2022年の韓ドラ界は、若手女優の活躍が著しい。男性俳優が先頭に立って作品の人気を牽引してきたこれまでとは、トレンドに変化が訪れたようだ。また、女優間での世代交代も予感させる。そこで、本記事では今年韓国のドラマ界を盛り上げた女優5人を紹介する。
2022年の韓ドラ界は、女優が先頭に立って盛り上げ、人気を牽引した作品が多い。
これまでは、男性俳優が王子様のような役柄に扮し、ルックスやキャラクター、演技によって話題性と視聴率ともにアップさせるイメージが強かった。
しかし今年上半期だけで見ても、女性主人公のライフスタイルや悩みなど、身の回りで起こる出来事を取り上げたドラマが、女性視聴者の共感を呼び支持されたパターンが目立つ。
どうやら、トレンドが変わりつつあるようだが、変化が訪れたのはそれだけではない。主演の世代交代を予感させる兆候も見えはじめた。
女優の中でも若手と呼ばれるアラサー世代の活躍が著しいのがその理由。ソン・ヘギョやソン・イェジン、ハ・ジウォンなどといったアラフォーのスター女優を脅かす勢いを感じるほどだ。
そこで本記事では、今年活躍した若手女優を5人紹介する。
パク・ウンビン
パク・ウンビンは、子役出身で役者としての経験を積み上げ、昨年KBS2(Netflix)『恋慕』で一目置かれる役者となった人物。
そして、今年放送されたENA(Netflix)『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌(以下、ウ・ヨンウ)』で、自閉スペクトラム症を持つ天才弁護士という難しい役を見事に演じきって視聴者を魅了、一躍グローバルスターの仲間入りを果たすことに。
第1話から最終話まで、パク・ウンビンが先頭に立って作品を盛り上げていた。
そんな彼女の最新作は映画『ボストン1947』だ。2020年1月にクランクアップしており、現在公開を控えている。
キム・テリ
キム・テリは、映画『お嬢さん(2016)』をきかっけに一躍有名になった女優だ。以降、スクリーンとお茶の間を行き来しながら活躍し、今年tvN(Netflix)『二十五、二十一』にヒロインとして登場、挫折しながらも夢に向かって走るフェンシング選手のナ・ヒド役に扮した。
本作は、テレビの話題性分析機関が発表した“ドラマTV話題性ランキング”で、放送当時6週連続1位の座を手にするなど、多くの視聴者に愛され、彼女は、2022年の『第58回 百想(ペクサン)芸術大賞』で、TV部門“女性最優秀演技賞”を手にし、ドラマの人気を牽引したことが立証されている。
最新作は、韓国で7月20日に封切りした映画『宇宙+人』の第1部で、第2部は公開を控えている状況だ。
キム・セジョン
キム・セジョンは、元gugudan(クグダン)のメンバーで、2017年に『恋するレモネード』をきっかけに本格的に女優として活動をはじめた人物。
そして、今年SBS(Netflix)『社内お見合い』で、気さくでポジティブ、エネルギー溢れる魅力的なヒロイン役扮して視聴者の共感を呼び、その結果、人気や話題性はもちろん、視聴率も輝かしい数字を記録し、本人も演技者として注目を浴びた。
また、Netflix(ネットフリックス)19カ国で一時、1位を獲得、キム・セジョンは本作を本国のみならず、世界的大ヒットへと導くことに成功。
そんな彼女は、『社内お見合い』の放送が終了して約3カ月後には、『今日のウェブ漫画(SBS)』に主役として登場し最終話まで好演を繰り広げたばかりだ。
キム・ダミ
キム・ダミは、2018年に映画『マリオネット 私が殺された日』でデビューした新人女優だ。
映画『The Witch/魔女(2018)』での演技力が高く評価され、“怪物新人”として話題を集めその後ドラマデビュー作『梨泰院クラス(2020)』に出演、今年SBS(Netflix)『その年、私たちは』で一躍ブレイクを果たした。
彼女が扮したのは、恋人チェ・ウン(チェ・ウシク扮)と過去にひどい別れ方をしたクク・ヨンス役で、等身大の恋愛を描いた自然体の演技が視聴者の心を掴むことに成功、放送回を重ねるごとに大きな話題を集め、日本でも多くの人から愛された。
デビューして、約4年とは思えない実力の持ち主の彼女は、現在既にNetflixオリジナル映画『大洪水』にキャスティングされており、新たなジャンルの演技に挑戦することが明かされている。
キム・ジウォン
キム・ジウォンは、パク・ソジュンと共演したKBS2『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~(2017)』や、チ・チャンウクと息を合わせたkakaoTV(Netflix)『都会の男女の恋愛法(2020)』などでロマンス演技に定評を得た女優だ。
しかし今年、ヒューマンドラマであるJTBC(Netflix)『私の解放日誌』に出演、代り映えしない毎日から抜け出すべく奮闘する3兄弟の末っ子ヨム・ミジョンに扮した。
劇中、彼女は多くを語らない表情の演技で、感情の変化を繊細に描き出してキャラクターの心の内を見事に表現し、作品に対する視聴者の没入度を高め、韓国はもちろん日本からも注目された。
次期作に関し、現時点で発表されていることはまだないが、彼女のインスタグラムを見ても分かるように、多彩なグラビア撮影、広告撮影が絶え間なく続いており、今後の活躍が期待されている。
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以上、5人の若手女優を紹介したが、本記事で紹介した今年放送の作品は、現在全てNetflixで視聴可能だ。
どれも話題作となったものばかり。この3連休に一気見してはいかがだろうか。
(構成:西谷瀬里)
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