日本でも人気の高い韓国俳優、チェ・ウシクとキム・ダミが共演する青春ドラマ、SBS『その年、私たちは』。旬の青春スターが登場するものの、その視聴率は低迷中だ。ある韓国メディアは本作について、没入感の高い作品であるにもかかわらず、視聴率が低い状況を嘆いている。早くも”傑作”と呼ばれている『その年、私たちは』は、日の目を見ずに埋もれてしまうのだろうか。
映画『パラサイト 半地下の家族』のチェ・ウシクと、ドラマ『梨泰院クラス』のキム・ダミが共演する、SBS新月火ドラマ『その年、私たちは』。
今月6日より放送がスタートした本作は、別れた恋人が高校時代に撮影したドキュメンタリーの逆走行人気で、強制召喚されながら繰り広げられる青春成長ロマンスだ。
「一緒にいて最悪だったし、二度と会うのはやめよう!」と終わらせた因縁が、再び絡み合いながら経験する後遺症と、複雑で微妙な感情がまっすぐに描かれる。
気まぐれな初夏の天気に似た片思い、巡り巡って再び始まる青春たちの、恋愛談義と成長痛が胸をときめかせる作品に仕上がっている。
甘酸っぱい青春ドラマである『その年、私たちは』なのだが、放送前の期待感とは裏腹に視聴率は低迷。
現在(12/21)、第5話まで放送されているが、前回までの視聴率はそれぞれ3.2%、2.6%、3.1%、3.3%だった。第5話にしてようやく、最高視聴率の3.7%を記録している。
これに対し、韓国メディア・OSEN(osen.mt.co.kr)は「『その年、私たちは』 チェ・ウシク、キム・ダミカップルが視聴者の没入感を誘発。3%台の視聴率が理解できない状況だ」とし、伸び悩む視聴率に憂いの声を上げている。
同メディアは、これまでの視聴率の低さを指摘しながらも「しかし、体感反応は数十倍以上だ」とし、本作の魅力について「映画『The Witch 魔女』以降、再び共演することになったチェ・ウシクとキム・ダミのコンビネーションが完璧。誰にでも存在する初恋の人を召喚したストーリーも興味津々だ」と称賛を届けた。
続いて「おかげで『その年、私たちは』が口コミで広がり、視聴者を導いている。視聴率はただ数字に過ぎない」と、本作の魅力と視聴率が比例していないことを嘆いていた。
トップクラスの次世代俳優が主演を務めながらも視聴率が伸び悩んでいるのは、韓国のドラマ界において”青春ドラマ”のジャンルが全体的に不調であることが挙げられる。
ある韓国メディアによると、近年公開された青春ドラマ12作品のうち、半数以上が視聴率3%未満だという。
その成績を見てみると、tvN『君は私の春』は3.4%で始まったが、その後1%台に下落。MBC『Oh!ご主人様』は平均2.6%、JTBC『先輩、その口紅塗らないで』が平均2.4%、JTBC『わかっていても』は平均で1%台という渋い結果に終わった。
人気の指針となる視聴率が厳しい数字ばかりになると、制作側からしても手を出しにくいジャンルとなってしまうことは明白だ。
韓国ドラマ界のジンクスとなってしまった、青春ドラマの不調。だが、『その年、私たちは』は果敢にもそのジャンルに挑戦した。
韓国で最も旬な青春スターらを起用し、彼らの熱演によりドラマ自体の反応は上々だ。しかしながら、鬼門とも言える”青春ドラマ”だからなのか、その視聴率は残念な数字となっている。
豪華俳優陣に加え、心に刺さるセリフをふんだんに含んだ良質なストーリーを見せる『その年、私たちは』。これほどの傑作でありながらも、視聴率が伸び悩んでいるのがとても惜しい。
名作でありながらも人々の目に触れぬまま埋もれてしまう、韓国ではこのような作品を”呪われた傑作”と呼ぶそうだ。
果たして『その年、私たちは』は”呪われた傑作”となってしまうのだろうか。”青春ドラマ”という、ジャンルが持つ”呪い”を解かないまま、幕を下ろしてしまうのだろうか。
本作は、Netflix(ネットフリックス)でも配信され、日本でも視聴可能な作品。韓国での放送とほぼ同じくして配信されている新作であることから、韓ドラファンの間でも注目されている。しかし、本作をいつ視聴すべきか悩んでる人も少なくないそうだ。
ドラマはまだ折り返しを迎えておらず、視聴するなら今が絶好のタイミングのように思う。
韓国メディアも絶賛する、傑作ドラマをお見逃しなく。
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