- 2023年の最高の韓国ドラマとして、日本でも高い人気を誇るNetflix『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』。
- 主演を務めた女優のソン・ヘギョの演技や、キム・ウンスクの脚本が話題となったが、実は2人は本作に挑戦する前、窮地に立たされていたという。
- そんな中、キム・ウンスクが大きな賭けに出た理由とは?

日本でも注目を浴びたNetflix『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(画像出典:Netflix Korea)
2023年3月にパート2が公開され、韓国のみならず日本でも大きな注目を集めたNetflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』(以下、『ザ・グローリー』)。
今年放送されたドラマの中では、話題性や脚本のクオリティーなどで『ザ・グローリー』の右に出るものは未だ現れておらず、”2023年の最高のドラマ”として人々に深い印象を与えている。
4月28日に行われた『第59回百想芸術大賞』では、主演を務めたソン・ヘギョが”女性最優秀演技賞”を受賞。さらに悪役を演じたイム・ジヨンは”女性助演賞”、さらに『ザ・グローリー』は”作品賞”を受賞し、計3冠を獲得した。
また、7月に行われた『第2回青龍シリーズアワード』では、ソン・ヘギョが”大賞”、イム・ジヨンが”助演女優賞”を獲得するなど、俳優陣の演技力が高く評価されている。
本作はソン・ヘギョが新たな魅力を発揮した作品としても話題となっており、主人公ムン・ドンウンを演じた彼女は劇中で笑顔を封印。
これまでの美しいヒロイン像を覆す、ダークな切ない役柄を見事に演じ、人気女優としての実力を改めて証明した。
さらに脚本を務めたのは、KBS2『太陽の末裔 Love Under The Sun(2016)』や、tvN『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜(2016)』など数々の名作を生み出してきたキム・ウンスク作家だ。
『ザ・グローリー』の成功により、勢いに乗っているソン・ヘギョとキム・ウンスクであるが、実は2人は前作である窮地に立たされていたという。

SBS『今、別れの途中です』で窮地に立たされていたソン・ヘギョ(写真提供:©スポーツ韓国)
1990年代から韓国芸能界で活躍し、KBS『秋の童話(2000)』やKBS『フルハウス(2004)』、『太陽の末裔』など、歴代級視聴率を記録した作品で主演を務めてきたソン・ヘギョ。
美しいビジュアルと魅力的な演技を披露し、ドラマクイーンとして数々の作品を成功に導いてきた彼女であるが、前作であるSBS『今、別れの途中です(2021)』では、あまり振るわない結果に悩まされた。
当時、2021年のSBS金土ドラマ枠には、『ペントハウス』シリーズや、『模範タクシー』など、高視聴率の作品が続いていたものの、『今、別れの途中です』ではその流れを引き継ぐことができず、同年のSBS金土ドラマ中で2番目に低い成績に。
第14話では最低視聴率4.2%を記録し、”ソン・ヘギョのロマンス=興行保証”のイメージを打ち砕く結果となっている。

SBS『ザ・キング:永遠の君主』から見事な挽回を果たしたキム・ウンスク(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS)
そんなソン・ヘギョの一方、大人気作家のキム・ウンスクは2020年に、イ・ミンホとキム・ゴウンが主演を務めたSBS『ザ・キング:永遠の君主』(以下、ザ・キング)の脚本を手がけた。
『ザ・キング』は、キム・ウンスクの約2年ぶりとなる新作であり、イ・ミンホの除隊後初の復帰作。そのため、放送前から大きな期待が寄せられたが、第2話で最高視聴率11.6%を記録した後は、視聴率が徐々に低迷した。
その後も第11話で最低視聴率5.2%を記録するなど、パッとしない結果のまま番組が終了。世間からはキム・ウンスク作品の中で、最も失敗した作品という不名誉な評価が下されている。
そんな彼女が前作の失敗を挽回するため、次期作として挑戦したのが、自身初の復讐劇である『ザ・グローリー』だ。
奇しくも同じタイミングで窮地に立たされていた2人だが、優れた脚本と高い演技力により、見事に『ザ・グローリー』で一発逆転。国内人気のみならず、その勢いはグローバルにも展開し、作品の興行に成功した。

劇中の刺激的なシーンのため、青少年観覧不可となった『ザ・グローリー』(画像出典:Netflix Korea 公式Twitter)
特にキム・ウンスクはこの作品で大きな賭けに出ている。それは韓国映像物等級委員会により定められた「R-18(青少年視聴不可作品)」であることだ。
『ザ・グローリー』は劇中に過度な暴力シーンや、性的描写が登場するため、18歳以下は視聴不可という視聴等級に割り当てられている。
一部の過激シーンを編集すれば、より多くの人が閲覧できるように等級を下げることも可能であったが、キム・ウンスクはあえて刺激的な描写を取り入れたという。
彼女は制作発表会でR-18の等級に言及し、「暴力性もそうですが、劇中の主人公の復讐は司法体系の助けではなく、私的制裁で行われます。個人的にそのような制裁を擁護しない立場であるため、描写を軽くすることができず、青少年観覧不可等級を選択しました」と語った。
さらに「成人の皆さんがご覧になって、正しい判断をしていただければと思います」と付け加えている。
そんな自身の信念により、劇中に過激なシーンを残し、大人に考えさせる作品を作ろうと決断したキム・ウンスク。
今作で挽回するため、より多くの人に興味を持ってもらう取り組みが必要である中、視聴者層を狭める青少年観覧不可の判定は、大物脚本家である彼女にとっても、大きな賭けであったに違いない。
キム・ウンスクは次回作として、俳優のキム・ウビンとスジが主演を務める新ドラマ『全てが叶うだろう』での復帰が予告されている。
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