“英雄色(えいゆういろ)を好む”ということわざの如く、JYPエンターテインメントのパク・ジニョン(J.Y. Park)の音楽の原動力の1つに”女性への関心”があげられるようだ。過去に話題を呼んだ、パク・ジニョンが歌詞を書く際の秘訣に再注目してみる。
JYPエンターテインメントの創業者でありプロデューサーのパク・ジニョン(J.Y. Park)。彼の歌詞を作る際の秘訣が話題を呼んでいる。
これまでWonder Girls、miss A、TWICE、ITZYなど多くのアイドルをスターダムに導いてきたパク・ジニョンは、まさに”韓国音楽界の英雄”といえよう。
日本には”英雄色(えいゆういろ)を好む”ということわざがあり、「英雄と呼ばれる人々は何事にも精力旺盛であるため、結果女性に対してもその勢いが劣らない」という意味だが、パク・ジニョンも歌詞を書く際は、女性からインスピレーションを受けているようだ。
2011年、韓国で放送されたKBSドラマ『ドリームハイ』を通じて俳優ペ・ヨンジュンと出会い、同世代の友人として親密な仲だと知られているパク・ジニョン。2人が会うと、その会話の内容の20%が事業の話、40%が女性の話、残りの40%が世間話なのだと、過去に放送されたチャンネルAの情報番組『風の噂で聞いたでショー』で報じられた。
“ヨン様”との会話や、日頃からの女性への関心がパク・ジニョンの音楽の原動力になっていると言われているのだが、事実、パク・ジニョンはセクシーコンセプトを全面に出した女性ソロ歌手をプロデュースする際に高い成功率を見せてきた。
1998年、”韓国歌謡界のマドンナ”と呼ばれるオム・ジョンファの楽曲『招待』は、約10分で作詞・作曲を手掛けたそう。ミュージックビデオでは上半身を露出するシーンが登場するのだが、彼女のセクシーな魅力を最大限に活かしたと評価され、パク・ジニョンが最も愛着を持つ曲として知られている。
2000年には、清純美が売りだったパク・チユンとIVY(アイビー)を”セクシークイーン”に登板させ、パク・ジニョンの手を経てデビューするとすぐに大ヒットを遂げて実力派歌手として認められるようになり、2013年にはWonder Girlsのメンバーだったソンミ(SUNMI)のソロ活動を手掛けて”神秘的なセクシーアイコン”の誕生を知らせた。
K-POP界で”セクシー女性歌手”というジャンルを作り上げたパク・ジニョン。だが、一方で論議の的になることも時折りあった。それは、歌詞に性的な欲望をあおる扇情性、つまり”いやらしさ”が含まれているためだ。
これに対し、パク・ジニョンは過去にある媒体とのインタビューで「実際、扇情的な楽曲の比率は多くない。常にそのような歌詞を書いているわけではありません」とし、「悲しい時、別れた時、踊りたい時など、その時ごとの感情に合う歌詞を書いています。私の歌が、私の人生の記録として残るように願いながら、曲を聞くとその時の思い出が浮び上がるよう、ストーリーが含まれています」と打ち明けたことがある。
また、セクシーで扇情的な楽曲の成績が良いという意見に、パク・ジニョンは「セクシーさは、私の商品性と一番よく合うようですが、道徳的に不健全はものは嫌いです。アダルト動画のようなものとは別物です」と言い切った。
JYPが、”ガールズグループの名家”、”ガールズグループ職人”と呼ばれるのも、このような”女性への深い関心とインスピレーション”が影響しているのかもしれない。それに、プロデューサーとして活動をする傍ら、48才になった今でも歌手としてパフォーマンスをステージで繰り広げる歌手は、韓国国内ではパク・ジニョンが唯一だ。
アーティストたちの気持ちも理解しながら、自身の目標に向かって常に走り続けるパク・ジニョン。今後JYP所属のガールズグループたちが、どのような音楽でファンの心を揺さぶるのか、曲に込められたストーリー性のある歌詞にも注目していきたい。
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