日本でも配信がスタートした韓国ドラマ『ハッシュ~沈黙注意報~』。韓国では、銀幕スター、ファン・ジョンミンのドラマ復帰作とあって多くの期待が寄せられていたが、その結果は散々なものだった。韓国を代表する実力派俳優でも救えなかった視聴率‥ドラマが大コケした理由とは何だろうか。
日本にて新作が続々と公開されている韓国ドラマ。
先ごろ、Amazon Prime Video(アマゾン プライム ビデオ)でプライム会員向けに独占配信をスタートし、話題を集めている作品が、JTBC『ハッシュ~沈黙注意報~』(以下、ハッシュ)だ。
少女時代(SNSD)のユナと俳優のファン・ジョンミンが主演を務めた『ハッシュ』は、ペンよりビリヤードのキューを握る日が多い記者ハン・ジュンヒョク(ファン・ジョンミン)と、ご飯はペンより強いという”生存型”インターン イ・ジス(ユナ)の成長物語で、サラリーマン記者たちがどうにか暮らしを立てて行く様子を描いたヒューマンドラマだ。
韓国では2020年12月から翌年2月にかけて放送された作品で、ファン・ジョンミンという銀幕スターが久々にドラマ出演するということから前評判は高かった。
しかし、いざ放送をスタートするも、お決まりの展開と陳腐なキャラクター設定が低評価となり、視聴率はふるわず酷評ばかりが増していく結果となってしまう。
銀幕の大スター、ファン・ジョンミン
まず、本作の主演を務めた、韓国を代表する映画俳優のファン・ジョンミンを紹介しよう。
ソウル芸大演劇科に在学中に『将軍の息子』でスクリーンデビュー後、端役や脇役含め精力的に出演作を重ねてきたファン・ジョンミン。
その後、日本でも大ヒットした映画『シュリ(1999)』に出演したのに続き、『ワイキキ・ブラザーズ(2001)』、『ユア・マイ・サンシャイン(2005)』、『甘い人生(2005)』などに出演し、幅広いキャラクターをこなせる演技派俳優として名を知らせた。
いくつかの映画で興行不振を味わったが、『生き残るための3つの取引(2010)』、『ダンシング・クイーン(2012)』、『新しき世界(2013)』などがヒットしを記録し、地位を高めたファン・ジョンミンは『国際市場で逢いましょう(2014)』と『ベテラン(2015)』の両作品で観客動員数1000万人突破という記録をはじき出し、”*千万俳優”の肩書を手に入れた。
*千万俳優‥主演映画が観客動員数1000万人を突破する大ヒットを放った俳優のこと
『ハッシュ』が大コケした理由とは
出演した映画は軒並みヒットという、いわゆる千万俳優となったファン・ジョンミンであるが、その輝かしいキャリアに見合わない結果を招いてしまった『ハッシュ』。
初回放送の視聴率が3.384%を記録して以来、最後まで数字が上昇することはなく、平均視聴率が2%台という寂しい数字のまま最終回を迎えてしまう。
初回放送が最高視聴率と言う残念な事態を招いてしまった本作。その理由は何だろうか。
特に指摘を受けているのは、脚本や演出が色褪せているといった酷評。
本作のテーマは社会問題を扱っているため、全般的に淡々としたシーンが続くが、葛藤するシーンや盛り上がりを見せる局面で披露された台詞や演出が、古臭くて幼稚だという評価がある。
内容そのものを見ると興味をそそるのだが、実際にドラマを見ると没入感と楽しさに欠ける。前述したように、古臭く幼稚な部分が多く、無理やりテーマ意識を出して視聴者を啓蒙しようとする台詞やナレーションが多いため、面白みが落ちてしまった。
また、ファン・ジョンミンをはじめとする実力派俳優とアイドル界のトップスター、ユナをキャスティングしたにもかかわらず、画面上の見どころがないといった指摘もある。
あらゆる瞬間に意味を吹き込もうとする過剰な表現、パンチの無い展開や飛躍し過ぎた表現によって失った説得力、名優を揃えながらも、意味深でセンスある台詞回しから自然な演技を引き出すことが出来ず、その結果、俳優陣がみなキャラクター迷子となってしまった。
ドラマの設定に必要な展開がやや遅く、長々と説明されたため、序盤で視聴者を虜にすることができず、このような結果を招いてしまった。どうやら、視聴者の心に残るウェルメイドドラマを作り上げようと躍起になった結果、空回りしてしまったようだ。
少女時代
2007年に、SMエンターテインメント練習生の中から選抜された9人のメンバーによって『また巡り逢えた世界』でデビュー。2009年に発表した『Gee』は日本でも大ヒットとなり、日本でも精力的に活動していた。
2015年にジェシカが脱退し、現在は8人組として活動している。2017年に、ティファニー、スヨン、ソヒョンがSMとの契約を満了したがメンバーは”少女時代は変わらず8人”と言及している。
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