- 日本でも人気を博している6人組ボーイズグループのBTOB
- 約11年所属したCUBEエンターテインメントとの契約満了を迎え、メンバー全員が事務所を去ることに。
- しかし「BTOB」というグループ名の商標権はどうなるのか、今後も使用できるのかに注目が集まっている。
6人組ボーイズグループのBTOBが、約11年所属したCUBEエンターテインメント(以下、CUBE)との契約満了を迎え、メンバー全員が事務所を去ることになった。
ただ、グループ名の商標権問題についてはまだ終結する見通しが立っておらず、去る場合にBTOBの商標権はどうなるのか、今後も使用できるのかが争点に。
そしてアイドルグループの商標権に関して、所属事務所とグループとの間に葛藤が生まれる事例はこれまでいくつかあり、今後BTOBという名前を誰が所有するのか、関心が集まっている。
11月8日、韓国のニュースポータルDaumでは、商標権に巡る今後の行方について考察する記事が掲載され、注目を浴びた。
同サイトによると、CUBEは最近、BTOBと再契約をしないことが決まったと発表し、BTOBの商標権については「前向きに協議を行っている」とだけ伝えたという。具体的な協議状況などについては未だ言及していない。
このような状況に、ネット上ではかつてCUBEを代表するグループだったBEASTと同じ道を歩むのではないかと、心配する声が上がっている。
CUBEは2017年に、約8年ともにしたBEASTとの再契約を目前に控え「BEAST」というグループ名を韓国国内外に商標権登録を行った。これによりCUBEを去ったメンバーたちは新事務所に拠点を移し活動を続けたものの、結局BEASTという名前を使うことができず、新たに「Highlight」という名で再出発せざるを得なかった。
こういった商標権を巡るアイドルと所属事務所との葛藤は、K-POP第1世代の頃から繰り広げられているという。
1998年にデビューした6人組グループの神話(SHINHWA)は、SMエンターテインメントが商標権を譲ったJUN MEDIAと約4年間にわたり、法廷での激戦を繰り広げた末、グループ名を取り戻した。
また”チャート逆走”で注目を浴びたBrave Girlsは、約12年所属したBraveエンターテインメント(以下、Brave)と2023年2月に契約満了を迎え、新たにワーナー・ミュージック・コリアと専属契約を締結、グループ名を「BB Girls」に変更した。これは、前所属事務所のBrave側が「Brave Girls」の商標を出願していたということが大きな理由とされている。
だが、最近ではメンバーの未来のために譲渡する傾向も増えている。
INFINITEとGOT7の場合、それぞれの前所属事務所であるWoollimエンターテインメントとJYPエンターテインメントが商標権を無償で譲渡し、ファンからは「童話のようだ!」「美談すぎる」と称賛の声が上がった。
現在両グループとも、前事務所と契約満了後もアルバムをリリースするなど、順調にグループ活動を続けている。
とはいえ、グループ名の認知度が高いほど、葛藤および法的紛争につながる場合も。グループ名の商標自体が一つのブランドで、衣服や食べ物、グッズなど様々な商品やサービスとして拡大し、収入源になるためだ。
アイドルグループの場合、所属事務所とメンバーらが専属契約を締結した際に商標権は所属事務所が所有するのは一般的である。
文化体育観光部が制定した標準契約書の商標権の条項によると、事務所は契約期間中、商標登録を事務所名義で使用することができるも、契約期間が終了した場合は、該当者(アイドル側)に渡さなければならない。ただ、事務所側が商標開発に特別な貢献をした場合は、該当者に対価を要求することができるという内容が書かれている。
韓国の法律事務所KWANGYAのヤン弁護士は、韓国紙とのインタビューで「初めからメンバーたちが商標権を所有している場合、所属事務所の投資が消極的な可能性もある。標準契約書にはこれを反映したとみられる。事案別に具体的な状況が異なるため、裁判所を通じて是非を正す必要がある」と語った。
もちろん商標権が収入源になることは確かだが、最近の芸能事務所は長年応援してくれているファンの意見を無視できないという見解も出ている。
CUBEの場合、かつてBEASTとの商標権論争が勃発した際、多くのファンから怒りを買ったという。CUBEを代表するアイドルとして成長し、会社の収益と認知度を高めたにも関わらず、BEASTメンバーの貢献度が無視されたと批判の声が相次いで上がった。
このような経験から、BTOBの商標権問題およびCUBEがメンバーに譲渡する可能性があるいった声も。
芸能関係者は「最近はファンダムの影響力が大きいため、所属事務所もこれを無視することができない。そのうえ、事務所は今後もアーティストを輩出する立場として、常に会社のイメージを気にしている。BEASTの件があったCUBEが現在、BTOBの商標権について前向きに協議中と公式的な立場を明かしており、商標権譲渡が実現するのではないか」と見解を示した。
グループ名の商標権を譲渡する傾向が増えている昨今、CUBEが今後どのような判断を下すのか、注目が集まっている。
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