tvN(Netflix)で放送中のドラマ『二十五、二十一』が、日本の韓ドラファンから大きな支持を集めている。3月12日、ナム・ジュヒョク扮するペク・イジンがキム・テリ扮するナ・ヒドへ愛の言葉を伝え放送が終了。すると、日本のツイッタートレンドでは”#二十五二十一”が浮上し、盛り上がりを見せた。
ナム・ジュヒョクとキム・テリが、爽やかな青春物語を展開しているtvN(Netflix)ドラマ『二十五、二十一』が、日本の韓ドラファンから人気を集めている。
全16話構成の本作は10話までを終え、いよいよ後半戦が走り出した。
*この記事にはネタバレが含まれています、ご注意ください。
そんな中、3月12日に日本のツイッタートレンドで”#二十五二十一”が浮上。
第9話、ナ・ヒド(キム・テリ扮)はペク・イジン(ナム・ジュヒョク扮)との関係について、「この世にある言葉では表現できないものだ」と言い、その言葉を見つけようとする。一方のイジンは、その関係に確信を持つようなそぶりを見せる。
そして物語終盤、イジンは「俺はお前を愛してる、ナ・ヒド。虹(他の言葉)は必要ない」と言い、これまであやふやだった関係性をはっきり言葉にするのだった。
視聴者は、この言葉に大きく反応。
「ヒドのテレビ映りがいいのは”(ずっと見つめてきた)左です”と即答できるイジン推せる!」「愛と友情の描写が丁寧で良質なドラマ」「ヘタな演出はいらない、シンプルな告白が最上級」「高校生相手に、安易に恋愛に進まないイジンは本当に大人」など、好意的な言葉を残している。
これまでも、韓ドラファンには支持を得ていただろうこの作品が、9話でなぜこんなにも爆発的反応を得たのだろうか。
この時代ならではの”すれ違い”が効果を発揮?
かつて、あるメディアで「スマホ(デジタル)が普及したことで、すれ違いの恋愛が書けなくなった」と答えている書き手がいた。
スマホがなかった時代は、自分に書き残されたメモを見落としたり、電車やバスが動かないとトラブルで、会いたくても会えないというシーンが存在。
しかし現代は、約束の時間に遅刻しそうになったり、急用ができてその日に会えなくなっても、”その場”で相手に断ることができてしまうため、”すれ違えない”状況になってしまったのだという。
話を『二十五、二十一』に戻そう。
本作の時代背景は1998年、主流だったポケットベル(ポケベル)からPHS(ピッチ)に移行し始めた頃で、安定した通話のできる場所は限られていた頃である。
第5話で、ヒドは大事な試合に勝ち、見事韓国代表という切符を手に入れた後、公衆電話で真っ先にイジンに報告したかったが、その思いが通じる事はなかった。
イジンは弟と共に、夜逃げ同然で遠い町に向かっていたからだ。
音信不通となったヒドとイジン。
この時、2人をつないでいたのは、公衆電話で聞ける留守番電話のメッセージサービスだった。
たくさんの10円玉を手に、一方的に話す互いの言葉を何度何度も噛みしめるヒドとイジン。
直接会ったり話したりすることができなくても、その”一方的な声”だけで、つらい日々をやり過ごすことができたのだ。まさに、この時代ならではのシーンである。
以前当サイトで『日本の韓ドラ視聴者が「二十五、二十一」に100%共感できない理由』という記事を掲載したが、この”時代の共感”以上に、”この時代だからこそ”の2人の心の機微が丁寧に描かれたことが、日本の韓ドラファンの胸に響いたのだろう。
そしてそのシンプルな告白を最高潮にするため、「愛してる」の言葉を際立たせるため、8話まで丁寧に描かれた脚本と演出に思わず膝を打ったというわけだ。
まだ”愛”が、どういうものかわからないヒドに、イジンは「ありのままのお前を愛してる。この告白でお前が幸せになるなら他に何も願うことはない」と言い、その愛しい人を見る瞳にノックアウトされた視聴者も。
「愛してる」と言われ、少しずつイジンを意識し始めるヒド。これからどんな展開になっていくのかまだまだわからないだけに、さらに物語にハマっていく人が続出しそうな兆しである。
ナム・ジュヒョク
モデルとして活動後、2014年ドラマ『インヨ姫』で俳優デビュー。
以降、ドラマ『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』(2016)『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』(2016)でバイプレーヤーとして活躍して頭角を現し、同年『恋のゴールドメダル〜僕が恋したキム・ボクジュ』では女優のイ・ソンギョンとダブル主演を務め、人気を博す。
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