2021年、韓国でナンバーワンヒットを記録した映画『モガディシュ 脱出までの14日間』が間もなく日本公開となる。本作は、1991年に勃発したソマリアの首都モガディシュの内戦に巻き込まれた韓国人、北朝鮮人たちの死闘を、実話を基に描く衝撃のストーリーである。
2021年、韓国でナンバーワンヒットを記録した映画『モガディシュ 脱出までの14日間(原題:モガディシュ/2021)』が間もなく日本公開となる。
サイコサスペンスの名作『チェイサー(2008)』で知られるキム・ユンソクが主演を務めるほか、チョ・インソン、ホ・ジュノ、ク・ギョファンといった豪華キャスティングも期待のポイントだろう。
本作のタイトル“モガディシュ”とは、アフリカ大陸北東部の国ソマリアの首都である。
ソマリアは、1991年に勃発した内戦により国土が分断。事実上の無政府状態と同時に、依然として内戦が続いている。
本作は、モガディシュの内戦に巻き込まれた韓国人・北朝鮮人たちの死闘を、実話を基に描く衝撃のストーリーである。
1991年、内戦の激化により、反乱軍が首都のモガディシュを制圧。
大混乱の中、命の危険にさらされた外国人たちは生死をかけて脱出を試みる。
その中にはソマリアに駐在していた海外の大使とその家族たちの姿もあった。
本作の主人公である韓国大使のハン・シンソン(キム・ユンソク扮)、北朝鮮大使リム・ヨンス(ホ・ジュノ扮)も、刻一刻と迫る身の危険から逃れるため、モガディシュ脱出を考えるものの状況は緊迫。奇しくも対立関係にある韓国・北朝鮮の大使たちは、相手の様子を探りながらも共に脱出することを誓う。
彼らの死闘とも呼べる奮闘の結末はいかに…。俳優たちの熱演と、モロッコオールロケでのダイナミックな映像の数々にも注目だ。
本作で描かれた衝撃の脱出劇は、近年になり顛末が公表され、丹念なリサーチを基に映画化が実現した。
メガホンを取るのは、映画『ベテラン(2014)』など、骨太な社会派作品を送り出すリュ・スンワン監督である。
毎回見応えあるエンタメ作品を届けてくれるリュ監督の最新作となる本作は、韓国最大の映画祭である青龍映画賞(2021年/第42回)において最優秀作品賞、監督賞、美術賞、最多観客賞など計6冠の快挙を達成。コロナ禍で低空飛行が続く韓国映画界復調の起爆剤となった。
既述の通り本作は、ソマリアの内戦という韓国でも日本でもあまり馴染みのない史実を描いた力作として注目を集めている。
だが、その他にも注目したい点がある。それは1990年当時の韓国と北朝鮮のデリケートな関係性を丁寧に描き、エンタメへと見事に昇華している点だ。
1988年にソウル五輪を成功させた韓国は、その勢いに乗り国連加盟に向け、投票権を多く有するアフリカ諸国にロビー活動を行っていた。一方、北朝鮮も国連加盟を目指し、韓国より一足先にソマリアに目を向け独自の情報収集などの活動を進めていた。名実ともに世界の”仲間入り”を目指していた2国の駆け引きと緊迫感が、本作の奥行をより広げる要素となっている。
ちなみに韓国と北朝鮮は、本作の舞台となる1991年の幕開けから数ヵ月後の9月、2国同時に国連加盟を果たし、世界から注目を集めた。湾岸戦争やベルリンの壁崩壊など、激動の世界情勢にあった当時を、新たな視点から知ることができる上質なポリティカルヒューマンドラマとしても楽しめるだろう。
主演を務めるのは、韓国を代表する俳優キム・ユンソクだ。
近年は映画『未成年(2019)』で監督を務めるなど、精力的に映画界を牽引する存在だ。
また、キム・ユンソクの相棒となる駐ソマリア韓国大使館参事官カン・テジン役としてチョ・インソンが出演。これまでのクールなイメージから一転、知性と行動力で脱出劇を牽引するワイルドな姿を披露した。
注目のキャストは、駐ソマリア北朝鮮大使館参事官テ・ジュンギ役を演じたク・ギョファン。
Netflix『D.P.-脱走兵追跡官-(2021)』では、主演のチョン・ヘインの相棒として出演。飄々とした佇まいで注目を集めた彼が本作ではどんな表情を見せてくれるのか、期待したい。
知られざる真実を描いた注目作『モガディシュ 脱出までの14日間』は、7月1日より全国公開予定。
『モガディシュ 脱出までの14日間』日本版劇場予告編(動画出典:You Tube 「オリコン洋画館ORICON NEWS」)
(投稿:島田元)
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