ソン・ガンホが、デビューから32年で初めてドラマに出演することが明らかになった。タイトルは『サムシクおじさん』で、監督はソン・ガンホと何度かタッグを組んでいるシン・ヨンシクが演出を担当する。世界的名俳優となった彼は、なぜこれまでブラウン管に登場しなかったのか、あるインタビューを紹介する。

映画界の名優、ソン・ガンホが俳優生活32年目にして、初めてドラマに挑戦する。

初めてドラマに出演するソン・ガンホ

デビューから32年、初めてドラマに出演するソン・ガンホ。(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

30日、制作会社のスリングショットスタジオは「ソン・ガンホが、シン・ヨンシク監督が手掛けるドラマ『サムシクおじさん』に出演を確定した」と発表。

『サムシクおじさん』は、1960年代初めを舞台に2人の男の欲望と“ブロマンス”を描き、全10話で構成されるという。

ソン・ガンホとシン・ヨンシク監督は、映画『1勝』や『クモの巣』(いずれも未公開)ですでに呼吸を合わせた仲だ。

振り返るまでもないが、ソン・ガンホは韓国を代表する名立たる俳優である。

1990年、舞台『チェ先生』で俳優人生をスタートさせた彼は、1996年にホン・サンス監督のデビュー作『豚が井戸に落ちた日』でスクリーンデビュー。そしてこれを機に、映画俳優としての道を歩み始める。

映画デビュー作ワンシーン

映画デビュー作『豚が井戸に落ちた日』では、主人公の友人役として出演した。(画像出典:YouTube Allcasting 動画キャプチャー)

1999年『シュリ』で、ハン・ソッキュ演じる主人公の相棒役を演じ、日本でも注目を集めると、翌年公開された『JSA』が続けて大ヒット。

その結果『第38回 大鐘賞』で最優秀作品賞と最優秀主演男優賞を、『第21回 青龍映画賞』では最優秀作品賞を受賞し、名実共に映画俳優としての確固たる地位を得ることとなった。

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その後の活躍は周知の通りであり、こうして今日まで映画作品で手にした大賞は実に39冠、ノミネートだけで80回もの名を連ねた。

そして、2022年『第75回 カンヌ国際映画祭』コンペティション部門において、是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』で韓国人俳優として史上初の、最優秀男優賞を受賞するという快挙を成し遂げた。

映画『JSA』

日本でも興行収入11億6000万円を記録した映画『JSA』(画像出典:movie.naver)

そんな彼が、なぜこのタイミングでドラマに出演することを決めたのだろうか。

2019年、ソン・ガンホは映画『パラサイト 半地下の家族』のプロモーションのため、ポン・ジュノ監督と共にラジオ番組『ペ・チョルスの音楽キャンプ(MBC FM4U)』に出演、この時ドラマ出演について言及していたので紹介したい。

DJのペ・チョルスは「ドラマに出演しないという、こだわりがあるのか」と質問。

するとソン・ガンホは「映画のスケジュールが組み込まれていてタイミングがないだけ。特別な理由はない」と言い「僕は多くのことを同時進行できない性格だから、映画撮影中はそれのみに集中する」と明かした。

CANNES, FRANCE – MAY 28: Song Kang-Ho poses with the Best Actor Palm d’Or Award for the movie ‘Broker’ during the winner photocall during the 75th annual Cannes film festival at Palais des Festivals on May 28, 2022 in Cannes, France. (Photo by John Phillips/Getty Images)

また「魅力的な作品のオファーが来たら、やる意向はあるか」と聞かれると「僕にそういう話は来ないと思う。なぜなら、韓国には素晴らしい俳優がたくさんいるから。あえて、僕に声をかける必要はないんじゃないか」と返答した。

この発言から3年、ソン・ガンホはどうやら“魅力的な作品”に出会ってしまったようだ。

現時点では、彼がサムシクおじさんを演じること以外、共演者も放送時期も未定なため、続報が待たれるところ。

スクリーンで見て来たソン・ガンホが、テレビという新たなフィールドで見せる表情は、どんなものになるのだろうか。

いくつになっても挑戦する心を忘れない彼の勇姿を、1日も早く日本でも早く観たいものである。






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