韓国・ソウルの観光名所として有名なミュージカル『NANTA』の初期メンバーだった俳優キム・ウォンへ。これまで多くの作品に出演し、近作ではtvNドラマ『スタートアップ』で好演を見せて話題だ。

韓国ドラマや映画界で、”名バイプレイヤー(脇役)”、”シーンスティーラー(主役よりも視線を惹く脇役)”と呼ばれている俳優キム・ウォンへ。

どのような役柄でも自然に対応できる優れた演技力が買われ、作品に欠かすことが出来ない、引く手あまたな俳優と言っても過言ではない。近作では、今月6日に放送が終了したtvNドラマ『スタートアップ:夢の扉(以下、スタートアップ)』に出演し、ひときわ目立つ好演を見せた。

名バイプレイヤーと呼ばれているキムウォンへ

キム・ウォンへは”名バイプレイヤー”と呼ばれている(画像出典:namu.wiki)

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『スタートアップ』は、韓国のシリコンバレーでの成功を夢見て、スタート業に飛び込んだ青春の開始(START)と成長(UP)を描いたドラマだ。

劇中、キム・ウォンへは、俳優ナム・ジュヒョク演じるナム・ドサンの父親を熱演。幼少期から天才肌の息子に大きな期待を寄せ、数学におけるノーベル賞ともいうべき国際的な賞”フィールズ賞”は受賞すると思っていた。

大人になり、家の恥になっているドサンを情けなく思う一方で、息子が復帰し、過去の栄光を見つけるだろうと信頼を寄せ、ドサンの事業に関連する記事をこっそりスクラップ。親戚にそれとなくドサンの誇らしさをアピールし、外ではカリスマ性があるものの、妻にはめっぽう弱いナム・ソンファン役を繊細に表現し、ドラマにリアリティーを加えた。

『スタートアップ』でナムジュヒョクの父親役を熱演したキムウォンへ

キム・ウォンへは『スタートアップ』でナム・ジュヒョクの父親役を熱演(画像出典:スタートアップ キャプチャー)

1969年生まれ、51才のキム・ウォンへは、ソウル芸術大学演劇科を卒業後、1991年ミュージカル『世間知らずたち』でデビュー。その後、韓国の伝統的なリズムである”サムルノリ”をベースに、キッチンで繰り広げられる出来事をコミカルにドラマ化したパワフルな非言語公演(ノンバーバルパフォーマンス)『NANTA』の初期メンバーとして活躍し、演技力や表現力を積み重ねた。

1997年10月の初演から爆発的な人気を得た『NANTA』は、韓国観光公社が選定する”ソウル10大見どころ”にも選定され、韓国を代表する観光名所として多くの人々に愛されている。韓国はもちろん、海外公演も成功を果たし、2015年頃には東京・池袋サンシャイン劇場をはじめとする日本各地で公演が行われたことも。

『NANTA』の初期メンバーとして活躍していたキムウォンへ

キム・ウォンへ(右から一番目)は『NANTA』の初期メンバーとして活躍していた(画像出典:NANTA)

10年間『NANTA』に青春を捧げたキム・ウォンへは、その後、tvN『ミセン-未生-(2014)』『シグナル(2016)』、KBS『花郎<ファラン>(2016)』、JTBC『力の強い女ト・ボンスン(2017)』、SBS『熱血司祭(2019)』、tvN『ホテルデルーナ(2019)』『僕を溶かしてくれ(2019)』、JTBC『ハッシュ(2020)』などで”名品脇役”として活動している。

キム・ウォンへが演じる配役は、どれもドラマのメインポスターに登場しない役ばかり。だが、彼は過去に「俳優チョン・ウソンさんのようにハンサムではなかったからこそ、このような役が可能だった。どこか、ぱっとしない人でも、世の中に十分溶け込めることを見せられる役割が、自分にはもっと愛着がある」と語ったことも。

学生時代についていたキム・ウォンへのニックネームは、”演技の天才”。そのような修飾語がなぜ付けられたのか。その理由は、多くの作品を通じて確認でき、知れば知るほど魅力が溢れてくる名俳優だ。