• ロマンス作品といえば韓国ドラマの人気ジャンルで、若手俳優が主演を務め視聴者にトキメキをプレゼントするドラマが多い。
  • しかし中には、ミドル世代の恋を描いたものもあり、一味異なる魅力が主に同年代の視聴者を魅了する。
  • 本記事では、中年女性のロマンスを描いた『2度目の二十歳』(tvN/2015)と 『ロマンスは必然に』(SBS/2018)を天秤にかけ、両作の特徴を紹介する。

韓国ドラマの人気ジャンルといえばロマンスもの。

若手俳優が登場して、胸キュン満載なストーリーで視聴者を魅了する作品が多い。

しかし中には、30~40代の役者が主演を務め大人の恋愛を描いたものもちらほら。若者の恋とはまた一味違う魅力があり、特に同年代の女性の共感を呼び支持を得る傾向が。

そこで本記事では、中年女性のロマンスを描いた『2度目の二十歳』(tvN/2015)と 『ロマンスは必然に』(SBS/2018)を天秤にかけて、それぞれの特徴を紹介する。

大人の恋を題材にしながら全く異なる印象の両作、次に観る作品候補に入れてはいかがだろうか。

あらすじ

『2度目の二十歳』は、19歳で母になり家庭しか知らずにアラフォーになった38歳の主婦ノラが、大学に入学して生まれてはじめてのキャンパスライフを送る、遅れてきた青春と恋を描いたラブコメディー。

学歴の違いにより教養がないことを理由に夫から離婚を言い渡され、彼とレベルを合わせれば考えなおしてくれるかもしれないと思い大学受験したところ、大学教授となった初恋の人ヒョンソクに出会って彼のことが気になり始めるストーリーだ。

年齢を重ねてもなお少女のような魅力を放つチェ・ジウがヒロインのノラを演じている。

『二度目の二十歳』

『二度目の二十歳』(画像出典:tvN)

一方『ロマンスは必然に』は、離婚した男女が繰り広げる不器用なラブストーリーで、人生に疲れ悲哀を抱えた大人の愛が描かれたロマンチックコメディー。たった1度のキスをきっかけに死んでいた恋愛細胞が目覚めて恋がスタートする。

『ロマンスは必然に』

『ロマンスは必然に』(画像出典:SBS)

主人公を演じたのは、『私の名前はキム・サムスン』(MBC/2005)での活躍が記憶に新しいキム・ソナだ。

中年女性の成長記と大人のリアルな恋愛

両作はいずれもロマンスにコメディー要素を盛り込み、中年女性の恋愛を描いたドラマ。しかも、いずれも結婚を経験しているという点で共通しているが、テーマに掲げているものが異なるため全く違う印象に。

まず『2度目の二十歳』は、平凡な主婦が2度目の青春を謳歌する物語。以前は好きなことに打ち込み、言いたいことははっきりと言葉にするタイプだったが、家庭に入り家族のために尽くす日々を過ごし、いつの間にか本来の自分を見失っていたヒロイン。そんな彼女が、自分らしさを取り戻していく様子が描かれている。

当初、ノラに対する周囲の目は冷ややかで学生生活は困難を極めるが、持ち前の明るい性格で徐々にキャンパスライフを満喫、ツンデレぶりが魅力のヒョンソクとの恋はトキメキたっぷりだ。

冷静に考えると”不倫”というワードがちらつくが、そこまで踏み込んだ恋ではなく、また重みのあるストーリー展開になっておらず、あくまでノラの成長日記のような物語でライトな仕上がりとなっている。

『2度目の二十歳』

『2度目の二十歳』のワンシーン(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)

一方『ロマンスは必然に』は、序盤はコミカルな要素がふんだんに盛り込まれているのだが、物語が進むにつれ重みを増してくるタイプの作品。第1話の印象と最終話では、天と地ほどの差がある構成に驚かされること間違いなし。

そんな本作の主人公は、離婚した元夫の借金返済に追われ家まで手放すことになった女性。お見合いで出会った財力ある男性に、生きていくために好意があるふりをして寄生しようとするのだが徐々に惹かれ愛するように。

『ロマンスは必然に』

『ロマンスは必然に』のワンシーン(画像出典:SBS)

しかし長年生きてきたからこそ、それまでの経験や考え、プライドが邪魔をして恋愛に不器用になってしまい、現実的な問題と相まってシリアスかつリアリティー溢れる大人の恋物語が繰り広げられていく。

男性主人公

ロマンス作品を観るうえで、女性視聴者なら気になるのが男性主人公を演じる役者とそのキャラクターだろう。

両作ともに、パク・ソジュンやイ・ミンホなどロマンス作品を得意とする今を輝くスター俳優は出演していないが、演技力に定評があり大人の魅力溢れるベテラン勢が物語をより一層盛り上げている。

『2度目の二十歳』で観る者にトキメキをプレゼントしたのは、爽やかで温かな笑顔が印象的なイ・サンユン。ノラの手帳に書かれたバケットリストを偶然読んでしまった彼は、本人には告げずに彼女の願いを1つずつ叶えていってあげる。

ツレない態度を見せながらも優しさを垣間見せるツンデレぶりが秀逸。胸キュン必至の言動に心を奪われる人が続出した。

イ・サンユンは、『2度目の二十歳』でツンデレ演技を披露した

『2度目の二十歳』でツンデレ演技を披露したイ・サンユン(画像出典:tvN)

一方『ロマンスは必然に』は、韓国のトム・クルーズと言われているカム・ウソンがキム・ソナの相手役を務めている。

年齢を重ねたことにより滲み出る大人の余裕や渋さが、バツイチで孤独な人生を送る役と相まって独特の哀愁を漂わせムハンというキャラクターを魅力的に。

恋愛にガツガツとしたイメージのない彼だからこそ、ミドル世代の恋が爽やかに美しく描かれており、カム・ウソンの落ち着いた口調や優しい眼差しにときめかずにはいられないだろう。

カム・ウソンは、『ロマンスは必然に』で大人の男性を描いた

『ロマンスは必然に』で大人の男性を描いたカム・ウソン(画像出典:SBS)

大人の恋愛を描いた『2度目の二十歳』と『ロマンスは必然に』。テーマや観点は異なるが、いずれも主人公と同年代の視聴者の共感を呼んだ作品だ。

サクッと楽しめ胸キュンを満喫したいなら前者が、愛や人生について深く考え、その苦悩までも目をそらすことなく向き合うことのできる人なら後者がおすすめ。

『2度目の二十歳』は、U-NEXT、Amazon Prime Video、Rakuten TV、Huluから、『ロマンスは必然に』は、U-NEXT、Amazon Prime Video、Rakuten TV、FOD、TELASA、Huluから現在視聴可能だ。


2度目の二十歳(動画出典:eiseigekijou)

ロマンスは必然に(動画出典:)

西谷瀬里

韓国ドラマが大好きな西谷です。現在はK-POP関連の記事を主に投稿しておりますが、韓ドラの魅力や、俳優&女優さんの活躍も随時紹介していきたいと思います。あらゆる年代の読者の方に、楽しんでいただける記事が届けられたらなという思いです。

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