9月12日はBTS(防弾少年団)のリーダー、RMの誕生日である(本名:キム・ナムジュン 1994年生まれ)。今世界音楽シーンにおいて、最も輝かしい躍動を見せているBTSの’生みの親’パン・シヒョク氏と、リーダーRMの出会いを振り返る。
Big Hitエンターテインメント(以下、BigHit)の代表パン・シヒョクは、BTS(防弾少年団)の”骨組み”を作った。まさしく生みの親である。
それともう1人、BTSを語る上で欠かせないのが、Pdogg(ピードッグ)という人物だ。Pdoggが偶然、パン代表が運営していた作曲関連のコミュニティーに曲を掲載したことで、2人は出会った。そして、”ヒップホップをベースに、かっこいいパフォーマンスが得意なチームを作ってみよう”という2人の思いから、BTSが作られた。2人が方向性を提示すると、RMやSUGA、J-HOPEらが曲作業し、BTSの楽曲が誕生する。
今日はそんなBTSのメンバーでリーダー、RMの満26歳の誕生日だ。
2010年、2人組ラッパーUntouchable(アンタッチャブル)のSleepy(スリーピー)が、中学3年生だったRMがラップしている姿を偶然見て、BigHitのPdoggに連絡したところから、BTSの物語が始まった。
そしてRMの歌を聴いたPdoggが、パン代表にRMを紹介。パン代表は、RMの第一印象とラップの実力を見て”ラップモンスターだ”と言い、ヒップホップグループを作ろうと考えつく。
BTSの最初のコンセプトは、ヒップホップグループだった。そのため当初、RM以外のメンバーもラッパーで構成されていたのだが、途中でグループの路線を大胆にもアイドルへ変更。これに納得できなかったメンバーが抜けていき、メンバーとして残った1人が、現在のBTSのリーダー、RMだ。RMはデビュー前に「こんな姿も僕で、あんな姿も僕だけど、こういう姿を見せたら嫌われるのか? そういうことを打ち破りたい」と語ったことがあるが、その意思がBTSメンバーとして残った理由の1つかもしれない。
ヒップホップを始めたきっかけは、小学6年生の時。EPIK HIGH(エピックハイ)の『Fly』を聴いて、ラップでここまで人間のストーリーを展開できるということに、衝撃を受けたという。デビュー当時は、ラップモンスター(Rap Monster)という名で活動していたが、2017年11月13日から活動名をRMに変更する。
RMがヒップホップを始めるきっかけとなったEPIK HIGHの『Fly』(動画出典:MBCkpop)
RMは幼い頃から成績優秀で、数学、外国語、社会で全国上位1.3%に属し、中学2年の時、独学で勉強したTOEICの点数はなんと850点だった(スコア構成は、リスニング+リーディングの990点満点)。学生時代は特に夢がなかったが、父から「将来夢ができた時のためにも、勉強はしておいたほうがいい」と言われたそうだ。高校2年生の時、学校で検査したIQが148(標準偏差24基準)だったという。バラエティー番組でIQクイズ、数学、論理問題などを他のメンバーたちが悩む中、すらすらと解く姿を見せたりもしている。
BTSメンバーの中で年齢は中間だが、それでもリーダーを任されているのは、それだけパン代表からの信頼と期待が大きいからだろう。
RMのラップはBTSの歌において、パート配分以上の意味を持っている。BTSではほぼラップを担当しているが、RMが以前所属していたヒップホップクルー”大南朝鮮ヒップホップ協同組合”のメンバーによると、このグループの中では歌も1番うまかったそうだ。しかし、パン代表はRMの歌を聞いて、「一生歌うことはない」とディスったとのこと。しかし、これも2人の信頼関係があるからこそ言えた冗談だろう。
パン代表とRMは、BTSの楽曲のみならず、8eightイ・ヒョンと2AMチャンミンのプロジェクトグループ”HOMME”の『ジレンマ』で、共同作詞と作曲を引き受けたこともある。グループ内で最も多くのプロデュース、及び作詞を兼ねているメンバーで、パン代表の後継者のうちの1人と言ってもいいだろう。20代後半に入ったRMの、さらなる活躍に期待したい。
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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