5月に最終話を迎えたJTBCドラマ『グリーン・マザーズ・クラブ』。

『グリーン・マザーズ・クラブ』ポスター(画像出典：JTBCスタジオ)

日本では、Netflix(ネットフリックス)の『今日のTV番組TOP10』で、一時1位を獲得するなど、多くの視聴者を楽しませたが、そんな作品を盛り上げていた女優の1人がチュ・ジャヒョンだ。

『グリーン・マザーズ・クラブ』に出演したチュ・ジャヒョン(画像出典：チュ・ジャヒョン公式Instagram)

彼女は、1996年に韓国芸能界にデビュー後、2005年に中国に進出。母国である韓国よりも、中国で女優として成功を収めた。

“人気女優”と言うには曖昧な韓国での位置付けとは違い、中国では非常に高い出演料をもらうトップ女優として知られている。ある中国メディアは、彼女を”中国で最も成功した韓国俳優”と評価するほどだ。

そして2015年には、中国人俳優ユー・シャオグァン(ウ・ヒョグァン)と結婚、彼女のSNSには夫との写真が投稿されることもあり、仲睦まじい様子が見て取れた。

また、2017年に韓国のあるバラエティー番組に夫婦で出演した際には、仲の良い“中韓カップル”として視聴者から大きな注目を浴びたこともある。

バラエティー番組で仲の良い姿を披露したチェ・ジャヒョン夫婦(画像出典：SBS『同床異夢2-君は僕の運命』映像キャプチャー)

しかし2021年7月、中国マスコミのSOHU(www.sohu.com)が公開したある映像により、彼女の夫は不倫疑惑に巻き込まれてしまう。

その映像とは、ユー・シャオグァンが車内で、ある女性を膝の上に乗せているというものだ。

当時、チュ・ジャヒョンの所属事務所であるBHエンターテインメントは、「2021年5月、知人との集まりの後、帰宅する際に起きたハプニング」とし、「映像に登場する方々は、家族同士でも行き来する監督と、親しい近所の知人たちだ」と釈明。

しかし韓国のネット上では、「納得するには無理がある説明だ」といった旨の声が上がり、火に油を注ぐ結果に。

結局、SNSを通して、ユー・シャオグァンが「いくら親しい友人でも注意しなければいけないのに、このような行動で誤解を招いた」と謝罪。

チュ・ジャヒョンが、「(相手は)私もよく知っている人だったけれど、映像の中の夫の姿は誤解を招きかねない行動だったと思う。夫の軽率な行動に強く叱責し、彼もとても反省、深く自覚している」と立場を表明し、夫婦は公式SNSを一時中断した。

そして、それから約7カ月後の今年2月、チュ・ジャヒョンが自身のSNSに、夫と共に笑顔で写った写真を掲載して、再び不倫説が再注目される。

チュ・ジャヒョンがSNSに投稿した夫妻の写真。(画像出典：チュ・ジャヒョン公式Instagram)

2人を応援する声がある一方で、ファンの中には釈然としない反応を示す人もおり、チュ・ジャヒョンの以前の立場表明を含め、「彼女が円満な解決策を模索したのではないか」と推測した。

真実はさておき、夫の行動で苦労をしたチュ・ジャヒョン。皮肉にも、約2年ぶりの韓国ドラマ復帰作で、夫に苦しめられる妻で子どもを持つ母親役を演じた。

それが、冒頭で触れた『グリーン・マザーズ・クラブ』だ。

彼女はドラマ序盤、医師の夫を持ち、裕福な家庭のエリート志向な母親として登場する。また、教育に関する情報量が多く、美しい容姿からママたちの間では序列1位を誇る、堂々とした姿が印象的な人物だった。

『グリーン・マザーズ・クラブ』で夫に苦しめられる妻役を演じたチュ・ジャヒョン(画像出典：JTBC)

しかし放送回を重ねるにつれ、夫のギャンブル、女遊び、飲酒などにより数億ウォンという借金を抱え、クレジットカードの支払いを延滞するほど、生活苦にあえいでいる事実が露呈していく。

また、元看護師というキャリアを利用して、不法に睡眠薬を投薬するなどの方法で金銭を受け取り、子どもの学習塾の費用に当てるほど家計は火の車だった。

そんな状況にも、悪びれず自分のために散財する夫は、本作で最も’どうしようもない’キャラクターで、チュ・ジャヒョンは苦労する妻を見事に演じきった。

役者は、人生経験が豊富であればそれだけ、登場人物の感情やキャラクターを如実に表現することができるなどと言われることがあるが、チュ・ジャヒョンの場合はどうだろうか。

『グリーン・マザーズ・クラブ』は、現在もNetflixから視聴可能だ。チュ・ジャヒョンの演技が気になった方は、この3連休にぜひ一気見されてはいかがだろうか。

(構成：西谷瀬里)

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