2025年も残りわずかとなり、新しい年に向けて次はどんな韓国ドラマを観ようかと視聴リストを考え始めている人も多いのではないでしょうか。

地上波やVODとはまた違った編成で、安定して韓国ドラマを楽しめるBSチャンネルは、長年にわたり多くの韓ドラファンを支えてきた存在。

とくに2026年1月は、重厚なストーリーを味わえる時代劇を中心に、じっくり腰を据えて楽しめる作品が数多く放送開始予定となっています。

中には、日本初登場となる作品や、これまで見逃していた名作と出会えるチャンスもあり、新年のスタートにふさわしいラインナップが勢ぞろい。

そこで本記事では、2026年1月にBS各チャンネルで放送開始予定の韓国ドラマ14選をご紹介します。(2025年12月29日現在/※編成の都合により放送日時・作品に変更が生じる場合がございます)

『王の顔』(KBS/2014～2015/全23話)

1作目は、ソ・イングクが時代劇初主演を務めた『王の顔』をご紹介します。

2014年から2015年にかけて韓国KBSで放送された本作は、人の運命や本性を顔から読み解く「観相 (かんそう)」を軸に、王位を巡る権力闘争と父子の対立を描き、全国最高視聴率9.1%を記録。

「観相」というユニークな題材に加え、歴史背景や専門用語の説明が丁寧に盛り込まれており、時代劇や歴史に詳しくない視聴者でも物語に入り込みやすい構成となっています。

ソ・イングクの新境地となった重厚な演技と、運命に翻弄される王の物語が見どころの一作。

『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』(KBS/2021/全30話)

2作目『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』は、2021年に韓国KBSで放送されたロマンス時代劇で、キム・ソヒョンとナ・イヌが主演を務めた作品です。

三国時代の高句麗を舞台に、国を守るため剣を取る王女ピョンガンと、純朴で心優しい青年オン・ダルが運命に導かれながら愛と信念を貫いていく姿を描きます。

韓国の昔話をモチーフにした物語は、ロマンスだけでなく本格的なアクションや政治劇も織り交ぜた展開が魅力で、テンポよく物語が進むため時代劇初心者でも入りやすい構成となっています。

雄大な自然を背景に映し出される高句麗の風景と、美しい映像美が物語の世界観をより一層引き立てる一作です。

『九尾狐＜クミホ＞伝～不滅の愛～』(tvN/2020/全16話)

3作目は、イ・ドンウクとチョ・ボアが主演を務めた『九尾狐＜クミホ＞伝～不滅の愛～』をご紹介。

伝説の霊獣、九尾狐を男主人公として描く新鮮な設定をもとに、古くから語り継がれてきた九尾狐伝説を現代劇として再解釈した点が大きな特徴の本作。

冷酷無比な存在として恐れられてきた九尾狐イ・ヨンは、人間の女性ナム・ジアと出会い、時を超えた運命の愛に向き合っていきます。

一見クールで近寄りがたいヨンが、愛する人の前でだけ見せる優しさや不器用な一面はギャップ萌えポイントとして多くの視聴者の心を掴みました。

伝説×現代×ロマンスをバランスよく融合させた構成で、ファンタジー作品が初めての人でも楽しみやすい一作となっています。

『ゴールデンスプーン』(MBC/2022/全27話)

4作目は、「もし人生を入れ替えられるとしたら？」という大胆な問いから始まる、2022年放送の韓国MBCドラマ『ゴールデンスプーン』。

貧しい家庭に生まれた少年が、偶然手に入れた金のスプーンによって財閥の御曹司と人生を交換し、後天的な金のスプーン人生を歩む姿を描いた人生アドベンチャー作品です。

主演はBTOBのメンバーとしても知られ、俳優として着実にキャリアを積んできたユク・ソンジェ。環境が変わることで揺れ動く感情や価値観の変化を、繊細かつ力強く演じ切っています。

物質的な豊かさと本当の幸せとは何か、努力や選択は運命をどこまで変えられるのかといったテーマが物語の随所に散りばめられている点も見どころ。

ファンタジー要素を軸にしながらも、現実的な葛藤と成長を描く構成で、若者ドラマとしても社会派作品としても楽しめる一作となっています。

『大王世宗』(KBS/2008/全86話)

5作目にご紹介する作品は、2008年に韓国KBSで放送された『大王世宗』。朝鮮史に名を刻む名君の歩みを、重厚な政治ドラマとして描き切った作品です。

本作はキム・サンギョンをはじめ、イ・ユンジ、キム・ヨンチョル、チェ・ミョンギル、キム・ガプスら実力派俳優陣が集結し、朝鮮時代最高のリーダーと称される世宗大王の激動の生涯を描いた歴史大作。

最大の見どころは、韓民族最高の文化遺産である「ハングル」創製に至る道のり。民のために文字を作るという前例のない決断、その裏にあった葛藤や反発、信念が重層的に描かれ、強い感動を呼び起こします。

知性と慈愛、そして覚悟を兼ね備えた王・世宗の姿を通して、国家と民、理想と現実の狭間で揺れるリーダーの本質を描いた本作は、歴史ドラマ好きはもちろん、重厚な人間ドラマを求める視聴者にも深く刺さるのではないでしょうか。

