韓国ドラマの人気ジャンルといえばメロだ。

しかしすでに数多くのドラマが輩出され主人公の設定を見ただけで、結末が予想できるものが多い。

それでも面白いのがメロなのだが、恋の行方が想像できないタイプの作品はさらに視聴者を引き付ける魅力が。

そこに欠かせない要素が”障害”。互いに惹かれ合っているのにもかかわらず様々な要因によって、なかなかうまくいかないストーリーは物語をよりドラマチックにするものだ。

特に韓国時代劇の場合、身分制度が厳しく、超えられない壁が2人の恋愛をさらに盛り上げる。

先の展開が気になり、そんなドラマにどっぷりハマってしまったことのある韓ドラファンは多いのではないだろうか。

そこで本記事では、身分の違いが恋のスパイスとなり、視聴者を魅了したロマンス時代劇を5つ紹介する。

火の女神ジョンイ (2013)

朝鮮時代、女性として初めて宮廷陶工”沙器匠”になったユ・ジョン(ムン・グニョン扮)の波瀾万丈な半生を描いた物語。

出生の秘密や王室の陶器製造所に男装して入った彼女の奮闘が見どころの1つだが、朝鮮王朝第15代王・光海君(クァンヘグン/イ・サンユン扮)とのロマンスも物語を盛り上げているポイントだ。

幼い頃に運命的な出会いを果たし互いに惹かれ合う2人。光海君はユ・ジョンのためなら全てを犠牲にすることもできる覚悟なのだが、ユ・ジョンは身分の違いからその想いを受け止められずに葛藤する。愛し合っているのだが、常にすれ違ってしまう姿が切ない作品だ。

『火の女神ジョンイ』(画像出典：MBC)

●現在視聴可能な動画配信サービス：
・Hulu

王になった男 (2019)

内乱と王位を巡る権力争いにより混乱した朝鮮中期、王イ・ホン(ヨ・ジング扮)が、命を狙う者たちから逃れるため、自身に瓜二つの道化師ハソン(ヨ・ジング扮)を自分の影武者として宮廷に入れることから繰り広げられる物語。

一見、ロマンスとは無関係にも思えるストーリーだが、ハソンと王妃ソウン(イ・セヨン扮)とのラブストーリーが盛り込まれている。

別人だとは露知らず、それまでとは一変して自分を気遣ってくれる王に惹かれるソウン、真実を隠しながら彼女を想うハソン。複雑な状況に置かれた2人の恋の行方が気になる作品だ。

『王になった男』(画像出典：tvN)

●現在視聴可能な動画配信サービス：
・Netflix
・U-NEXT
・Amazon Prime Video

赤い袖先 (2021)

朝鮮王朝第22代王イ・サン(正祖/ジュノ扮)と、彼が一途に愛した女官ドクイムとの恋物語。

宮女が王の寵愛を受け、後宮になるという単なるシンデレラストーリーではないのが、本作の最大の特徴で、王としての義務を果たさなければならなかったイ・サンと、自分が選択した人生を最後まで守ろうとした女官の苦悩が描かれており、なんとも切ない仕上がりに。

想いを寄せながらも一線を引き、王からの求愛を拒み続けるドクイムと、そんな彼女に積極的にアプローチし続ける王が迎える結末とは‥。

『赤い袖先』(画像出典：MBC)

●現在視聴可能な動画配信サービス：
・U-NEXT

ポッサム〜愛と運命を盗んだ男〜 (2021)

韓国で初めて“*ポッサム”をテーマに描いたロマンス時代劇。ポッサムで生計を立てているバウ(チョン・イル扮)が、本来連れてくるはずだった女性と間違え、光海君の娘スギョン(クォン・ユリ扮)を誘拐してはじまるラブストーリーだ。

*ポッサム：再婚が禁じられていた時代、寡婦を連れ去ることで再婚を可能にした風習。

家門が没落し隠れて生きるも、愛する者を守るために両班の地位に返り咲き、強大な勢力に立ち向かうバウ。一見粗暴に見えるが実は愛情深く、ツンデレな一面には胸キュン必至だ。

『ポッサム〜愛と運命を盗んだ男〜』(画像出典：MBN)

●現在視聴可能な動画配信サービス：
・U-NEXT
・Amazon Prime Video
・TELASA

雲が描いた月明り (2016)

恋愛相談家として生計を立てていたラオン(キム・ユジョン扮)が、世子イ・ヨン(パク・ボゴム扮)から恋文の代筆を頼まれたのをきっかけに出会い、距離を縮めていくシンデレララブコメディー。

互いに惹かれ合うも、身分の違いによりイ・ヨンに迷惑をかけまいと彼を遠ざけるラオンの複雑な心情と、全力で彼女に愛を表現する王。最終的に2人が選んだ関係性が気になる一作だ。

『雲が描いた月明かり』(画像出典：KBS)

●現在視聴可能な動画配信サービス：
・U-NEXT
・Amazon Prime Video
・Rakuten TV

韓ドラ時代劇の二つの流派「ファクション」と「フュージョン」違いと代表作

近年の人気は『ファクション』と『フュージョン』（画像出典：SBSドラマ）韓国時代劇の中にも、いくつかのジャンルがあることをご存じでしょうか。史実を描...

Netflixだけではない！直近1年間 最も称賛された韓国ドラマOTT作品 5作

7月19日に開催される『第2回青龍シリーズアワード』(画像出典：青龍シリーズアワード組織委員会)『第2回青龍シリーズアワード』が、7月19日に開催される。韓...

「またソン・ヘギョか」新築現場の破損事故に韓国ネットが嘆く理由

新築工事の過程で車両破損事故が発生し注目を浴びている女優ソン・ヘギョ(写真提供：ⓒ TOPSTAR NEWS)女優のソン・ヘギョの自宅の新築工事過程で、住民の車両...

韓国ドラマの新トレンド「王道だから安心」視聴者の省エネを優先する風潮とは

王道で、わかりやすい展開が人気のJTBCドラマ『キング・ザ・ランド』(画像出典：JTBC)最近の韓国ドラマ界で、“省エネ傾向”が高まっている。現在放送中の人気...