SBSドラマ『なぜオ・スジェなのか』で好演中のソ・ヒョンジンは、いわゆるビッグネームと言われる女優ではないが、各作品で着実に人気を得てきた。またアイドルという意外な過去の持ち主でもある。本記事では、そんなソ・ヒョンジンを紹介すべく彼女の芸能人生を振り返る。
6月3日から韓国で放送中のSBSドラマ『なぜオ・スジェなのか』が、視聴率10%を突破した。
視聴率が2桁に達すれば合格点と言われている昨今、好調な滑り出しをみせている。
『なぜオ・スジェなのか』は、弁護士 オ・スジェと、そんな彼女を守るためなら怖いものなしのロースクールの学生コン・チャンのときめきあるミステリー法廷ドラマだ。
初回放送からの早いストーリー展開と、緊張感溢れる内容が視聴者のドラマへの没入度を高め、視聴率10%台という結果を招いた理由の1つと見られている。
そしてなんといっても、最大の理由には劇中、オ・スジェ役に扮している女優 ソ・ヒョンジンの演技が挙げられる。
これまでロマンス作品に多く出演してきた彼女だが、本作では学歴も家柄も優れない人物で、自身の能力と決心、努力だけで現実を乗り越え、その過程では欲望のためなら法に触れる行為もいとわない冷徹な弁護士役を熱演中だ。
視聴者からはソ・ヒョンジンの演技に対する称賛が溢れ、彼女が演じたからこそ共感できると大きな話題を呼んでいる。
ところで、現在は女優として高い評価を得ている彼女だが、実はアイドル出身であるのをご存じだろうか。
多くのアーティストを輩出し続けているSMエンターテインメント(以下、SM)から、4人組アイドルグループM.I.L.Kのメインボーカルとして2001年にデビューした。
M.I.L.Kは、当時、絶大な人気を誇ったガールズグループ S.E.S(エスイーエス)を引き継ぐ“第2のS.E.S”として期待されていたグループで、滑り出しは比較的順調だった。
しかし、活動途中でのメンバーの急な脱退と、SMの総括プロデューサーであるイ・スマンの横領事件などにより、所属事務所から十分なマネジメントを受けられず放置されてしまい、結局約1年で事実上の解散を迎えている。
その後、歌手の夢を諦めなかった彼女は、再デビューを夢見て音楽科のある大学に進学して、数年間は学生生活を送った。
そんな彼女に転機が訪れたのが2005年だった。
SMから提案を受け、ミュージカル『サウンドオブミュージック』で初舞台を踏み、これがきっかけとなり女優の道を歩むことになる。
ちなみにソ・ヒョンジンは、日本のアニメ『犬夜叉』のOSTにも参加しているというから、彼女の意外な過去には驚かされるばかりだ。
こうしてグループの解散や空白期間がありながらも、2009年から本格的に女優としての活動を開始し、彼女の快進撃が始まる。
まず最初に彼女の顔を世間に知らせたのは、フュージョン時代劇のMBCドラマ『チャクペ~相棒~(2011)』だった。彼女は同ドラマで、初めて準主演級の役を演じている。
2012年には、当時韓国で視聴率20%を突破したMBCドラマ『神々の晩餐-シアワセのレシピ-』に悪役として出演し、演技力が高く評価された。
その後、息つく間もなく出演したMBCドラマ『オ・ジャリョンが行く(2012)』では、特に中高年層に名を知らせて注目を集める。
そして2015年、演技の道に進んで以降、着実に一歩ずつ女優の道を歩み、徐々にその地盤を固めてきたソ・ヒョンジンは、ターニングポイントを迎える。
tvNドラマ『ゴハン行こうよ2(2015)』で見せたリアルで共感を呼ぶ演技が、視聴者から高い評価受け一気に人気を獲得したのだ。
翌年も勢いは衰えを知らず、彼女の代表作tvNドラマ『また!?オ・ヘヨン~僕が愛した未来(ジカン)(2016)』で爆発的人気を得て、女優人生において全盛期を迎える。
以降、現在出演中の『なぜオ・スジェなのか』にいたるまで数々の作品に出演し、華やかな活動を繰り広げている。
ソ・ヒョンジンは、女優のソン・イェジンやハン・ヒョジュなどのように、いわゆるビッグネームと言われる女優とはまた違うが、彼女の出演作を見れば、ファンになる人もきっと多いはず。
これを機に、ソ・ヒョンジンの出演作をご覧になられてみてはいかがだろうか。
(構成:西谷瀬里)
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