カン・ダニエルが出演する、Disney+『キミと僕の警察学校』があまり注目を浴びていないようだ。どうやら、これには2つの要因があるよう。その内容とは?

元Wanna One(ワナワン)のカン・ダニエルが出演するドラマ『キミと僕の警察学校』が、1月26日よりDisney+(ディズニープラス)にて日韓同時配信されている。

『キミと僕の警察学校』

Disney+『キミと僕の警察学校』(画像出典:Disney+)

絶大な人気を誇るカン・ダニエルが、初めて演技に挑戦した本作は、韓国で*1位を記録した。

*オンライン動画サービス(OTT)統計サイトのフリックスパトロール(FlixPatrol)調査

しかしながら、さほど注目を浴びている様子がない。いくつかの韓国メディアもその事実を報じている。

では一体、なぜこのような状況になったのだろうか。どうやらこれには、2つの要因があるようだ。

まず1つ目の要因として、韓国のネット上では、「『キミと僕の警察学校』の配信と、2月4日から開幕した北京冬季オリンピックの報道が重なったため」との声が上がっている。

つまり、世間の大対数の関心が、オリンピックに向けられたということだろう。仮にこれが合っているとすれば、同ドラマは不運だったのかもしれない。

2つ目の要因は、韓国メディアのエンターメディア(www.entermedia.co.kr)の記事を引用してお伝えする。

同メディアは、不振が続いているDisney+のオリジナルドラマ『グリッド(2022)』と、好評を得ているNetflix(ネットフリックス)オリジナルシリーズ『未成年裁判(2022)』を例に挙げ、Disney+のサービス方式の問題点を指摘した。

『グリッド』

『グリッド』(写真提供:ⓒ TOPSTAR NEWS、画像出典:該当作品ポスター)

まず、『グリッド』について見てみよう。

本作は、日本でも人気となったtvN(Netflix)『秘密の森(2020)』の脚本家 イ・スヨン作家の作品だ。

彼女が手掛けた作品ということから、その話題性はもちろん、配信前から期待が集まっていた。しかし蓋を開けてみると、実際には大した反応を得られずにいる。

それを証明するかのように、フリックスパトロール(FlixPatrol)によると、同ドラマはDisney+の“TVショー部門”において、韓国を含めた全配信国でランキング圏外だという。

エンターメディアは、同ドラマが毎週水曜日に1話ずつ公開される点に問題があると伝えている。細かな叙事を含んだ作品であるため、小出しにするやり方は、視聴者がドラマにのめり込めず、良い結果を出すのが難しいとの見解だ。

『未成年裁判』

Netflix『未成年裁判』(画像出典:Netflix Korea公式Instagram)

次に『未成年裁判』を見てみよう。

配信当初は韓国からのみ反応が見られたが、次第に海外でも好評を得ていった。

フリックスパトロールによると、“TVショー部門”の全世界7位を記録したという(3月2日現在)。ドラマの内容の特性上、西洋圏での反応は薄いが、アジア圏での反応は熱い。

エンターメディアはこの理由を、『未成年裁判』は配信開始とともに全編を公開したためだという。

完成度の高いしっかりとした作品のため、一気に見せるやり方が、話題になった理由の1つだとした。

つまり、Netflixのサービス方式が消費者にマッチしており、同ドラマの人気に一役買ったという見解だ。

その上で、インターネットを介し、様々な配信が行われている昨今、コンテンツだけがその成功と失敗を左右するのではなく、どのプラットフォームに載せるのかも重要になったと結論づけた。

この観点から考えると、カン・ダニエルの出演する『キミと僕の警察学校』が注目されていない理由の2つ目には、”サービス方式が消費者とズレのある、Disney+というプラットフォームで配信されたこと”が挙げられるのかもしれない。

『キミと僕の警察学校』の想定外の空振りは、こういった様々な理由が重なった結果のようだ。




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