韓国ドラマの原作として、韓国ウェブ漫画が使われることは近年珍しいことではなくなった。しかし漫画を実写化する場合、元々漫画を読んでいる読者はすでにキャラクターのイメージがついているため、キャスティングがかなり重要になってくるのだが‥。

9月からスタート予定の、カカオMオリジナルデジタルドラマ『恋愛革命』はウェブ漫画が原作だ。先日、短い予告編が公開されたが、主演のワン・ジャリム(イ・ルビ)、コン・ジュヨン(パク・ジフン / 元Wanna One))、イ・ギョンウ(ヨンフン / THE BOYZ)の姿は、「まるで漫画からそのまま飛び出して来たようだ」と高いシンクロ率が話題となった。

ドラマ『恋愛革命』

ドラマ『恋愛革命』(画像出典:카카오TV YouTube動画キャプチャー)

今回は、ウェブ漫画のキャラクターと高いシンクロ率を誇る韓国ドラマを厳選して3作品紹介しよう。

『梨泰院クラス』(2020)

ドラマ『梨泰院クラス』

ドラマ『梨泰院クラス』(画像出典:JTBC)

日本のバラエティー番組でも、お笑い芸人たちがネタにするほど人気を博し、未だ熱が冷めやらない青春版『半沢直樹』とも言われている『梨泰院クラス』。

このドラマも、漫画とシンクロするような出演者の個性あふれるスタイルが話題となった。パク・セロイ役を演じたパク・ソジュンのファッションや、チョ・イソ役を演じたキム・ダミの、独特なヘアスタイルまで注目を浴びた。

ウェブトゥーン『梨泰院クラス』

ヘアスタイルまでソックリ!(画像出典:クァン・ジンInstagram)

またストーリーは、理不尽な出来事をきっかけに、梨泰院という小さな街で、主人公パク・セロイが自身の居酒屋”タンバム”を開き、大手外食チェーン”長家(チャンガ)”を倒すため奮闘するというもの。この悪の組織とも言える大企業を倒し、成功するというサクセスストーリーの復讐劇が人々の心を捉えた。

原作のウェブ漫画は、日本では『六本木クラス〜信念を貫いた一発逆転物語〜』というタイトルになっており、ピッコマで読むことができる。


『梨泰院クラス』本編予告(動画出典:JTBC Drama)

『私のIDはカンナム美人』(2018)

ドラマ『私のIDはカンナム美人』

ドラマ『私のIDはカンナム美人』(画像出典:JTBC)

2018年に放送されたドラマ『私のIDはカンナム美人』は、女優イム・スヒャンと、ボーイズグループASTROチャ・ウヌの出演が決まり、原作ファンが仮想キャスティング1位に選んだ俳優が、2人ともキャスティングされて話題を呼んだ。また、整形・容姿に対する先入観など、女性が経験する苦悩に対するエピソードは、女性読者の共感を呼び人気を得た。

イム・スヒャンとチャ・ウヌ

上:カン・ミレ(イム・スヒャン)、下:ト・ギョンソク(チャ・ウヌ)(画像出典:FNエンターテインメント、Fantagioミュージック、NAVERWebtoon)

ストーリーは、幼い頃からブサイクとからかわれ、整形手術で新しい人生を手に入れられると思っていた主人公のカン・ミレ(イム・スヒャン)が、憧れていたキャンパスライフとはかけ離れた生活を送ることになる中、自分の過去を知る中学の同級生ト・ギョンソク(チャ・ウヌ)と再会し、1人の女性が本当の美しさを追い求めていく成長ドラマだ。

原作のウェブ漫画は、日本では『私は整形美人』というタイトルになっており、LINEマンガで読むことができる。


『私のIDはカンナム美人』1話予告(動画出典:JTBC Drama)

『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(2016)

ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』

ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(画像出典:tvN)

映画『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』

映画『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:マウンテンムーブメントストーリー)

ウェブ漫画『チーズ・イン・ザ・トラップ』は、ドラマと映画で2回実写化されている。ドラマもシンクロ率が高かったが、ファンが期待していたキャスティングを、そのまま活かしたのは映画だった。特に漫画の主人公ホン・ソルと女優オ・ヨンソのシンクロ率が高いとファンから熱い支持を受けた。また、ドラマでホン・ソルの先輩ユ・ジョンを演じたパク・ヘジンは、映画バージョンでも同じユ・ジョン役を任された。

パク・ヘジン

映画、ドラマ共にユ・ジョンを演じたパク・ヘジン(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:ウェブトゥーン『チーズ・イン・ザ・トラップ』キャプチャー)

オ・ヨンソ

映画版でホン・ソルを演じたオ・ヨンソ(写真提供:©スポーツ韓国、画像出典:ウェブトゥーン『チーズ・イン・ザ・トラップ』キャプチャー)

またドラマでは、主人公ホン・ソル役のキム・ゴウン、パク・ヘジンはもちろん、ホン・ソルの幼なじみ役ペク・イノを演じたソ・ガンジュンやホン・ソルの後輩クォン・ウンテク役のナム・ジュヒョクなども、高いシンクロ率を見せ、原作ファンの視聴者を喜ばせた。

キム・ゴウン

ドラマではキム・ゴウンがホン・ソルを演じた(画像出典:tvN)

ストーリーは、女子大生のホン・ソルが、ある日、皆に慕われている先輩ユ・ジョンの残忍な本性に気づき、しかもそのユ・ジョンから嫌がらせを受けるようになり、休学を決意する。しかし突然授業料免除の知らせが届き、休学をやめることにしたソルの前に、別人のように優しくなったユ・ジョンが現れる。ソル、ユ・ジョン、そしてユ・ジョンと因縁のある幼なじみペク・イノとの三角関係にドキドキするラブコメディーだ。

原作のウェブ漫画は、日本でも『チーズ・イン・ザ・トラップ』というタイトルで、LINEマンガで読むことができる。


映画『チーズ・イン・ザ・トラップ』メイン予告(動画出典:YouTube Lee Min Sung)

番外篇

逆に、シンクロ率が低いと酷評されたドラマも存在する。

『度肝を抜かれる同棲』は、2017年8月の初連載以降、現在まで根強い人気を誇る漫画だ。仮想キャスティングとして、多くの俳優の名前が上がってきたが、実写化に向けて最終的に主演候補に上がったチャン・ギヨンとヘリが、漫画のキャラクターとシンクロしていないと、ドラマの放送前から酷評されるハメに。2人の事務所は、出演について検討中と話しているが、関係者はもう一度キャスティングを考え直した方がいいだろう。

ウェブ漫画原作のドラマは、漫画にこだわりすぎても質の落ちるコンテンツになりかねないが、キャスティングに関しては、漫画のイメージを大事にすることで、視聴者の関心を高めることになるはずだ。