去る9月28日、韓国アイドルのトレーナー出身で、現在ユーチューバーとして活躍しているイン・ジウン氏が、「BTSがビルボード1位になっても”特筆大書”されない理由」という動画を掲載し、耳目を集めた。
世界で最も権威のある大衆歌謡(ポピュラーソング)チャートと言えば、アメリカのビルボードチャートである。
アメリカ国内のチャートではあるが、世界の音楽市場を牛耳るビッグスターがアメリカ人(もしくは、アメリカ市場を目指して活動するアーティスト)のため、自ずと世界一のチャートになったのだ。
チャート創設の1936年から現在まで、ランキング上位を占める”常連”は、やはりアメリカ国籍のアーティスト。非アメリカンアーティストも名を連ねているが、主に欧州や南米アーティストであり、アジア人にとっては長年”雲の上”にある世界だった(もちろん日本人だって、1963年に坂本九が『SUKIYAKI』でシングルチャート1位を獲得している。しかし残念ながら、それきりだ)。
昨年、BTS(防弾少年団)が『Dynamite』で1位になり、今年は『Butter』や『Permission to Dance』で連続1位を記録。約85年もの間、固く閉じられていたビルボードの鉄の扉が開く瞬間を、我々は目撃した。

今年『Butter』で米ビルボードシングルチャート(Hot100)で1位となったBTS(写真提供:©TOPSTAR NEWS)
(関連記事) BTS『Butter』米ビルボード ‘トップ10’ から消えた理由に「なるほど!」
BTSは自ら達成した偉業により、多くのK-POPアーティスト、いや、アジアンアーティストに「ビルボードへ挑戦する」という、新たな目標を与えたと言っても過言ではない。。
しかし、ここ日本をはじめ、世界各国が騒いでいる彼らの偉業を、冷めた目で淡泊に伝える国がある。
その国とは他ならぬ、メンバーの故郷であり、活動の本拠地である韓国。正確に言うと、韓国メディアである。
去る9月28日、アイドルトレーナー出身で、現在Youtube(ユーチューブ)でK-POP産業のビハインドエピソードなどを配信するイン・ジウン氏が、エンターテインメント制作者らを交えて収録した動画が話題となった。
イン氏は、自身のYoutubeチャンネルに「BTSがビルボード1位になっても*特筆大書されない理由」という動画をアップロード。
*特筆大書:目立つように大きく書くことを指す。韓国では特集を組み”大きく報じる”という意味で使われる
まず「何故? あのビルボードで1位なのに?」と切り出すイン氏。すると、エンターテインメント制作者のハムクルーが「元々(デビューしてしばらくは)”言論プレー”をしなければならないが、BTSは自ら作り上げたプラットホームで上手くいくという判断のもと、(メディアに)お金を使わなくてもいいと思っていたみたい」と述べた。
ここで、”言論プレー”という言葉を抑えておこう。
韓国ではメディアをよく”言論”と表現しており、置き換えると”メディア・プレー”になる。その意味は、「メディアもしくは記者に一定の金品や接待を提供し、アーティストの好感度が上がるよう便宜を図る行為(報道)」である。
“メディア・プレー”は、韓国芸能界に限られた話ではない。
選挙シーズンになれば政治家や政党関係者が、いわゆる”御用達メディア”を動員し、メディア・プレーに走る。もちろん、莫大なお金がかかる。
前出のハムクルーは続けて「昨年、BTSがメディアに使ったお金は400万ウォンしかない。ほぼやってないと同然」と付け加えた。
ハムクルーの発言にイン氏が「(BTSは)何をしなくてもマーケティングができるからね‥メディアと癒着のないグループだし」と述べると、収録に参加した全員が頷く。
この動画の内容を紹介した韓国メディアのインサイト(www.insight.co.kr)は「エンターテインメント企業が、所属アイドルグループの広報に充てる費用は、数億単位である」と、K-POP産業の実状に触れている。
すなわち、韓国メディアは自国アーティストが”ビルボード1位”という快挙を手にしても、「お金をくれないなら報じないスタンス」ということなのか。それとも、”メディアの力”なしで成功を収め、メディアが作った”生態系”を破壊したBTSを恨んでいるのか‥。
以前、Danmeeでも何故BTSは韓国メディアから冷遇を受けているのか?という記事を通して、「メディアが持つ影響力の根幹を揺るがしているBTSを排斥する」という、韓国メディアの”大人げない思惑”を紹介したことがある。
言い換えれば、”強弱の立場関係”という従来のパラダイムが変わりつつあり、そのパイオニアとして、BTSは明確でわかりやすい実績を残しているのだ。
編集部おすすめ記事
-
BABYMONSTER ルカ「25年2月版 K-POP日本人女性メンバー 人気No.1決定戦」で1位に!3カ月連続の快挙
-
“第5世代のスーパールーキー” HITGSが誕生へ!H MUSIC初のガールズグループがまもなくデビュー
-
OH MY GIRL、デビュー10周年記念シングル「Oh My」発表&来月コンサート開催
-
日本のファンが選んだ、3月のカレンダー一面を飾ってほしいK-POPナムドルは・・TXT ボムギュ!
