- 20年前の2003年、韓国の視聴者を“廃人”にさせるほど、人気を集めたドラマがあった。
- それは、イ・ソジンとハ・ジウォンの共演作『チェオクの剣(邦題/MBC/2003)』。
- 熱狂的なファンを多数生んだドラマは、主演の2人を一躍スター俳優の座へとのし上げた。

2003年放送当時、熱狂的なファンを多数生んだ、名作ドラマ『チェオクの剣(邦題)』 (画像出典:MBC)
今から20年前、韓国で社会現象を巻き起こしたドラマがあった。
タイトルは『チェオクの剣(邦題/MBC/2003)』。ワイヤーアクションやCGをふんだんに取り入れた、フュージョン時代劇の先駆けとも言われる名作である。
主人公チャン・チェオクを演じたのは、女優ハ・ジウォン。
『シークレット・ガーデン(SBS/2010)』『奇皇后〜ふたつの愛 涙の誓い〜(MBC/2013)』など、日本でも人気の作品に多数出演している、韓国を代表する女優である。
今年(2023年)8月には、日本で8回目のファンミーティングを開催予定。長きに渡って、日本のファンからも愛されている。
そして男性主人公ファンボ・ユンを演じたのは、日本で絶大な支持を得た大ヒット時代劇『イ・サン(MBC/2007)』で主演を務めた、俳優イ・ソジン。
この名作ドラマは、現在、テレビ東京の韓流プレミア(午前8時15分~)で放送中のため、毎朝の楽しみにしている方も多いのでは?
そんな日本でもお馴染みの人気俳優2人が揃った『チェオクの剣』だが、韓国で放送された当時、2人の認知度は、まだそこまで高くなかったという。
ところが、放送開始後、初回放送13.3%だった視聴率はぐんぐん上昇し、最終回(14部作)では24.2%と有終の美を飾った。

ハ・ジウォン(左)とイ・ソジンは、『チェオクの剣』を機に一躍スター俳優に! (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
『チェオクの剣』の原題は『茶母(タモ)』。気になるストーリーはというと、17世紀末の朝鮮王朝時代を背景に、現代の女刑事にあたる“茶母”を素材として描いている。
メインキャストは3人。まず、幼い頃に家族を失くしたチェオク(ハ・ジウォン扮)は、知性と優れた武術をもって左捕盗庁で茶母として下働き中。
そして、身分の違いに苦しみながらも一途にチェオクを愛す、左捕盗庁の従事官ファンボ・ユン(イ・ソジン扮)。
同じく彼女に想いを寄せている、盗賊団の頭領ソンベク(キム・ミンジュン扮)。
ドラマは、この3人が数奇な運命に翻弄された、悲しく激しい恋物語でもある。
そしてこのストーリーが、韓国で社会現象を巻き起こす。主人公たちの切ない恋愛模様に感情移入した若者が続出したのだ。
劇中で、イ・ソジンがハ・ジウォンに切なく語りかける「痛むか‥私も痛い」は、今も名セリフとして語り継がれている有名なシーン。
当時は、“茶母廃人(タモペイン)”と呼ばれる熱狂的なファンも多数生み出した。
これは今でいう“〇〇ロス”と似ている。韓国の人たちは、ドラマの余韻にハマって抜け出せない状況を、“廃人”と表現。
つまり『チェオクの剣』は、初めて“〇〇廃人”という言葉を誕生させた韓国ドラマなのである。
当時、メインキャストを務めるにはキャリア不足と思われたハ・ジウォンとイ・ソジンは、この年の『MBC演技大賞』で、“最優秀女優賞”、“優秀男優賞”、“ベストカップル賞”などを受賞。
2人は、ドラマの人気をきっかけに認知度を大幅に引き上げ、一躍スターダムにのし上がった。
多くの“廃人”を世に誕生させたドラマは、ロマンスだけではなく、アクションシーンも見どころの一つ。特に、ハ・ジウォンの体当たりのアクション演技がとにかくカッコイイと評判。
20年前の作品ではあるものの、今見ても楽しめる『チェオクの剣』は、現在U-NEXT、FODで配信中(2023年7月12日現在)。
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