- 今年の『ビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)』のノミネートを巡り、BTS(防弾少年団)の一部ファンが差別だと声を上げた。
- 7月に、米ビルボード“HOT100”で1位となったジョングクのソロ曲『Seven』は、一部門のみのノミネート。
- しかも、今年新設の「K-POP部門」での候補のため、ファンは批判的な反応を見せている。

2018年、米ビルボードミュージックアワードに参加したBTS (画像出典:BigHit公式SNS)
「なんでBTS(防弾少年団)が“K-POP枠”?」「BTSは、“POPスター”ではないの?」このような嘆きが今、BTSのファンダムから聞こえている。
これは、米国3大音楽賞の1つである『ビルボード・ミュージック・アワード(以下、BBMAs)』が「K-POP部門」を新設したことが理由だ。
10月26日、ビルボードは、11月19日(現地時間)に開催される授賞式を控え、最終ノミネートを発表した。
『BBMAs』の賞は、ノンジャンル部門の他に、R&B、ラップ、カントリー、ロック、ラテン、ダンス、ゴスペルなどのジャンル別部門などを合わせて、計69部門に分かれている。
そのうち、今年は9部門が新設され、中でも勢いを強めているK-POPを表彰する部門として「トップ・グローバル・K-POP・アーティスト」「トップ・K-POP・ツアー」「トップ・K-POP・アルバム」「トップ・グローバル・K-POP・ソング」の4つが新設された。
しかしこの動きに対し、国内外の一部のファンダムから「韓国歌手を差別してる?」といった批判の声が上がったのである。
韓国メディアによると、ファンらは「K-POP部門」ができたことで、韓国のアーティストが、本賞・大賞に値する非ジャンル部門いわゆる「主流」から排除されるかもしれないという差別的な憂慮を訴えているとし、「POPなのか、K-POPなのか、曖昧なジャンルの特性が今後も足を引っ張る恐れがある」と指摘している。

ジョングクは「トップ・グローバル・K-POP・ソング」部門でノミネート (画像出典:BTS 公式X ※旧Twitter)
ファンダムが差別と訴える主な理由は、ジョングクのソロデビュー曲『Seven (feat. Latto)』のノミネートが、「トップ・グローバル・K-POP・ソング」部門の一つだけだったことが大きいよう。
同曲は、7月14日にリリース後、世界106の国と地域のiTunesトップソングチャートで1位となり、米ビルボード“HOT100”でも1位を獲得というグローバルな成績を残しているからだ。
さらに歌詞が全て英語にも関わらず、ノンジャンル部門ではなくK-POP部門だけでノミネートという点で、その判断は妥当なのかという指摘も上がっている。
これに対し、今年の『BBMAs』受賞資格は、2022年11月4日~2023年10月12日(現地時間)における米ビルボードのチャート成績に基づいているため、7月に『Seven (feat. Latto)』をリリースしたジョングクは、他のアーティストに比べて発売日が遅かったため成績が反映されなかったという分析もされている。
またジョングク同様、「K-POP部門」でのノミネートとなったのが、今年、初のソロワールドツアーを成功裏に終えたSUGA。
彼がノミネートされたのは「トップ・ラップ・ツアー・アーティスト」部門ではなく、「トップ・K-POP・ツアー」である。

SUGAは「トップ・K-POP・ツアー」部門でノミネート (画像出典:BTS 公式X ※旧Twitter)
今年『BBMAs』の最終ノミネートに名を連ねたK-POPアーティストは、グループとソロを含めて計9組。
このうち、BTSのジミンとNewJeans(ニュージーンズ)、FIFTY FIFTY(フィフティーフィフティー)は、K-POP部門と同時に、非ジャンル部門にもノミネートされている。
ジミンは、3月にリリースしたソロアルバム『FACE』のタイトル曲『Like Crazy』が、テイラー・スウィフトの『Anti-Hero』、マイリー・サイラス『Flowers』らと共に「トップ・セールス・ソング」部門の候補5曲の中の一つに選ばれた。
NewJeansは、「トップ・ビルボードグローバル(米国を除く)・アーティスト」部門で、バッド・バニー、エド・シーラン、テイラー・スウィフト、ザ・ウィークエンドといった錚々たるアーティストと競う。
グローバルヒットとなった楽曲『Cupid』を歌ったFIFTY FIFTYは、「トップ・デュオ/グループ」部門の候補に入った。

ジミンは、計4部門にノミネート (画像出典:BTS 公式X ※旧Twitter)
K-POP関連部門の新設に対し、ファンダムが批判的な反応を見せる一方で、専門家らは今は懸念する状況ではないという慎重な立場を示している。
韓国メディアの毎日経済(www.mk.co.kr/)が取り上げた専門家の意見では、大衆音楽評論家キム・ドホン氏が「(これまで)BTSは、K-POP部門が無くても受賞したが、今回はK-POP部門にノミネートが集中したことに、差別と見られる下地があったようだ」とし、「本当に差別ならば、ジミン、NewJeans、FIFTY FIFTYなども、最初から既存部門から排除したのではないだろうか。今後の授賞式側の動きを見守らなければならない」と指摘する。
そしてK-POP部門の新設については「より多くのK-POPが、海外市場に紹介される場ができたという意味で大きい」と話す。
また音楽評論家のイム・ヒユン氏も「地域基盤の部門を別に作るということ自体が異例で、とんでもない快挙」だと評価。
「レガシーメディアが新世代を引き込む方法として、K-POPとファンダムを活用しようとする戦略も読み取れる」とし、「放送・授賞式などは新しい世代の関心度を高める、K-POPは世界市場に紹介される、というウィンウィンの戦略」だと分析している。
専門家らは、ビルボード側の動きを“K-POPの排除”と捉えるのではなく、米国の音楽市場においてK-POPが“主流”となり、その人気ぶりや知名度、影響力が認められたとポジティブに捉えても良いのではないかと伝えている。
今回、一部のファンダムから「差別」という見方がされたのは、今やBTSは“K-POPスター”ではなく、真の“POPスター”だという意識が高まっている証拠とも言えるだろう。
では、ジョングクのように全編英語で歌われた楽曲は、“K-POP”に属するのか否か。
この問題は、“K-POP”というジャンルの定義がまだ曖昧なため、今後も議論が続くことが予想されるが、今回ビルボード側が“K-POP”を別ジャンルとして扱うことにしたことは、現時点でネガティブな意味があると決めつけなくても良さそうだ。
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