-
“デビュー1週間” KiiiKiiiが2カ月連続1位!「25年4月 新人K-POPグループブランド評判」ベスト5
-
AMPERS&ONE、圧巻ビジュアルで魅せる!新曲「Kick Start」MVティーザー公開
こちらも投票お願いします!
この記事と関連度が高いトピック
現在読まれています!
最新記事
-
リュ・スンリョン、下半期公開の新作韓国ドラマは「誰もが共感するサラリーマンの哀歓劇」
-
3時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
“ソンジェ背負って走れ” キム・ヘユン、授賞式「ASEA 2025」MCに抜擢!
-
「ユミの細胞たち」シーズン3、“シン・スンロク役”のキャスティングに注目!韓国ネットが選ぶ理想の俳優とは?
-
【世にも奇妙な韓ドラ】誘拐した少女が突然記憶喪失に‥偽親子の逃亡劇「誘拐の日」
-
“第5世代のスーパールーキー” HITGSが誕生へ!H MUSIC初のガールズグループがまもなくデビュー
-
日本のファンが選んだ、3月のカレンダー一面を飾ってほしいK-POPナムドルは・・TXT ボムギュ!
-
AMPERS&ONE、圧巻ビジュアルで魅せる!新曲「Kick Start」MVティーザー公開
-
5時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
コンミョンら、TVINGオリジナルドラマ「私が死ぬ一週間前」の制作発表会に出席!(PHOTO23枚)
-
5時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
ASTRO チャウヌ、ブランド「Saint Laurent」のイベントに出席!(PHOTO7枚)
-
5時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
SUPER JUNIOR-D&E、韓国映画「ロビー」のVIP試写会に出席!(PHOTO3枚)
-
5時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
東方神起、韓国映画「ロビー」のVIP試写会に出席!(PHOTO5枚)
-
5時間前
PHOTO:©TOPSTAR NEWS
イ・ジェフン & ロウン、韓国映画「ロビー」のVIP試写会に出席!(PHOTO7枚)
-
“デビュー1週間” KiiiKiiiが2カ月連続1位!「25年4月 新人K-POPグループブランド評判」ベスト5
-
ユ・アイン、大先輩のイ・ビョンホンの前で寡黙を貫いた理由‥韓国映画「勝負」
-
【1分で読む新作情報】Netflix韓国映画「啓示」信念と狂気が交錯する問題作
-
来週(4月7日~)日本のテレビで観られる「新旧時代劇」韓国ドラマ6選
-
【沼る VS 微妙】日本で話題急上昇中の韓国ドラマ「スジと出逢ったウリ」のトリセツ
-
「アジア人は皆同じ顔に見える」という質問に対する韓国俳優チュ・ジフンの賢答
-
OH MY GIRL、デビュー10周年記念シングル「Oh My」発表&来月コンサート開催
-
シン・ミナら、Netflixオリジナルドラマ「悪縁」の制作発表会に出席!(PHOTO26枚)
-
【3月23日~29日】20%超えは1本だけ!最新韓国ドラマ 視聴率ランキング1位~11位
-
BABYMONSTER ルカ「25年2月版 K-POP日本人女性メンバー 人気No.1決定戦」で1位に!3カ月連続の快挙
-
VODユーザー要必見!4月で配信終了する韓国映画まとめ【Netflix / Lemino】
-
来週(3月31日~) 日本のテレビで観られる「ハイブリッド・ロマンス」韓国ドラマ5選
RECENT TOPICs
COMEBACK & DEBUT
-
BTS JIN ‘The Astronaut’ MVALICE ‘DANCE ON’ MVATBO ‘ATTITUDE’ MVEPEX ‘恋歌’ MVグループ名がT1419からTFNに! ‘AMAZON’ MVNCTテン ‘Birthday’ MVCLASS:y ‘ZEALOUS’ MVCLASS:y ‘Tick Tick Boom’ MV
ご意見を自由にコメントしてください!
記事に関するご意見や情報提供はこちらのフォームをご利用ください。