俳優であり”万能エンターテイナー”の異名を持つイ・スンギが約2年振りに主演を務めるドラマ『マウス』に多くの期待が寄せられている。衝撃的な描写を含む、新感覚サイコスリラー劇である本作の見どころとは。
今月3日よりスタートした、tvN新水木ドラマ『マウス』。俳優のイ・スンギが約2年振りにドラマ主演を務めることで注目を集めている作品だ。
『マウス』は、自他ともに認める優しく真面目な青年で町の巡査であるチョン・バルム(イ・スンギ)と、幼少時代に殺人鬼によって両親を失い、復讐に向かって走ってきた無法刑事コ・ムチ(イ・ヒジュン)が、サイコパスの上位1%と呼ばれる最も悪辣な”プレデター”と対立することで運命が一変する姿を描いている。
出演はイ・スンギ、イ・ヒジュンのほか、おばあちゃんと2人きりで暮らすイマドキの高校生オ・ボンイ役にパク・ジュヒョン、自負心の強い時事教養プロデューサー、チェ・ホンジュ役にキョン・スジン、そしてストーリーのカギを握るプレデター役に子役俳優のキム・ガンフンと、演技派俳優が顔を揃えている。
複雑さが絡んだ新感覚サイコスリラー劇
ドラマのあらすじを見ると、警察が連続殺人鬼を捕まえるといったお馴染みのストーリーのように見えるが、『マウス』はこれとは違い、一筋縄ではいかない作品のようだ。
まず背景にサイコスリラーの設定があること。そこに、ここ数年、韓国ドラマで見られている”完全なる善、完全なる悪”がない、つまり善ではなく、悪を持って悪を倒すといった複雑な一面も持っているようだ。
裏の顔、過去や現在など、あらゆる設定が複雑に絡み合っていくようで、登場人物やストーリー設定に意外な展開が隠されているのではと予想されている。
実際、イ・スンギ扮する真面目な巡査チョン・バルムなる人物の名前にも気になる点が隠されていた。彼の名である”バルム”を直訳すると”正しいこと”という意味になるのだが、真面目な青年という設定ををわざと強調したかのようなネーミングも気になるところだ。
番組ポスターに書かれた、意味深なメッセージ
「サイコパスの1%は”プレデター”と呼ばれている。彼らにとって人間はただの獲物にすぎない」
サイコパスでも殺人を犯さない者が多いなか、”人間ハンター”という残虐な殺人を楽しむタイプも存在する。彼らの血も涙もないような残忍な犯行も描写されると思われ、画的にも残酷なドラマになることは間違いないようだ。
目を覆うようなシーンも出現すると予想されるので、心の準備をしておくのが良さそうだ。
衝撃的な描写が!? 19禁編成でドラマをスタート
第1話、第2話を19歳以上視聴可で編成したことでも話題を集めている。
これに対しイ・スンギは「今年新しく始まる作品であるだけに、最も独歩的だと言うのが正しいようだ。今回、19歳以上視聴可の編成で決定したが、その部分については承諾してくれたtvNに感謝する」と伝えた。
それとともに「スリラーというジャンルを証明するために残酷な場面が必要な部分もある。作家が言おうとする社会的メッセージのためには必ず必要な装置」とし「正確に伝えるためにはR19指定の編成が避けられないが、放送局の立場では負担もあったはず」と明らかにしている。
“人間ハンター”追跡劇とあって残酷なシーンを多く扱っているようだが、これをカットしなかった理由は、控え目にすることにより、ストーリーの全体像が崩れてしまうことを懸念したものと思われる。今後の展開を左右する重要な描写であることに間違いはなさそうだ。
***
凡人には理解のできないサイコパス、それも上位1%を指すプレデターなる人物の残忍で奇怪な行動。衝撃的な展開が待ち受けていることは明確であるが、これ以前にそれぞれのキャラクターが持つ過去や関係性も気になるところだ。ともに、ストーリーを追うごとに推理をすることも見どころの1つとなるだろう。
イ・スンギ主演のtvN新水木ドラマ『マウス』は、韓国にて毎週水曜・木曜日の午後10時30分より放送中だ。
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