ドラマ『ペントハウス』で抜群の存在感を放った俳優のオム・ギジュン。独特の魅力を放つ彼の演技はドラマだけでなく映画や舞台でも披露されており、多くの視聴者や観客を魅了している。

去る5日に最終回を迎えたSBSドラマ『ペントハウス』。

富裕層や勝ち組が住む住商複合マンションを舞台に、子どものためならあらゆる苦労をいとわず、頂上に向かって疾走する3人の女性たちの歪んだ欲望と不動産の成功を描いたストーリーだ。

『ペントハウス』は5日に最終回を迎えた

5日に最終回を迎えたドラマ『ペントハウス』(画像出典:SBS)

共感を覚えるも目が離せない刺激的なストーリーが人気を呼び、最高視聴率が30%(ニールセンコリア)を超えるという驚異的な数字を記録。視聴率が低迷する韓国ドラマのなかでも抜群の人気を誇った作品だ。
視聴者からの熱い人気に応えるかのように、来る2月に『シーズン2』、5月に『シーズン3』の放送が予定されている。

オム・ギジュンは劇中チュ・ダンテ役を演じている

オム・ギジュンはチュ・ダンテのキャラクターを見ごとに演じた(画像出典:SBS)

人気俳優が顔を揃えるなか、特に異彩を放っていたのが俳優のオム・ギジュンだ。
彼の演じたチュ・ダンテ役は、イ・ジア扮するシム・スリョンの夫。常に最高を求める完璧主義者で、不動産と投資で知られる”現金長者”になった大金持ちであり、国内1位の投資会社の代表だ。
しかし、手に入れたいものを勝ち取るためなら悪行もいとわない、愛より自分の利益を優先するというも一面も持っている。

チュ・ダンテのキャラクターを見事に演じたオム・ギジュン

オム・ギジュンはチュ・ダンテのキャラクターを見ごとに演じた(画像出典:SBS)

この”別の一面”がかなりの曲者なのだ。人を利用するのも上手で、計画を遂行するためなら妻以外の女性も愛するふりをし、甘い不倫劇を展開する。また、途方もない暴力も行使し、遂には殺人まで‥。彼が犯した悪事はすべての面から見ても”ペントハウス”入居者のうち、ダントツで1位だろう。

オム・ギジュンは冷笑的な笑み、気持ちの分からない表情、人を騙してもいつも堂々とした口調でチュ・ダンテのキャラクターをさらに悪辣にした。まさに歴代級の”サイコパス”と言え、ネットユーザーらは口を揃えて「チュ・ダンテという人物は、これまで出演したドラマキャラクターの中で最も悪辣な人物だ」とつぶやいているという。

このようにドラマ史上、最も冷徹なキャラクターを演じたオム・ギジュンは『2020 SBS演技大賞』で最優秀演技賞を受賞している。

また、オム・ギジュンはこれ以前、血も涙もない冷徹な悪人に扮したことがある。
2017年に放送されたSBSドラマ『被告人』で、兄のソンホを殺した弟のミンホ役を演じた。ミンホは兄だけでなく、多くの殺人を犯した稀代のソシオパスだ。この役を完璧にこなし、年末の授賞式ではキャラクター演技賞を受賞している。また、『被告人』は毎回20%を超える視聴率を記録し、月火ドラマの視聴率1位を守り抜いた。

『2020 SBS演技大賞』で最優秀演技賞を受賞したオム・ギジュン

『2020 SBS演技大賞』にて、視聴者も納得の受賞となった(画像出典:sidusHQ Instagram)

オム・ギジュンがサイコパスを演じた作品はすべて成功したことから、”サイコパス専門俳優”という修飾語がつけられていたが、『ペントハウス』の成功を通じて、さらに”不倫男”という要素を加えている。
オム・ギジュン自身もこのような修飾語を得たことは、視聴者が感情移入をしてくれた結果だと喜びを感じており、俳優冥利に尽きたよう。

彼の優れた演技力は舞台、それもミュージカルでも発揮されている。
1996年に初のミュージカル『オリバー』でアンサンブルとして活動し、2002年以降は欠かさずにミュージカル舞台に出演している。2019年にはJYJのキム・ジュンスとともに『エクスカリバー』の舞台に立ったことから、日本の韓流ファンの間でも知名度が上がり、お馴染みの俳優となっている。

卓越した演技力に裏打ちされた、奇妙で魅力的な”怪演”を披露するオム・ギジュン。韓国の”宝”とも言える存在である彼が、今後もどのような悪辣な演技で視聴者に鳥肌を立たせるのか期待が集まっている。