【韓流20周年企画-ドラマ『宮~Love in palace』編】2022年は、日韓同時開催が話題となったFIFAサッカーワールドカップから20年を迎える年となる。振り返ると日本の韓流ブームの歩みも、同じようなタイミングだったのではないだろうか‥今回は、日本で大ヒットとなった韓国ドラマ『宮~Love in palace』のキャスティングエピソードをご紹介します。
韓国で2006年に放送されたドラマ、MBC『宮~Love in palace』。
![2006年に放送され、大ヒットとなったMBC『宮~Love in palace』](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2022/02/goong.png)
MBC『宮~Love in palace』は、2006年に放送され大ヒットを記録(画像出典:MBC Drama)
このドラマは、”もしも、韓国に王室制度が残っていたら‥”という斬新な設定で繰り広げられる、王宮ラブロマンス。ごく普通の女子高生が、祖父と韓国先代皇帝の間で交わされた約束により、王室に嫁ぐことになったシンデレラストーリーを描いている。
ユン・ウネ、チュ・ジフン、キム・ジョンフン、ソン・ジヒョと、ほぼ無名であった新人俳優が主要キャストを演じたにも関わらず、韓国では最高視聴率28%を記録。本編が4話追加されるほどの大ヒットを放っている。
本作は、壮大な世界観をはじめ、豪華なセットに衣装と、これまでのドラマでは見たことのないレベルの高い映像美を披露。その美しい映像美に加え新人俳優らの熱演により、韓国で大きな話題となった。
キャスティング候補に挙がっていたのは有名女優
『宮~Love in palace』は、ミリオンセラーとなった同名少女漫画をドラマ化したもの。
放送開始前、原作者である漫画家のパク・ソヒは、俳優のチョ・インソンとチャン・ナラを主人公にと思っていたそうだ。しかし、演出を担当したファン・インレ監督の「新人が似合う」という判断の下、4人の主人公全員を新人俳優でキャスティングすることになったという。
![女優のユン・ウネと俳優のチュ・ジフンが主演を務めた](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2022/02/goong2.png)
主演を務めた女優のユン・ウネと俳優のチュ・ジフン(画像出典:MBC Drama)
ヒロイン役をキャスティングする際、最有力候補と言われていたのが、チャン・ナラ、ムン・グニョン、ク・ヘソンの3人。ほかにもイ・ユリ、コ・アラ、チョン・リョウォンの名も挙がっていたそうだ。
![女優 チャン・ナラ](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/08/JNRlim0831-3.jpg)
女優 チャン・ナラ(画像出典:チャン・ナラ Instagram)
錚々たるメンバーが浮上する中、ヒロイン役を射止めたのは、ユン・ウネ。
しかし、原作ファンからは「原作のキャラクターと全く合っていない」と反発が起き、大論争へと発展。原作のヒロインは細身で華奢な姿だが、ユン・ウネはスリムであるもののグラマラスな体型である、ということが引っ掛かったようだ。
また、演技力不足を指摘する声も聞かれていたものの、ドラマのヒットとともに没入感のある演技を披露していく。その結果、ユン・ウネは実力派女優として多く愛されるようになった。
一方、ヒロインの相手役である皇太子シン役を演じたチュ・ジフンにも、モデル出身とあってか当初は眉をひそめる視聴者も多かったそうだ。しかし、彼も劇中、リアルタイムで演技力が高まる姿を披露し、一気にスターダムへと駆け上がっている。
『宮~Love in palace』の意義
このドラマ以後、現代の韓国に王室制度があったら‥という設定のドラマが流行ったという。
![韓国ドラマ『ザ・キング:永遠の君主』](https://danmee.jp/wp-content/uploads/2020/04/theking-0429-2.jpg)
韓国ドラマ『ザ・キング:永遠の君主』(画像出典:ザ・キング 公式HP)
イ・スンギとハ・ジウォンが主演した、遊び人王子と最強女性のロコドラマ『キング~Two Hearts(2012)』や、キム・テヒとソン・スンホンがドラマティックなストーリーを紡いだ『マイ・プリンセス(2011)』、イ・ミンホとキム・ゴウンが次元を超えたファンタジーラブストーリーを描いた『ザ・キング: 永遠の君主(2020)』などがあり、いずれも日本で放送され、多くのドラマファンに愛されている。
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様々な議論が囁かれていた『宮~Love in palace』だったが、ドラマ界に多くの影響を与え、2000年代のドラマを語る上で欠かせない作品となった。
2022年になった現在も本作は色褪せるどころか、さらなる輝きを誇っている。この作品が今も多くのファンから愛されているのも納得である。
(投稿:星野沙)
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