『マイ・ラブリー・ジャーニー』(チャンネルA/2025/全10話)

今年チャンネルAで放送された『マイ・ラブリー・ジャーニー』は、コン・スンヨン、ユ・ジュンサン、キム・ジェヨンらが出演。日本の作家・原田マハによる小説『旅屋おかえり』を原作に、物語の舞台を韓国へと移して新たに描き出した作品です。

物語の主人公は、人生で一度もセンターに立ったことのない元アイドルの旅行リポーター。現在は表舞台から離れた場所で働く彼女が、人々の代わりに旅へ出る代理旅行の依頼を受けながら、さまざまな土地と人に出会っていきます。

誰かの人生をなぞるように旅を重ねる中で、主人公は成功とは何か、幸せとは何かという問いに向き合い、華やかさとは無縁だった過去や、満たされない想いを抱えながらも旅先で交わされる小さな言葉や風景が、少しずつ彼女の心を変えていく過程が丁寧に描かれます。

本作は、派手な展開や劇的な事件ではなく、旅がもたらす癒やしと気づきを軸に据えた感性重視のトリップドラマ。人生に立ち止まったとき、そっと背中を押してくれるような温度感があり、視聴後には穏やかな余韻が残るといった声も上がっています。

『グッド・パートナー ～離婚のお悩み解決します～』(SBS/2024/全16話)

7作目は、『グッド・パートナー ～離婚のお悩み解決します～』。

本作は、2024年に韓国SBSで放送され、チャン・ナラとナム・ジヒョンが主演を務めたリーガルドラマ。離婚専門のスター弁護士と、理想と現実の狭間でもがく新人弁護士がタッグを組み、さまざまな夫婦トラブルや訴訟に向き合っていく姿を描いている。

放送開始時から高い関心を集め、初回視聴率7.8%で好スタートを切ると、第3話で早くも10%超を突破。第7話では全国最高視聴率17.7%を記録し、大ヒット作となった。

リアルな訴訟描写と感情の機微を丁寧に描くストーリーが、幅広い世代の共感を呼んだ。

演技面での評価も高く、チャン・ナラは『2024 SBS演技大賞』で大賞を受賞。ナム・ジヒョンもミニシリーズ ヒューマン/ファンタジー部門の女性最優秀演技賞に輝き、作品の完成度を改めて印象づけた。

『クレイジーラブ』(KBS/2022/全24話)

8作目は狂気と甘さが紙一重で交差する、大人向けロマンス・サスペンス『クレイジーラブ』をご紹介。

本作はキム・ジェウクとクリスタルが主演を務め、予備校業界を舞台にした一風変わったラブストーリーを描いた話題作。

物語の中心にいるのは、何者かに命を狙われていると勘違いし、記憶喪失のふりをする天才予備校代表ノ・ゴジンと、彼への復讐を胸に秘めた秘書イ・シナ。互いに嘘と敵意を抱えたまま始まる二人の関係は、最初から危うさをはらんでいます。

復讐心から始まった関係は、次第に予測不能な方向へ転がり、ロマンスとサスペンスが絡み合うスリリングな展開へと発展。殺伐とした空気の中に突如差し込まれる甘い瞬間や、感情を隠しきれないツンデレ要素が物語に中毒性を与えています。

愛か復讐か、真実か嘘か･･危険な駆け引きの中で変化していく二人の感情から目が離せない、『クレイジーラブ』はクセになる刺激を求める視聴者におすすめの一作。

『世子(セジャ)が消えた～禁じられた愛～』(MBN/2024/全20話)

9作目は、『世子(セジャ)が消えた～禁じられた愛～』をご紹介します。

2024年に韓国MBNで放送された本作は、EXOのスホが主演を務め、王世子役として初めて時代劇に挑戦したことでも大きな話題を集めました。

物語は、王世子が本来世子嬪となるはずの女性に“ポッサム(誘拐婚)”されるという前代未聞の事件から幕を開けます。身分も立場も正反対の二人が、思いもよらぬ形で運命をともにすることになり、朝鮮王朝を舞台にしたロマンティック・コメディが展開していきます。

笑いとときめきに満ちた関係性の裏では、王宮内に渦巻く権力争いや陰謀が静かに進行し、物語は次第にサスペンス色が強まっていきます。軽快なラブコメ要素と、緊張感あふれる宮廷ドラマが交錯する構成が、本作ならではの魅力。

スホは気品ある世子としての威厳と、恋に翻弄される青年の繊細さを併せ持つ演技を披露し、時代劇初挑戦とは思えない安定感を見せました。

『こんなに親密な裏切り者』(MBC/2024/全10話)

10作目にご紹介する作品は、2024年に韓国MBCで放送されハン・ソッキュが主演を務めた本格心理スリラー『こんなに親密な裏切り者』。

物語の主人公は、韓国最高峰と称されるプロファイラー。数々の凶悪事件を解決に導いてきた彼が、ある殺人事件の捜査を進める中で、最も信じていた存在である娘が事件に関与しているかもしれないという疑念に直面し父としての感情と、捜査官としての理性の狭間で揺れ動く姿が、物語を重く深い緊張感で包み込みます。

