是枝裕和監督の自身初となる韓国映画演出作『ブローカー(仮題)』の制作が発表された。俳優ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナらを迎え、日本でも馴染み深い韓国の俳優陣により披露される予定だ。カンヌ国際映画祭の常連たちが集結したとあって、世界からも注目を浴びている。

世界から称賛を浴びる映画界の名匠 是枝裕和監督が、自身初となる韓国映画『ブローカー(仮題)』の演出を担当する。是枝監督は約5年前から韓国のスタッフとともに長期間、オリジナル脚本作品となる『ブローカー』を構想してきたという。

是枝裕和監督

是枝裕和監督(写真提供:©スポーツ韓国)

映画『ブローカー』は、子どもを育てることができない人が匿名で赤ちゃんを託せるように用意された”ベビーボックス”を巡り、そこから関係を持つようになった人々の姿を描いた作品だ。

『ブローカー』には、『パラサイト 半地下の家族』で主演を務めた俳優ソン・ガンホ、K-ゾンビ映画『半島』を大ヒットに導いたカン・ドンウォン、韓国で放送中のドラマ『秘密の森2』で抜群の存在感を放つペ・ドゥナがキャスティングされた。

ソン・ガンホ

俳優ソン・ガンホ(写真提供:©スポーツ韓国)

カン・ドンウォン

俳優カン・ドンウォン(画像出典:YGエンターテインメント)

ペ・ドゥナ

女優ペ・ドゥナ(画像出典:ぺ・ドゥナ 公式Instagram、ELLE)

映画『義兄弟 SECRET REUNION』で呼吸を合わせたソン・ガンホ、カン・ドンウォンの再会、そして『空気人形』で是枝監督とコラボしたペ・ドゥナまで、韓国映画界を代表する3人の俳優と世界的巨匠、是枝監督の出会いに期待が高まっている。

今回の作品について是枝監督は「3人の俳優をはじめ、私が尊敬する韓国のキャスト、スタッフの方々の胸を借りる気持ちで撮影することになりました」とし「頭の中で3人の名優を動かしながら脚本作業をしているところで、私自身がたぶん一番ワクワクしています。このワクワクを皆さんと共有できるよう、スリリングで心がヒリヒリする、それでいて切ない映画を作りたいと思います」と伝えた。

『ブローカー』の制作は『#生きている』、『最も普通の恋愛』、『国家が破産する日』、『MASTER マスター』、『プリースト 悪魔を葬る者』など数々のヒット作を手がけてきた映画会社ジップが行い、投資配給はCJ ENMが行う。現在はシナリオを準備している段階で、2021年のクランクインを予定している。

一方、是枝監督をはじめソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナと、『ブローカー』制作に集結した彼らはカンヌ国際映画祭の常連ともいえる世界的な映画人だ。

どの作品も現実と触れ合うようなテーマ意識を基に、様々な人物の物語を鋭い洞察力と温かい視線で描いてきた是枝監督は、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に数多く招待されている。『そして父になる』(2013)は審査委員賞を、『万引き家族』(2018)では最高の栄誉であるパルムドール賞を受賞した。

ソン・ガンホはご存知の通り、今年のアカデミー賞にて外国語映画として初の作品賞に輝いた『パラサイト 半地下の家族』が、カンヌ国際映画祭にてパルムドール賞を受賞している。ほか、コンペティション部門出品作品『シークレット・サンシャイン』(2007)、審査員賞を受賞した『渇き』(2009)と、3度に渡りカンヌ国際映画祭に参加した過去を持つ。

カン・ドンウォンは、今夏、韓国で大ヒットを飛ばしたゾンビ・アクション劇『半島』がカンヌ国際映画祭から正式招待されているのを筆頭に、過去には初のハリウッド映画『Tsunami LA』のPRのため、急遽レッドカーペットイベントに参加したこともある。

ペ・ドゥナは、カンヌ国際映画祭のある視点部門に正式出品された、是枝監督作『空気人形』(2009)、チョン・ジュリ監督作『私の少女』(2014)で主演を務めている。

アジア映画の中でも特に優れた作品を世に送り出すと称賛を浴びる韓国映画を土台に、このような世界的に名を馳せる監督と名優らが集結した『ブローカー』は、カンヌをはじめ数々の国際映画祭でも注目を浴びる作品になる事が予想される。






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