盗作疑惑が報じられたIU (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

韓国の歌姫、IU(アイユー)が、騒動に巻き込まれている。

5月10日、韓国メディアは「IUが盗作の疑いで告発された」と報道。「該当曲は6曲で、警察の話によると、IUが他の歌手の音源を盗作し、著作権法に違反したという内容の告発状が8日に受け付けられた」と伝えている。

このニュースにおいて注目を集めたのは、彼女を告発したのが、曲を作った音楽関係者ではなく“一般人”という点。

メディアによると、盗作だと告発する際、営利を目的としたり常習的な著作権侵害に関連する場合には、“第三者”でも告発ができるという例外があるのだという。

今回の疑惑に対して、ネットでは様々な意見が上がっているが、中には「どうせまたアンチの仕業だろう」という反応も上がっている。

実は彼女には、盗作疑惑の他にも、これまでに数々の疑惑が提起されており、その背景には、彼女のことをよく思っていない“アンチ”が多いのだという。

そのため所属事務所も、アンチによる度重なる悪質な書き込みなどに対しては再三にわたり「善処のない強力な法的対応を講じている」と伝えている。

IUは、韓国の国民的歌姫 (写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)

今、韓国で最も成功している女性アーティストと聞かれたら、IUの名がすぐに挙がるだろう。

それほど人気で好感度も高い彼女だが、一方で、その活躍ぶりを妬んだり、快く思わない存在がいるのも事実。

では、なぜそこまでアンチが多いのだろうか？

ネットの情報によると、彼女に対する議論が浮上するようになったのは、2012年頃からだという。

中でも大きな話題になったのが、フェミニズム騒動。これは、2018年に韓国で放送されたtvNドラマ『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～(以下、私のおじさん)』がきっかけとなっている。

IUとイ・ソンギュン共演のドラマ『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』 (画像出典：tvN ) 

このドラマは、IUと俳優イ・ソンギュンという年齢差のある男女がメインのストーリー。

しかし韓国ネット上で、若い女性と歳の離れた中年男性が恋をする不倫モノであり、不適切な性観念を植え付ける作品だという陰謀論を説く勢力が出て来たのだ。

そして放送前から、『私のおじさん』というタイトルやキャラクター描写が問題視され、中年のおじさんの妄想を刺激すると一部のフェミニストたちが騒ぎ始めた。

ネット上での非難は、ドラマの放送開始後、実際はそのような作品ではないということが知られた以降も続き、「女性はこうあるべき」と女性を抑圧する男性中心主義を問う、“ラジカルフェミニズム”の勢力も存在したという。

この非難勢力は「女性であるにもかかわらず、このドラマに主演したIUは、私たちの敵であるアンチフェミニストだ」という無理な主張であらゆる悪質コメントをも吐き出し、この主張を擁護した人の中には、韓国で長年にわたりフェミニストとして活動する大学教授もいたそうだ。

このようなIUへのバッシングに対し、大衆から「彼女をいじめるな！」という抗議が上がると、さらに攻撃が悪化。負の連鎖が広がった。

しかし、最終的にドラマは高評価を得て、“韓国のゴールデングローブ賞”と称される『百想(ペクサン)芸術大賞』の作品賞に輝き、演技力が認められたIUも、初めて“最優秀演技賞”の候補まで上がる成果を出した。

この騒動は、彼女に強いアンチ勢力がいることを、世間に広く認識させる結果をもたらした。

ドラマ『私のおじさん』は、日本の韓国ドラマファンにも支持されている作品 (画像出典：tvN )

“国民の妹”と呼ばれるIUは、「芸能人に愛される芸能人」としても有名な存在。

2022年9月に、ソウル蚕室(チャムシル)のオリンピックメインスタジアムで行われたコンサートには、BTS(防弾少年団)のジョングクやJ-HOPE、TWICE(トゥワイス)のナヨンといったアイドルや、俳優イ・ジュンギやキム・スヒョンといった豪華な面々が集結した。

また、寄付天使としても知られており、5月5日のこどもの日にも、1億ウォンを寄付したことが伝えられている。

女優としては、パク・ソジュンと共演の映画『ドリーム』が最近公開され、現在はパク・ボゴムと共演の新作ドラマを撮影中。

プライベートでは、イ・ジョンソクと公開恋愛中と、公私ともに絶好調のIU。

しかし、そんなノリに乗っている彼女を疎ましく思っているのが、アンチ‥。

彼女の好調ぶりが気に食わない人は、やっかみの感情が強いからだろうか、彼女が活躍すれば、攻撃を仕掛けてくる。

アンチの行動は、もはや嫌がらせや言いがかりとしか思えないものも多いが、狙いは人気者の彼女を引きずり下ろすこと。

それが彼女にアンチが多い理由なのである。

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