2020年10月、BTS(防弾少年団)は、大規模なオンラインコンサートを開催した。迫力ある華麗なパフォーマンスを披露する中、Vの歌ったソロ曲『Inner Child』が注目を集めた。この曲は、寂しかった過去の自身を慰めるストーリーが盛り込まれている。
2020年10月、新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、予定していたワールドツアーが全て白紙となったBTS(防弾少年団)は、大規模なオンラインコンサートを行った。

BTSのV (写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
このライブは、世界各国99万3千人ものファンが視聴したが、世界のメディアの注目をさらったのは、メンバーV(ブイ)が披露したソロ曲『Inner Child(インナーチャイルド)』。
米メディア『All Kpop』は、「Vの歌う”Inner Child”は、天上の声で多くのファンを感動させた」と評した。
2年前の10月10日・11日の2日間に行われた、オンラインコンサート『BTS MAP OF THE SOUL ON:E』。
スクリーンには、リアルタイムでARMY(アーミー:BTSファン名称)の姿が映し出され、実際の歓声も聞こえてくる臨場感たっぷりの雰囲気で行われた。
このコンサートでは、メンバーそれぞれのソロステージもあり、見どころ満載な構成だったが、中でもVのソロ曲『Inner Child』が世界中で大きな話題に。
彼のパフォーマンスを見た音楽ファンが楽曲と歌唱力を絶賛し、世界のiTunesチャートに影響を及ぼす結果を生み出した。

『Inner Child』のステージを披露するV (画像出典:BTS 公式Facebook)
この『Inner Child』という曲は、V自身も楽曲制作に参加。
アルバムの紹介文には、「今の僕になるため、頑張って走り続けていた少年に送る曲だ。永遠に僕の中で生きていく傷だらけの少年だけど、その傷が今は”幸せ”になったので、少年に慰める言葉を送りたい」と記されている。
タイトルの”Inner Child”とは、カウンセリングに用いられる心理学概念の一つで、トラウマやつらい記憶を持って大人になってしまった「僕」や「私」と向き合い、抱えている問題を解決へ導く用法。
彼は曲を通じて、大変だった過去の”V”を慰めているのだ。
Vは3人兄妹の長男だが、幼少期を共に過ごしたのは、共働きだった両親の代わりに育ててくれた祖父母。
特におばあちゃんっ子だったことはファンに広く知られているが、心優しい少年はきっと、弱さや寂しさを家族に見せることはしなかったのだろう。
後に歌手になりたいという夢を抱き始め、1人でソウルに上京するが、デビューできるか不安を抱えながら練習に明け暮れる日々。
努力と苦労を重ねてBTSとしてデビューを果たし、スーパースターという階段を上っていく。ようやく自身の中にいる小さな”キム・テヒョン(Vの本名)”に向き合うことができた彼は、こう言った。
「僕が手を君に差し伸べたら、握ってくれないか? 僕が君になるから、君は僕の天の川を見るといい、あの輝く星を迎えればいい」
この歌詞を見ると、『Inner Child』は、寂しかった過去の自分=少年時代のキム・テヒョンを、Vが慰めるストーリーになっていることがわかる。
そして、この曲が自身と同じような思いを抱く人たちの慰めになるようにと、サビの部分では「僕たちはきっと変われる(We gon’ change)」という希望を込めたメッセージが綴られている。
(関連記事)BTS Vが’Inner Child’を通じて送った’もう一人の自分’へのメッセージ

『VOGUE Korea』のインタビューで素直な気持ちを語ったV (画像出典:VOGUE Korea)
感動的なソロステージを披露してから2年。最近Vは、ライフスタイルメディア『VOGUE KOREA(ヴォーグ・コリア)』のインタビューで率直な胸の内を明かした。
(関連記事)BTS V インタビューで率直な胸の内を告白、グラビアでは友情タトゥーを披露?
インタビューでは、男女問わず、アーティストや俳優など、幅広い年齢層との交流がある彼に、こんな質問がされた。
「他の分野のアーティストと親しいですが、(Vのような)最高のスターはいつも人に囲まれているので、他人と簡単には親しく近付けないような気がします。人からエネルギーを得る方ですか。“縁”とは、あなたにとって何を意味しますか?」
これには「人との縁を大切にする方です。もともと人が好きで、アーティストや監督、作家さん、記者さんもみんな大切」と返答。
そして、「以前僕は、友人としてではなく、“V”と人脈を作ろうとした人たちに会って傷ついて、人間不信になりそうでしたが、それでもやっぱり人が好きです。今、僕のそばにいる人たちは、今の僕を作ってくれた大切な人たち」と、素直な心情を伝えた。
アイドルに憧れ、一生懸命に練習に励んでいた少年”V”は、今や韓国はもちろん、世界で高い人気を誇るスーパースターに登り詰めた。
彼の言うように、これまで出会った人の中には、“V”というスターとのつながりだけを求めた人もいたのだろう。
しかし、「傷付いてつらい時も、ARMY、メンバー、家族、友人のおかげで、僕は元気だし幸せです」と話す。
少年時代、寂しい思いを経験した彼は今、誰よりも人との”縁”を大切にしている。
そして、そんな彼の周りには、自身に手を差し伸べ、幸せをもたらしてくれる人がたくさんいるようだ。
(構成:酒井知亜)
BTS
BTS(防弾少年団)は2013年6月13日にデビューした韓国の7人組男性アーティストグループで、パン・シヒョクのプロデュースにより誕生した。
HYBE(旧Big Hitエンターテインメント)所属。
デビューアルバムは『2 COOL 4 SKOOL』、デビュー曲は『No More Dream』。グループ名の”防弾少年団”には、10代、20代に向けられる抑圧や偏見を止め、自身たちの音楽を守りぬくという意味が込められている。
ハングル表記は”방탄소년단(バンタンソニョンダン)”から”バンタン”と呼ばれることが多い。
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