本作の魅力は、派手な演出ではなく、登場人物の表情や沈黙、わずかな言葉の裏に潜む心理を丁寧に積み重ねていく点。真実に近づくほど疑念は増し、信頼は崩れていき、観る者は主人公と同じように、疑いと恐怖の深淵へと引き込まれていきます。

全国最高視聴率9.6%を記録した本作は、回を追うごとに視聴者の予想を裏切る展開を重ねていきます。

誰が味方で誰が敵なのか、そして“真実”とは何なのか･･最後まで一瞬も気の抜けない緊張感が続く、重厚かつ完成度の高い心理スリラーです。

『黄金の私の人生』(KBS/2017～2018/全52話)

11作目は、2017年から2018年にかけて放送されたKBS週末ドラマ『黄金の私の人生』。全国最高視聴率45.1%という驚異的な数字を記録した国民的ヒット作です。

主演はパク・シフ、シン・ヘソン、イ・テファンが務め、世代を超えて多くの共感を集めました。

物語は、貧困家庭で育ったヒロインが、ある出来事をきっかけに財閥家の隠し子として巻き込まれていくところから動き出します。突然変わる環境、価値観の違い、そして血縁とは何かという問いが、家族ドラマとして丁寧に描かれていきます。

貧富の格差、親孝行、家族への責任といったテーマは、韓国社会に根付く現実的な問題でもあり、視聴者自身の人生と自然に重なっていきます。

笑いと涙、葛藤と希望をバランスよく織り交ぜながら、最後には深い余韻を残す『黄金の私の人生』は、韓国ドラマ初心者から長年のファンまで、誰にでも勧められる王道ヒューマンドラマです。

『シンイ-信義-』(SBS/2012)

12作目にご紹介する作品は、2012年に韓国SBSで放送され、イ・ミンホとキム・ヒソンが主演を務めた『シンイ-信義-』。

イ・ミンホにとっては本作が初の時代劇主演となり、その新境地が大きな話題を呼びました。

本作は、高麗の武士と、現代からやってきた神医が時空を超えて出会い繰り広げるファンタジー・ロマンス時代劇。

アクション、ロマンス、歴史、そして時空を超えた運命が重なり合う『シンイ－信義－』は、韓国時代劇の中でも唯一無二の存在感を放つ一作として、今なお語り継がれています。

『ペントハウス2』(SBS/2021/全16話)

13作目は、狂気と欲望がさらに加速し、修羅場の舞台が再び幕を開ける『ペントハウス2』をご紹介します。

本作は2021年に韓国SBSで放送され、ユジン、キム・ソヨン、イ・ジアが続投した大ヒットシリーズのシーズン2。富裕層の歪んだ欲望と闇を赤裸々に描き、社会現象を巻き起こした衝撃作の続編として放送前から大きな注目を集めました。

舞台となるのは、相変わらず家の値段1番地、教育1番地として君臨する超高級タワーマンション「ヘラパレス」。名誉、財力、学歴への執着がさらに激しさを増し、登場人物たちの欲望はもはや後戻りできない領域へと踏み込んでいきます。

復讐劇としてのスリルはもちろん、格差社会、教育競争、親のエゴといった現代社会への鋭い問題提起も本作の大きな魅力。行き場を失った欲望が連鎖し、誰もが加害者にも被害者にもなり得る世界観が、視聴者の感情を激しく揺さぶります。

『スティーラー ～七つの朝鮮通宝～』(tvN/2023)

最後にご紹介する作品は、『スティーラー ～七つの朝鮮通宝～』。

本作は2023年に韓国tvNで放送されたアクションドラマで、チュウォンが主演を務めました。

昼は文化財庁に勤める真面目な公務員、夜は闇に紛れて動く怪盗という正反対の顔を持つ主人公が、奪われた文化財を取り戻すため暗躍します。

物語の軸となるのは、権力者や犯罪者が私欲のために隠し持つ文化財を、あえて非合法に奪還する怪盗団の存在。彼らは法では裁けない巨悪に立ち向かい、国家と歴史の影に埋もれた真実を暴いていきます。

七つの朝鮮通宝をめぐる攻防は、知略とアクションが交錯するスリリングな展開の連続。

息もつかせぬ追跡劇や大胆な潜入作戦が畳みかけられ、毎話高い緊張感を保ちながら物語が進んでいきます。

文化財という題材を軸に、正義とは何かを問いかける『スティーラー ～七つの朝鮮通宝～』は、スリルと痛快さを同時に味わえるエンターテインメント性の高い一作です。

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その他、1話完結のKBSドラマスペシャル『スチール写真』(2026年1月2日(金) ひる12時～)、『デコピン一発が別れに及ぼす影響』(2026年1月2日(金) 午後1時30分～)、『丸刈りの恋愛』(2026年1月3日(土) ひる12時30分～)、『心配しないで、オバケです』(2026年1月3日(土) 午後2時～)がBS10にて放送予定。