日本の有名作家である故・野沢尚さんが書いた小説『恋愛時代』。日本では2016年にドラマ化されているが、その10年前、先にドラマ化していたのは韓国だった。

SBSドラマ『恋愛時代~alone in love~』は、今から14年前に放送された。俳優カム・ウソン扮するイ・ドンジンと、女優ソン・イェジン扮するユ・ウノが結婚し、子供を死産した悲しみを乗り越えられず離婚。その後、1年半過ぎた時点から本格的にストーリーが展開する。

ドラマ『恋愛時代~alone in love~』

ドラマ『恋愛時代~alone in love~』(画像出典:namu.wiki)

同ドラマでソン・イェジンは、SBS演技大賞で”最優秀演技賞”、”10大スター賞”のダブル受賞、また韓国のゴールデングローブ賞と言われる百想芸術大賞でも”最優秀演技賞”を受賞した。ドラマ放送以前には、3大ルーマー(詳しくは以下の記事を参照)に苦しめられたソン・イェジンが、『夏の香り』(2003)以来、3年ぶりに主演したこのドラマ1本で、役者として認められた。

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『恋愛時代』というタイトルから、主人公たちが甘いラブストーリーを繰り広げる話を想像しそうだが、どちらかと言えばプライドが邪魔して、素直な気持ちを伝えられずに後悔している事が多く、ラブロマンスを基本にしてはいるものの、死と人生を語る深みある作品に仕上がっている。

高校時代、水泳選手だったユ・ウノ(ソン・イェジン)は、スポーツインストラクターの資格を取得後、スポーツクラブで働いていた。書店で出会ったイ・ドンジン(カム・ウソン)と恋に落ち結婚するが、2年で離婚。しかし離婚後も、何かにつけて再会する2人。ウノは、ドンジンに対する気持ちが自分にはまだ残っている気がして復縁の話をしようとするが、ドンジンはウノに再婚相手を紹介しようと、ミン・ヒョンジュン(イ・ジヌク)を連れてきたために復縁の話はできずに終わる。一方、ウノは同級生のキム・ミヨン(オ・ユナ)をドンジンに紹介することになり、そこからさらなるストーリーが進んでいく。

ソン・イェジンとカム・ウソン

ソン・イェジン演じるユ・ウノ(上)とカム・ウソン演じるイ・ドンジン(下) (画像出典:YouTube 빽드 – SBS 옛날 드라마動画キャプチャー)

実はこのドラマ、ストーリー自体は後半の一部を除きほぼ原作に沿って作られ、完成度を高めるため全16話のうち、半分が事前制作された(韓国ドラマで事前制作はまだ珍しい時代だった)。平均視聴率は10%半ばと高い方ではなかったが、着実に上がり、最高視聴率は19.1%まで上昇。また、男性コーラスグループSweet Sorrowの歌うエンディング曲『いくら考えても僕は君を』は、オンライン音楽サイト”ミックスmp3″が1週間実施した「2006年上半期最高のドラマOST」のアンケートで1位に選ばれた。


Sweet Sorrow『いくら考えても僕は君を』(動画出典:YouTube MBCkpop)

主演男優のカム・ウソンは、ドラマ『恋の予感』以来2年ぶりのドラマ主演となった。また放映直後から「ソン・イェジンの妹役は誰?」とネット上で話題になった女優は、本作がドラマデビューのイ・ハナ。最近はドラマ『ボイス』シリーズ(2017)やチョン・ヘインが主演して話題になった『半分の半分』(2020)などに出演している。そしてウノに一目惚れしたイケメン男子を演じたのはイ・ジヌクだ。このドラマ以降、脇役から助演、主演級の俳優に成長した。

イ・ジヌクとイ・ハナ

イ・ジヌク(上)、ソン・イェジンの妹役を演じたイ・ハナ(下) (画像出典:YouTube 빽드 – SBS 옛날 드라마動画キャプチャー)

このドラマでは、ソン・イェジンの役柄がスポーツクラブのインストラクターだったため、水着姿のシーンが多く登場することでも注目が集まった。そしてこのドラマを通して、ソン・イェジンは前述通り数多くの賞を受賞、この作品での熱演は多くのアンチを黙らせ、イメージ変身に成功して多くの女性ファンを獲得することとなった。

本放送終了後には、日本の化粧品会社・銀座ボヌールの新製品『シナジーソープ』のCMに、カム・ウソンとソン・イェジンが揃ってキャスティングされ、2006年7月にはPRのため来日した。