である。
このイ・スマンが掲げる“韓流の現地化”は、現在、世界各都市をベースにしたグループをデビューさせる予定として進行中のNCTプロジェクトが該当する。
SMはこの“韓流3段階論”に基づき、所属歌手らを海外進出させ、活躍の場を広げている。
彼のすごいところは、20年前の2000年代に、すでにこの計画が頭の中にあったという点だ。
帝王不在のSMは大丈夫?
イ・スマンの“韓流3段階論”に対し、2000年代当時の世論は否定的だったそうだ。
しかし、2010年代初めから半ばまでは、韓中合作コンテンツの製作会社が増え、韓国のコンテンツ製作者が中国に渡り、製作初期から現地会社に参加するなど、彼の目論見が当たった。
彼曰く、中国の資本力に勝てる会社とシステムが他の国には存在しないため、中国コンテンツ制作に韓国が参加する方式で収益を上げれば、国家経済にも大きく寄与するだろうという考えがあったという。
結果、世間は「イ・スマンが正しかった」という雰囲気に変わった。このような状況は、SM内でも度々起きているよう。
韓国ネットの情報によると、2023年1月に、SM所属の女性アーティストによるプロジェクトGirls On Top(GOT)のユニット、GOT the beatが発売した新曲『Stamp On It』に対し、イ・スマンは最後まで反対したものの、理事会が推して発表。
しかし、難解な歌詞などについて首をかしげる人が多く、韓国での評価はあまり良くない状況だそう。

“K-POPの女性アベンジャーズ”と称されているGOT the beat (画像出典:Girls On Top 公式Twitter)
これとは逆に、スタッフの反対を押し切って、彼が強引に出した曲が大ヒットに繋がった事例は何度もあるのだという。
SMの海外進出のタイミングを見ても、K-POPのヨーロッパ進出のきっかけを作ったのは、2011年6月にパリで開催された『SMTOWN LIVE WORLD TOUR in PARIS』。
翌2012年には、SUPER JUNIORが単独コンサートツアー『SUPER SHOW 4』をパリで行い、当時は芸能面だけではなく、時事面でも大きく話題に取り上げられた。
また、歌やダンスの実力が高く、ビジュアルが良いという正統派アイドルだけではなく、他と差別化するユニークなコンセプトを持つSHINeeやf(x)などを誕生させた。
イ・スマンは、世界市場に目を向けて、常に新しい挑戦をし続けてきた人物。
長年K-POP界を引っ張ってきた彼の手腕を知る人からは「SMは、イ・スマンがいなくて大丈夫なの?」と懸念の声が上がっている。
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