• HYBEのパン・シヒョク議長がプロデュースに携わった、第1号のガールズグループGLAM(グラム)。
  • 実は、HYBEの前身であるBig Hitエンターテインメントの黒歴史と囁かれているグループでもある。
  • メンバーの1人が脅迫事件を起こしたことで解散したが、解散理由はそれだけではなかったよう。
GLAMの元メンバー、キム・シウォン

現在はBJとして活躍中のGLAM元メンバー、キム・シウォン (画像出典:キム・シウォン Instagram)

複数の韓国メディアが、ある人気女性BJの近況を報じ、話題になっている。

韓国で有名なライブ配信サービス『afreecaTV』の動画配信者は、“BJ(Broadcasting Jockeyの略)”と呼ばれている。

BJたちは、顔出しの生配信を通じて、“投げ銭”と言われる有料アイテム「星風船」を視聴者からもらうことができる。

「星風船」は換金でき、その価格はBJ等級によって異なるが、1個当り60~70ウォン(約6円~7円)ほどだという。トップクラスのBJとなれば、1カ月だけで約30億ウォン(約3億円)もの売上が発生することもあるそうだ。

ガールズグループGLAM(グラム)の元メンバー、キム・シウォンは、“ダヒ”という名で活動していたが、グループ解散後はキム・シウォンとしてBJに変身。

ここ最近は、2年連続で『afreecaTV』の“BJ大賞”を受賞する活躍を見せている。

人気BJとして成功を遂げた彼女が今年受け取った星風船の数は、なんと約2224万個、その売上は24億ウォン(約2億4千万円)にものぼると推定されている。

GLAM時代のキム・シウォン

GLAM時代のキム・シウォン (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

キム・シウォンが話題になっている理由は、ただ「BJとしての売上がすごいから」だけではない。

韓国メディアが報じた記事の見出しには「イ・ビョンホン脅迫女」という驚きの文字が並ぶ。

実は彼女は数年前、俳優イ・ビョンホンへの“50億脅迫”事件で一躍有名となった、いわく付きの人物なのである。

キム・シウォンは、2014年9月、イ・ビョンホンがお酒の席で下ネタを言う場面を携帯電話でこっそり撮影し、「50億ウォン(約5億円)を払わなければ、動画をネットに流す」と脅した。

その後、恐喝未遂の疑いで起訴された彼女は、翌15年1月に懲役1年の実刑判決を言い渡されている。

この事件が決定打となり、GLAMは解散するのだが、実のところ、グループはすでに自生できない状況だったという分析もされている。

GLAM

GLAMは2012年にデビュー。コンセプトは、ヒップホップガールズ (画像出典:GLAM Twitter)

2012年7月にデビューしたGLAMは、マネジメントをSource Musicが担当、プロデュースをBTS(防弾少年団)で知られるHYBEの前身となるBig Hitエンターテインメント(以下、Big Hit)が担当した。

両事務所は3年間共にデビューを準備したが、実はHYBEのパン・シヒョク議長がプロデュースに関わった第1号のガールズグループでもある。

GLAMのデビュー曲『Party(XXO)』は、パン議長とBTSのRMが作詞・作曲に参加している。

グループのコンセプトは、ヒップホップガールズだったが、当時はまだこの分野で成功したガールズグループがいなかったため、苦戦を強いられる。

特に売り出し戦略の失敗例に挙げられるのが、*ボーカロイド(VOCALOID)の“SeeU(以下、シユ)”とのコラボステージ。

*ボーカロイド:略称ボカロ。ヤマハが開発した音声合成技術及び、応用ソフトウェアを指す。“初音ミク”の登場をきっかけに、一気に注目を集めた。

SBSの音楽番組『人気歌謡』のデビューステージで、シユと共に舞台に上がり、パフォーマンスを披露したのである。

しかし、インパクトがあり斬新に思われたコラボステージは、当時の世間一般の人たちの目には、“オタク文化”の一つにしか映らなかったよう。

しかも、主人公はボーカロイドで、GLAMはバックダンサーのような演出になってしまったため、それがグループの売り出しとして致命的な失敗だったと囁かれている。

シユの声はキム・シウォン(ダヒ)が担当したため、後に話題になったものの、当時は独特なコンセプトを受け入れ、新たにGLAMファンになった人はそう多くはなかったのである。

デビュー1周年。BigHitエンターテインメントの旧社屋にて。

デビュー1周年。Big Hitエンターテインメントの旧社屋にて (画像出典:GLAM Twitter)

そして、韓国アイドル市場へ良いアピールができなかったGLAMは、次のチャンスが来るのを待っている間に、メンバーの脅迫事件が明るみとなり解体する。

結果、GLAMは、パン議長にとっては苦い思い出となり、Big Hitの黒歴史として刻まれてしまった。

そんなGLAMの弟分グループとして2013年にデビューしたのが、BTSである。

デビュー前の2012年には、メンバーがGLAMのMVに出演したり、音楽番組でバックダンサーを務めたこともあるため、BTSファンの間でもGLAMの名を知る人が増えている。

そして今、韓国メディアは、50億脅迫事件で知られる元メンバーのキム・シウォンが荒稼ぎしていると、皮肉を込めた表現で彼女の近況を伝えている。

実績以外で名を広めているGLAMへの再注目は、Big HitそしてHYBEの過去の痛い記憶を呼び起こしている。

BTSのジミンが出演している、GLAM『Party(XXO)』MV (動画出典:YouTube 1theK)

GLAM&SeeUコラボステージ『2012 歌謡大祭典』(動画出典:YouTube SBS NOW)

酒井知亜

韓国のデパ地下が大好き、酒井知亜です。韓ドラファン歴が長いですが、主にK-POP関連の記事を発信しております。韓国SNSで話題の最新イシューやスターの気になる素顔などを、読者のみなさんにわかりやすく伝えることをモットーに奮闘中です。

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