アイドルグループの特定メンバーだけを応援し、他メンバーを無差別に攻撃するファンを指す言葉”アクゲ”。Danmeeでは以前ジミンを攻撃するアクゲについて取り上げたことがあるが、今回はもう少し詳しく、”アクゲ”の悪事や組織力、選別基準について掘り下げてみた。
アクゲ(악개)。
その韓国語に身を震わせる人も少なくないだろう。
悪性個人ファン(악성개인팬 ‘アク’ソン’ゲ’インペン)--アイドルグループの特定メンバーだけを応援し、他メンバーを無差別に攻撃するファンを指す言葉だ。
グループの人気が高いほど、アクゲは自ずと発生し、巧妙な手口を使って組織的にターゲットを攻撃する。
その行動は、SNSやファンコミュニティーでの悪質な書き込みだけに留まらず、事務所への抗議活動やメディアへの働きかけにまで拡張する。
だからなのか、ファンは”アクゲ”を「もはや政治団体だ」と、恐怖心を露わにしている。
日本の総務省のホームページに記されている”政治団体”の意味はこうだ。(以下、引用)
政治資金規正法においては、下記の活動を本来の目的とする団体及び下記の活動を主たる活動として、組織的かつ継続的に行う団体を政治団体としている。
(1) 政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対すること
(2) 特定の公職の候補者を推薦し、支持し、又はこれに反対すること
“国を治める活動”という意味の”政治”という言葉に慣れている人からすれば、違和感を覚えるかもしれない。
しかし、資金を集め、組織を作り、特定のアイドルだけを支持し、そのためには手段を選ばない”アクゲ”のやり方も政治団体に値する‥と、ファンは感じているのだ。
BTSのジミンが消されている

BTSのメンバージミンがアクゲによる攻撃を受けている(画像出典:BTS公式FaceBook)
以前、Danmeeでは2度にわたり、BTS(防弾少年団)メンバー・ジミンとファンが、アクゲの悪事に悩まされている実態を紹介している。
(関連記事)BTSジミンを攻撃するアンチ、’アクゲ’の存在とその驚くべき実態
上述の通り、アクゲは資金を集め、組織を作り、デマ、合成写真、悪意ある編集映像などを利用し、ジミン本人だけでなく、ジミンの家族の人格をも踏みにじるような誹謗中傷を行っている。
彼らは、韓国の有名ポータルサイトの弱点を突き、毎日アンチブログを検索し、そのブログが検索上位に入るように誘導する。
さらに、ジミンの人気や功績を削除する事にも知恵を絞る。
「ジミン、世界の有名アーティストが絶賛」「ジミン、チームを引っ張る天才ぶり」「ジミン、逆境を乗り越えた努力家」のような賛辞に溢れるメディア記事は、ターゲットになる。
アクゲは、記事を掲載したメディアに抗議し、記事を削除もしくは修正するよう働きかけ、彼らが望む結果を手に入れる‥その一連の行動からは、執拗さや強い目的意識が感じ取れるほどだ。
それらの攻撃の犠牲となるのは、ジミンだけではなく、他のメンバーも例外ではない。
主にジミンにスポットライトを当てられるようになったのは、2015年を起点とし、BTSの音楽スタイルが「より繊細な表現を追求する音楽」に変わりはじめたと言われており、ジミンのポジションが以前に比べて大きくなった事が原因と思われる。
度々注目の的になり、時にはBTSの”顔”としてメディアに取り上げられることに対し、アクゲは大きな不満を感じているのかもしれない。
記事タイトルを変える組織力
BTSがモデルを務めるスポーツブランド・FILA(フィラ)の販売量に言及する記事が修正されたことがある。
2019年、『BON VOYAGE Season 4』に出演した際、FILA製の服を着用したメンバーの中で、ジミンが着用したダウンジャケットが、前週より3倍以上売り上げが伸びたと当初報じられていたが、その文言が削除されたのだ。
アクゲは、FILAの社員になりすまし、同記事を報じたメディアらに連絡をとり、売り上げ情報はデタラメだから削除するよう要請したという。
この要請を受け、複数のメディアは文言を修正したが、記事の削除を余儀なくされたメディアもあるようだ。

アクゲはメディアにも影響を及ぼしている(画像出典:BTS公式FaceBook)
ジミンのパフォーマンスが世界的な関心を呼び起こした『BLACK SWAN』を紹介した記事の場合、冒頭に入っていたリード文「ジミンのパフォーマンスが連日話題」を削除し、記事を出し直したという事例もある。
同記事は、2度の執拗な修正要請を受け、アクゲの要請に屈してしまったようだ。
韓国歌謡界のある先輩歌手が、Vの中低音のボイスを絶賛し、彼のために曲を書いたという記事に対してアクゲは、自分が応援するメンバーの名前も一緒に入れるよう要求したという。
その結果は? もちろん、2人の名前が入った記事に修正され掲載されている。
アクゲの選別基準と指針
アクゲは、カカオトーク(韓国のスマートフォンメッセンジャー)でチャートルームを作り、活動を行うという。
組織員の選別と許可には、参加希望者による”推しに使ったお金”を証明しなければならない。即ち、メンバーへの忠誠心と、アクゲとしての気合をお金で審査するという事なのだ。
彼らはチャートルームで、他メンバーの活躍を報じているメディアのブラックリスト(?)を共有し、どのように攻撃を加えるかをディスカッションする。
中には、こんな指針もある。
「メディアに抗議をする時は、必ずオールペン(全員のファン)だと名乗ること。さもないと無視される」
自身の行為が、応援するメンバーのイメージを失墜させるなどの悪影響を及ぼすことを認知しながら、注意を呼びかける指針もある。
「〇〇(メンバー名)が、強請られることもあるから、気を付けながらやろう」
「こんな時こそ、団結しないと! メンバー同士はしっかり連絡を取り合うようにしよう」
外部の敵より恐ろしい内部の敵
人気アイドルのファンダム同士が、ネット上で舌戦を繰り返すことは珍しくない。
アイドル同士の交際やカムバック時期が被るなど、ファンをヒートアップさせる材料は多く、むしろこのような”熱心さ”が、アイドルの持つ影響力と人気の証のように映る時もある。
しかし、アクゲは外部の敵ではなく、内部の敵なのだ。
ファンはそこを懸念する。
今年2月に入り、アクゲ対処は、世界中のBTSファン、通称ARMYの間で公論化する様相を呈している。
以下、反応(出典:Twitter)
「ヘイトはヘイトを生むだけ。結局BTSに悪影響を及ぼしかねない」
「事務所からフィードバックを得るため、涙を流しながら苦労してきた。更なる悪化を防ぐためにも、事務所に動いてもらいたい」
「E muito triste saber que tem fãs que fazem isso(そんなファンがいることを知り悲しい)」
「This is harrassment against journalists(これは、ジャーナリストに対するハラスメントだ)」
「組織的にメンバーへの悪口/人身攻撃/デーマの流布/中傷は名誉棄損であり、サイバー暴力である」
「あなたたちは、ファンではありません」
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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