BTSが、所属事務所のBigHitエンターテインメントとの不仲説が囁かれているMBCのラジオ番組に出演した。彼らをMBCに導いた2つの理由を考察してみる。

14日、米ビルボードのシングルチャート(Hot100)で2週連続1位という快挙を達成したBTS(防弾少年団)が、ラジオ番組に出演した。
去る10日には、KBSの看板ニュース番組『ニュース9』にも出演し、韓国国民と”偉業達成の喜び”を分かちあったBTS。そう、今韓国中が、新曲『Dynamite』への音楽的な評価より”韓国出身”が肩書に付くBTSの偉業に浮かれている。

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『ベ・チョルスの音楽キャンプ』に出演したBTS

MBC FM『ベ・チョルスの音楽キャンプ』に出演したBTS (写真提供:©スポーツ韓国 出典:ベ・チョルスの音楽キャンプ 公式SNS)

そんなBTSが、異例とも言われるラジオ番組に出演した。
日本と同様、ラジオ離れが進んでいる韓国で、テレビでもなくラジオ番組に出演をするにはどんな理由があるのか。

彼らが出演したラジオ番組のタイトルは、MBC FM『ベ・チョルスの音楽キャンプ』である。周知のとおりBTSが所属しているBigHitは、韓国の地上波放送局として60年の歴史を持つMBC(文化放送)との不仲説が囁かれている。

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昨年末から浮上した両者の”不仲説”により、BTSがカムバックしてもMBCには出演しないとう事態が続いている。MBC側は不仲説はないと話しているため、あくまで推測の域を出ないが、ここまで続くと不仲説が出ても不思議ではない。しかし、今回BTSがMBC FMのラジオ番組に出演を決め、久々にMBC社屋に姿を現したのだ。高いプライド故に、一歩も譲らないように思われた両者の間に、何故”薫風”が吹いたのか。

それには、『ベ・チョルスの音楽キャンプ』という番組が持つ象徴性と、メインパーソナリティーを務めるベ・チョルス氏に対する”アーテイスト”としてのリスペクトが挙げられる。
同ラジオ番組は、放送開始となった1990年から30年もの歴史を持った、由緒ある番組である。主に英米の音楽を紹介しており、韓国国民の”海外ポップへの渇き”を癒してきた。やはりメインは、毎週発表されるビルボードシングルチャートで、世界で一番注目される楽曲を一挙に紹介してくれる。日本でいうBS朝日『ベストヒットUSA』のような番組だ。BTS自身もだが、総括プロデューサーのパン・シヒョク氏も若い時代から聴いていただろう。

『ベ・チョルスの音楽キャンプ』は、来韓スターの聖地とも呼ばれており、ラジオ番組であるにもかかわらず、ビヨンセ、スコーピオンズ、メタリカ、リンキン・パーク、倉本裕基、ブリトニー・スピアーズなど、一世を風靡したそうそうたるワールドスターが、同番組を訪れている。

韓国歌手 ベ・チョルス

1990年 現役時代のベ・チョルス(画像出典:Youtube スクリーンショット)

BTSがMBCに現れたもう一つの理由‥それは、ベ・チョルス氏へのリスペクトだろう。
ベ・チョルス氏は、歌手出身のラジオDJだ。1953年生まれで現在67歳の彼は、韓国音楽シーンの生き証人である。1979年当時、韓国では珍しいジャンルとされていたロックバンド『ソンゴルメ』を結成し、本人はギタリストとして活躍。1991年頃からは、事実上歌手活動を中断し、音楽専門のラジオDJやテレビ番組の司会を中心に活動。お茶の間に人気DJ、人気司会者として親しまれる。長年、韓国内外のアーティストの活躍を誠意を込め伝えてきた彼の功労は、韓国中で称えられているのだ。彼の軽快な口調で「お待たせしました! 今週のビルボードシングルチャート1位は~」と呼名してもらうという”この上のない栄光”を、BTSはもちろん、総括プロデューサーのパン・シヒョク氏も味わいたかったのだろう。

不仲説が本当ならば、この出来事は一度限りの”休戦”となる。韓国音楽史上最大の”快挙”が、両者に折り合いをつけさせた形だ。そしてBTSは、ビルボードでの”偉業”だけでなく、韓国音楽界に引き継がれる”尊敬と尊重”の精神を自ら継承し、誠意ある対応をして見せた。

名実ともに”一流アーティスト”への階段を着実に上がっているBTSなのであった。

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BTS

防弾少年団は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループ。
パンシヒョクのプロデュースによって誕生したBigHitエンターテインメントのヒップホップグループである。
デビューアルバムは<2 COOL 4 SKOOL>、デビュー曲は「No More Dream」。
グループ名の「防弾少年団」には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味を込めている。
ハングル表記は방탄소년단(バンタンソニョンダン)からバンタンと呼ばれることが多い。

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