韓国芸能界で活動する日本人は今でこそ増えているが、まだそれがメジャーではなかった頃、意を決して異国の地“韓国”に飛び込んだ日本人女優、それが笛木優子(ユミン)だ。当時、さまざまな苦労をしたという、彼女の渡韓からその後を一部紹介したい。
2000年代に入り、日本に訪れた韓流ブームは韓国ドラマやK-POPを日本に定着させ、新たなエンターテインメントを提供、そのプロセスで、韓国俳優やアーティストに憧れを抱く人までも誕生させた。
そして最近では、TWICE(トゥワイス)のメンバー、ミナ、サナ、モモ、NCT(エヌシーティー)ユウタなどを筆頭に、多くの日本人が韓国の芸能界で活躍するようになっている。
しかし日本に韓流ブームが訪れるよりも以前に韓国に渡り、女優として活動を始めた日本人女優がいる。
現地では“ユミン”という芸名で親しまれている笛木優子だ。

笛木優子は、ユミンという芸名で韓国でも女優として活動している(画像出典:笛木優子 Instagram)
映画『8月のクリスマス(1998)』を見て韓国に興味を持ち、思い立ったように渡韓を決意したのだという。

笛木優子が渡韓を決意した映画『8月のクリスマス(1998)』(画像出典:naver movie)
その後、生粋の日本人という珍しさと、大和撫子の品を感じた番組関係者の配慮により、シナリオにはなかった主人公の恋人役として、『わが家(2001/MBC)』でドラマデビューすることに。
まだ韓国語の実力が十分でなかったため、聴覚障害者として登場し、セリフには全て手話が用いられた。
その結果、清楚な外見と劇中でのキャラクターが相乗効果を生み出して注目を浴び、日本人であることが明かされるとさらに話題を集めた。
また、彼女の魅力はバラエティー番組でも発揮され、男性出演者と2人1組になってゲームに挑戦するといったような企画では、パートナーに立候補する男性芸能人が多く、マドンナ的存在として大きな人気を得た時期がある。
こうして世間に認知されるようになったのだが、片言の韓国語が足を引っ張ったことなどにより、2005年まで合計7つのドラマに携わるも、SBSドラマ『オールイン 運命の愛(2003)』を除いては、惜しくも特段大きな配役を得られずに終わっている。

笛木優子が出演した、SBSドラマ『オールイン 運命の愛(2003)』(画像出典:SBS)
そしてそれに輪をかけて、当時所属していた事務所とマネージャーが、金銭的な問題を起こして被害を受けてしまう。月給が100万ウォン(約10万5千円)足らずとなり、食事をインスタントラーメンと海苔巻きで簡単に済ませるほど生活に困窮していたそうだ。
金銭トラブルに驚きショックを受けた彼女は、韓国が嫌いになることを憂慮して2006年に帰国、活躍の場を日本のドラマ界に一時移す。
その後、日本でも大ヒットを記録したKBSドラマ『IRIS-アイリス-(2009)』で韓ドラ界に復帰し、両国で活動していくと宣言した。

笛木優子が出演し、日本でも大ヒットを記録したKBSドラマ『IRIS-アイリス-(2009)』(画像出典:KBSドラマ)
しかし言葉の壁は高かったようで、現在まで主に日本のお茶の間に登場して視聴者を楽しませている。
まだ韓国で芸能活動をする日本人が少なかった時代、異国の地で奮闘した笛木優子の挑戦は、想像以上の苦労があったようだ。
(構成:西谷瀬里)
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