• 5月30日に、新作ドラマ『労務士のノ・ムジン』(MBC/2025)が韓国で初回放送を迎えた。
  • 数々の専門職キャラに扮してきたチョン・ギョンホが労務士役に挑戦している作品だ。
  • 実話とファンタジーを絶妙に織り交ぜながら、視聴者の共感と没入を呼んでいる本作の魅力を紹介する。
『労務士のノ・ムジン』

『労務士のノ・ムジン』(画像出典:MBC)

5月30日に、新作ドラマ『労務士のノ・ムジン』(MBC/2025)の放送が韓国でスタートした。

『賢い医師生活』シリーズ(tvN/2020、2021)や『刑務所のルールブック』(tvN/2017)、『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』(tvN/2023)などでの活躍で、日本でも知られるチョン・ギョンホ主演作だ。

これまで医師や刑務官、塾講師に扮し、専門職ならではのプロフェッショナルな姿はもちろん、その過程で見せる人間的な一面も見事に描き出して役を立体的に表現してきた彼が、今回は労務士役に挑戦している。

特徴的なのは、幽霊が見える労務士という奇妙な設定。労働現場で起こった実話をモチーフにした物語とファンタジー要素を絶妙に織り交ぜて視聴者の関心を刺激するとともに、共感や没入まで呼んでいる。

ざっくりあらすじ

物語は、退職金でコイン投資して大損した主人公ムジンが、一年発起して労務士になるところからスタート。生計を立てるために資格を取得した彼だったが、労働現場で起こっているずさんな現実を目の当たりにして使命感を持つようになっていく。

『労務士のノ・ムジン』

『労務士のノ・ムジン』(画像出典:MBC)

その大きなきっかけとなるのが、彼が死に直面した出来事。まさに危機一髪というところで、謎の男が登場してムジンの命を担保に不当契約を締結。労働現場で無念の死を遂げた霊を成仏させることを条件に命を救ってもらう。

こうして、霊が見えるようになりそれに戸惑いながらも、自分を支えてくれる仲間と協力して、数々の労働問題に正面から立ち向かっていく。

ファンタジーが極上のスパイス

謎の男の正体が明らかになっておらず、なにやらムジンの過去と関係がありそうな雰囲気を漂わしながら視聴者の好奇心をくすぐる展開はさすが韓国ドラマ。労働問題を解決するストーリーはエピソードごとに完結していくが、謎の男との関係性は劇の縦糸となっていることが予想されており、物語にまた別の面白さをプラスする匂いが。

『労務士のノ・ムジン』

『労務士のノ・ムジン』(画像出典:MBC)

また、生きている依頼人の無念を晴らすストーリーよりも、成仏できないほど悔しい経験をした幽霊の想いに向き合って解決していく姿とその結果が、観る者になんともいえない爽快感をプレゼントする。しかも、遺族に会うシーンなども盛り込まれ、本人だけでなく家族の心まで救う温かな放送回も。

奇妙ともとれるファンタジー要素が極上のスパイスとなって、物語を最大限にドラマチックに仕上げている。

リアルと親近感、コミック要素で魅力爆発

一方、労働問題に関する内容はいたって真面目。パワハラや外国人労働者、社会的弱者にまつわる実話をベースにしながら、韓国社会が抱える現実をしっかりと観る者に訴えて問題提議する。

国は違うが、日本でも似たような話を聞いたことがあるはず。会社や責任者などによる、人権を無視した対応やお粗末な安全管理などの数々に、憤りを感じずにはいられないシーンが登場して視聴者の共感と没入を呼ぶ。

『労務士のノ・ムジン』

『労務士のノ・ムジン』(画像出典:MBC)

ファンタジーは含まれているが、どこまでも現実的な話を盛り込みながら強烈なメッセージを投げかける作品だ。それでいて、コミック要素も適度に楽しめ、重いテーマを扱っているものの暗くなりすぎないのも見やすい。

また、妻が愛想を尽かして家を出ている点や、コイン投資に失敗した点など、ムジンが人間味あふれるキャラクターであるのも親しみやすく、普通の人がヒーローになり、悪者を成敗していくという韓ドラのトレンドにうまく乗っているところも魅力だ。

残念ながら日本での配信は未定。今後の上陸に期待したい。


労務士のノ・ムジン

西谷瀬里

韓国ドラマが大好きな西谷です。現在はK-POP関連の記事を主に投稿しておりますが、韓ドラの魅力や、俳優&女優さんの活躍も随時紹介していきたいと思います。あらゆる年代の読者の方に、楽しんでいただける記事が届けられたらなという思いです。

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